まいど、日本機関紙出版です。

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ハルモニの訃報に接して

2008年02月29日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル
 昨年訪れた韓国「ナヌムの家」の日本人研究員・村山一兵さんから、元日本軍「慰安婦」だった沈美子ハルモニの訃報が届いた。享年85歳、自宅から救急車で病院への搬送の出来事だったそうである。心からご冥福をお祈りします。合掌。
 「ナヌムの家」以外にも韓国各地に名乗り出た元「慰安婦」の方々がおられる。沈ハルモニもそのお1人だったのだろうが、みなさん80歳以上の高齢であろう。先は長くはない。昨年以来、ヨーロッパ各地でも日本政府に対して「慰安婦」問題の早期解決を呼びかける決議などがあがっている。それでも政府は引き続きダンマリを決め込むのだろうか。参議院で野党が多数を占めている今が、この問題を解決するための法案を成立させるチャンスであろうし、それを後押しするためにも私たちは声をあげていかねばならないのだと、つくづく思う。そうすることが亡くなられたハルモニたちに対する心からの供養になるのではないかと思うこのごろです。
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降下し続ける出版業界・・・・。

2008年02月28日 | 編集・営業ふらふら雑記

 出版ニュース』2008年2月下旬号に「2007年の出版物発行概況」について解説が載っている。
 それによると、出版界全体の売り上げはまたまた前年比割れで、書籍がマイナス3.2%(9026億円)、雑誌がマイナス3.1%(1兆1827億円)。書籍は「ハリ・ポタ」のような商品がなかったこと、さらに新書、文庫、ケータイ小説のような低価格本が売れていることなどが原因と思われており、雑誌は10年連続の低落傾向が止まっていない。『ダカーポ』、『SAY』、『イミダス』、『知恵蔵』などが休廃刊になった。
 新刊の発行点数は77417点。書籍の返品率は39.4%(金額換算)と、ほぼ4割である。完璧に危険ラインである。もちろん全送品数に対する率であるが、単純に考えてみるとこうなる。


 1冊1000円の本を10冊取次に出すとする。1000円×10冊×68%(卸率)=6800円。4割が返品されるから1000円×4冊×68%=2720円。その差額6800円-2720円=4080円が出版社に入ってくる。がこれがまるまる利益になるわけではない。まず、印刷製本代が新刊の場合、一部大手出版社は例外として、大体定価の30%~35%前後になると考えられるので1000円×35%=3500円かかる。これは本が売れても売れなくても関係ない。出版したからには必ず発生する費用だ。ということは4080円-3500円=580円となり、ここから印税や人件費や広告代やなんやかんやかかるわけだから、どう考えてもこれでは成り立たなくなるのは当然のことなのだ。まあ実際には10冊ということはないのだが、だいたいこんな感じで中小零細出版社はやっているのである。


 話が逸れてしまったが、2007年の新刊の平均価格は1152円(前年比マイナス1.9%)。3年連続下がっている。書店の人に聞くと、映画になったり、芸能人が書いたり、とにかく話題になって気軽に手にとられて買われベストセラーになる本はその多くが1000円前後の本だという。1000円の本ねえ、ウチの場合はどうなるのだろうかと考えてしまった。
 

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みんなでやれば楽しいリズム~給食室から見た子どもたち⑩

2008年02月27日 | 給食室から見た子どもたち
 リズムの合同練習。ピアノに合わせてのリズム体操。私もリズムに合わせて人参切り。チラリと見てみるとお遊戯ではないのだ。
 まさに体力づくりそのもの。足、腰、肩、腕、跳躍など年齢に合わせてプログラムされている。わたしもやりたい。でも、どこまでやれるか、半分、もっと少ないかも。
 りんご組さん、「スキップキップ」で退場。これは「幼なじみの思い出は」と同じメロディで青春時代を思い出す。スキップ数回、そして手をつないだ2人が顔を合わせてニコリと笑うはずだが、そうはうまくいかない。3歳児では十分にできないらしい。
 スキップに集中する子、相手の顔を見て笑う子、さまざま。なんともかわいく、包丁をおいて見とれてしまう。
 パパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃん、これをやれば日頃の不満もスーッとどこかに飛んでいくやろなー。うちのおじいちゃんに「一緒にやろ」と言ってみようかなと、ふっと思ったが「アホかー」「気い狂ったんかー」と言われるやろな。
 みんなでこれをやれば本当に楽しいで。
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妻からの書置き、出版相談、そして原稿整理…

2008年02月26日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 朝起きて1階へ下りるとテーブルの上に妻からの書置き。「・・・・」。そうだ、今日から保育園の雪山合宿でハチ高原に行くと言っていたのを思い出す。うーむ、仕方がない。といってもいつもと変わらない朝なので別に心配することはない。我が家では朝飯は各自それぞれ、バラバラ。一番最近、全員で揃って朝食を食べたのはいつだったのだろうか? 思い出せない。そうこうしているうちに朝の時間はすばやく過ぎていく。ストーブをつけて顔を洗っていると二男が下りてきた。今日はテストなのだが「寝てしまった」と無念の表情をしている。いつもよりは早めに学校に行くようだ。コーヒーを淹れ、トーストを焼いて食べていると長男が下りてきた。「おっ、うまそう」と覗き込む。今日は梅田方面でアルバイトがあるそうでずいぶんと早いお目覚めである。さて三男はどうしてたっけ? 家を出る時には起きていたような気もするのだが思い出せない。――ということで短い朝の自宅風景は終わり、すでに納入締め切りを過ぎている、自治会員各位から申し込みのあった吹田市の共済申し込み金を自治会の会計さんのところへ急いで届けて家を出た。


 11時過ぎ、大阪社保協事務所へ出版の相談に行く。今秋には発行したいという希望があり、早々に準備を始めていかなければならない企画である。T内さんとHP請負人のK沢さんを交えて3人で相談、どうやって取材し原稿を書くか、またそれを誰がするのか…という点を中心に意見交換、何とか一定の目途が立ちそうで安心する。
 続けてK沢さんとホームページやブログのことについていろいろ雑談。ちょっと考えてることについても意見を聞いたり、教えてもらう。ネットの世界はどうもわからないことだらけのようである。

 
 午後は事務所に戻り昨日に続いて原稿整理作業に没頭。途中、近刊の4校もあがってきた。いよいよ明日には校了である。表紙をどっちにするかかなり悩んでいるが、良い悪いは別にして、今回はとにかく書店で見られたときに印象に残る方にしようと決める。ハズレたときのことは考えまい。

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『We Love Hyogo』重版へ!

2008年02月26日 | 編集・営業ふらふら雑記

 先ごろ編集に関わった『We Love Hyogo』(憲法が輝く兵庫県政をつくる会発行)が重版することになった。来年の兵庫県知事選挙に向けての草の根からの学習運動を進めていくテキストである。すでに初版分が底を尽いたこともあるが、今回はより広い人たちに読んでもらえるようにということで、書店やネットでも販売・購入できるようにする段取りである。今朝はさっそくそのための修正作業に取り掛かり出稿を終える。一段落したところで、本日25日締めの注文品の出庫作業にかかり、納品と発送に取り掛かる。その後は次の本の原稿整理作業。ほぼ半分まで追い込み、すこし気が楽になる。


 

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またまた出版社の業務停止である。

2008年02月25日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 アスコムという名前自体はあまり知られていないかもしれないが、『ためしてガッテン』『英語でしゃべらナイト』などのNHKのテキストを出版しているので、書店で見た人もいるだろう。6年前に(株)アスキーの出版部門としてできた出版社が21日から業務停止しているとのこと。『田原総一朗責任編集  オフレコ!』、歌手の松山千春責任編集誌『月刊 松山 捨石』、さらには『借りたカネは返すな!』や『裏帳簿のススメ』というようなそこそこ売れた本も出していた。詳しいことは報じられていないが、従業員は全員解雇されたとの報道もある。
 「パクリ本」の出版でも注目されていたらしく、大手出版社の本そっくりのビジネス関係の本をよく出していたようだ。だいたいビジネス本などは似たような本が多すぎてわけがわからんように見えるのだが、その中でもちょっと異常なくらいに似ていた本を出していたようだ。とは言うものの、出版業界は類似書についてはなんら問題のない世界、売れてナンボの世界なので、まあいいんですがねえ・・・。
 

 

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機関紙・広報・ミニコミ編集のための本〈目次〉

2008年02月23日 | 機関紙・広報・ミニコミのための本

1.編集レイアウト入門 
  基礎知識と実技ひな形 図版109点 見出し実例65点 実作5紙
  ●小森孝児著 ●定価1264円 ●B5判120ページ

2.編集企画12ヵ月事典
  編集者必携―企画立案の机上事典 ヒント素材、切り口発見、情報源 
  ●小森孝児編 ●定価1835円 ●A5判360ページ 

3.編集企画入門(下)
  機関紙・会報・広報の春夏秋冬=企画アイデア 
  ●小森孝児編 ●定価1529円 ●B5判120ページ

4.ワープロ新聞編集入門 
  必携技法を50項に要説・図解例233点
  ●小森孝児著 ●定価1580円 ●B5判124ページ

5.ワープロ新聞DTP編集入門
  誰でも1面58分! ワープロ新聞楽々編集法
  ●小国文男著 ●1529円 ●B5判120ページ

6.写真入門自遊自在
  集会・座談会・人物・スポーツ・商店街・景観・祭り…
  ●福島明博著 ●定価1427円 ●B5判124ページ

7.カメラテクニック自遊自在
  自然・人物・建造物・報道写真の効果的撮影法 
  ●福島明博著 ●定価1529円 ●B5判124ページ

8.わたしの家族新聞づくり
  揺れる家庭の崩れぬ家族 親子・夫婦の人間対話 
  ●家族新聞研究会 ●定価1365円 ●B5判変形156ページ

9.わたしの保育新聞
  保育園・幼稚園のクラスだより、園だより、保健だより、父母会ニュース 
  ●機関紙出版編 ●1575円 ●B5判変形 156ページ


 

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これは一応、出版社のブログですので・・・

2008年02月23日 | 行事のご案内&報告
 一応このブログは出版社のHPとしての役割も持たせたいるので、少しはそれらしい内容作りにもがんばらねばなるまい。
 ということで少しずつではありますが、まだ在庫していて(これが膨大な量なのですが…)、販売可能な本を紹介していきます。ネット書店でも表紙が出ていなかったり(古い本は特に)、編集紙面の雰囲気まではわかりませんので、そういうこともわかるものにしたいと考えています。
 とりあえずは出版の分野別に分けてどのような本があるのか、一覧で紹介していきす。
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ぼつぼつ、終点が見えてきたか&英国の出版業界事情

2008年02月22日 | 編集・営業ふらふら雑記

 昨日、今日と校正作業の最後の追い込み中。3校なのだが結構赤が入っている。何度目になるかわからなくなったが、今、もう一度全文に目を通しているところ。読めば読むほど見えてこなかったものが見えたりして困ったものであるが、誤植、校正漏れの率は下がっていくのでここが踏んばりどころ。表紙デザインもできたので明日朝には現場へ修正に戻せる見込み。エイヤッ!!


 昨日の『朝日新聞』の出版関連記事から。
 95年に書籍の価格を拘束する再販制を撤廃したイギリスでは大型スーパーの大量仕入れ大量販売、そして超値引き合戦が始まり「町の本屋」さんが次々につぶれているという。ロンドンのある大型スーパーでは昨年7月『ハリーポッター第7巻』を出版社希望価格から7割引きで販売、3時間で2500部を売った。店長曰く「もちろん赤字だがこの店は安いという印象を残したのが大事」。『ハリー』の販売部数は全国で400万部以上になったがその平均販売価格は半額以下だった。ほかの本でも大型書店では、3冊を2冊分の価格でといった表示がついたベストセラーが平積みされている。


「本の全体の販売冊数は変わらないが発行点数が半分になり、テレビと連動したタレント本など売れ筋本中心の品揃えとなり、小部数発行の本は書店の棚から姿を消し『質より量』へ変わった」(業界に詳しい出版社幹部)。大型チェーン店が市場シェアの5割を握り出版社側に値引きを迫り、出版社も売れ筋商品出版に傾斜するという悪循環が起きているようだが、一方でこうした状況に対抗して中小書店が共同して仕入れを行ったり、大手書店が3ヵ月で棚から撤去する本でも1年間は必ず置き、短命化を防ごうと努力をして少しでも本好きの読者の要望にこたえようと奮闘する書店もあるようだ。


 消えていく「町の本屋」、縮小する市場規模、増え続ける出版点数と増大する返品・・・・。出版不況に苦しむ日本の出版業界でも再販制の弾力運用ということで、売れ残り本の値引き販売やバーゲンセールなどがあちこちで行われるようになったが、このイギリスの先例を見る限りでは再販制廃止の先には大変な事態が待ち受けているように思えてならない。出版文化は崩壊、もちろんウチのような零細出版社の存続は無理になるだろう。うーん、暗い話になった。

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『母べえ』の時代と野上家の戦後〈後半〉~本屋の窓から⑤

2008年02月20日 | 本屋の窓から

 ■妹は敗戦、入党、そして映画の世界へ
 野上照代の新刊『蜥蜴(とかげ)の尻っぽ』の自筆年表を見ると、彼女は敗戦の年の暮れ、再建となった日本共産党本部の勤務員として、宣伝ビラのガリ版印刷に従事。翌年入党、人民新聞社に移動。そこで、いわさきちひろに出会う(『しんぶn赤旗』1月17日、松本善明氏の「映画、母べえと治安維持法」掲載)。
 その後、出版社に移り、作家の井伏鱒二を知る。映画監督伊丹万作とは戦時中から文通があり、長男の伊丹岳彦の世話を頼まれて京都へ。大映に入り黒沢明の『羅生門』に参加、以後黒沢組の記録者になる。


 ■父、母、姉の戦後
 姉の初恵(映画では初子)は、共産党中央委員黒木重徳と結婚。黒木は治安維持法で投獄されたが屈せず、非転向を貫き敗戦2ヵ月後に府中刑務所を出獄。戦後初の総選挙に立候補。立会演説会中、心臓麻痺で急死(1946年3月16日42歳)。この選挙で日本共産党は5名当選、213万5757票。
 父、巌は1938年(昭和13)検挙されて入獄。1940年(昭和15)転向署名して保釈。映画ではこの年に検挙されている。ドイツ語力を買われてドイツ大使館に嘱託として職を得た。敗戦後、日本共産党に入党、日本教員組合創立に参加、日本民主主義科学者協会幹事、国民救援会で活動。杉並区長選に立候補、1954年(昭和29)神戸大学講師。3年後に教授、この年死去。戦前杉並区で古本屋「大衆書房」を経営、小林多喜二もよく利用していました。
 母、綾子(映画は佳代=吉永小百合)は戦前、西部消費組合に属し、「大衆書房」を経営しながら弾圧犠牲者の救援、慰問、特に保釈中の中国人学生の世話などに献身した。1954年(昭和29)1月、肺結核で死去。51歳。夫婦ともに青山霊園の「無名戦士の墓」に合葬されています。巌は「社会運動思想史」を新日本出版社より出版(藤田廣登『小林多喜二とその盟友たち』から)。


 ■「倒れし人こそ良心の灯であった」
 治安維持法で検挙され、特高・憲兵たちによる虐殺死、拷問死、あるいは獄死、病死したものは判明しているだけで1682人。逮捕者は数十万人。送検されたものは75681人。予防拘束、勾留者は数百万人。「このことは専制政治の無慈悲な野蛮さとともに、平和と民主主義を求めた日本国民の抵抗とたたかいの規模、勇敢さを示すものです。――命がけで侵略戦争に反対し、主権在民の旗を掲げつづけた党が存在したことは、日本の戦前史の誇りです。国際的にもかけがえのない意義をもっています」(『日本共産党の80年』より)。
 「小さな茶の間を大きな時代が通り過ぎていった」(映画『母べえ』の宣伝惹句)いま、あの時代に後戻りさせたい改憲靖国派の動きも激しい。映画の結末は「治安維持法で倒れし人こそ、あの暗黒の時代、日本の良心の灯であった」と山田洋次の決意であろう。われら今、何をなすべきや。(尾)

――参考図書――


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『母べえ』の時代と野上家の戦後〈前半〉~本屋の窓から④

2008年02月19日 | 本屋の窓から

 ■「歴史の法廷は過誤を立証するであろう」
 映画『母べえ』を観て宮本顕治の最終公判(1944.11.30)の陳述を思い出しました。
「社会進化と人類的正義に立脚する歴史の法廷は、我々がかくのごとく迫害され罰せられるべきものではなかったことを、いわんや事実上生命刑に等しき長期投獄によって加罰されることは大きな過誤であったということを立証するであろうことを信ずる」
 映画の原作は、黒沢明監督作品のスクリプター(映画製作現場記録者)の野上照代さん(映画では照美)以下敬称略。
 日中戦争から太平洋戦争に突入する1938年(昭和13)のころ。日本もドイツも他国を侵略・併合を行い、軍国主義一色で国民生活も思想も統制し、侵略戦争を「聖戦」といい、批判は弾圧されました。


 ■当時の社会と映画と歌
 年表では1938年(昭和13)――前年暮れから続く「南京大虐殺事件」。満蒙開拓義勇軍5千人渡満。朝鮮語使用禁止。唯物論研究会解散。関係者検挙。照代の父、検挙される。ドイツ、オーストリア併合。この年の映画は「5人の斥候兵」「路傍の石」「愛染かつら」歌は「旅の夜空」「支那の夜」「麦と兵隊」。
 1939年(昭和14)――ドイツ軍ポーランド侵攻。スペイン人民戦線敗北。ノモンハン事件で日本軍大敗。映画法公布、映画国家管理下に。長髪、パーマ禁止。映画は「「土と兵隊」「暖流」。歌は「九段の母」「長崎物語」「大利根月夜」。
 1940年(昭和15)――ドイツ軍ルーマニアを支配下に。日本軍ベトナムに侵攻。民政党斉藤隆夫、「反軍演説」で衆議院議員除名に。共産党を除く全政党解散。大政翼賛会に参加、議会消滅。全労働組合解散、産業報国会へ。国民優生法実施。内務省、各市町村に部落会、町内会、隣保班、常会の設置を通達。戦費調達のため「源泉徴収」を導入。宮本顕治第1会公判陳述。映画は「西住戦車長伝」「小島の春」「駅馬車」。歌は「海ゆかば」「暁に祈る」「誰が故郷を思わざる」。
 1941年(昭和16)――ホーチミンら「ベトナム独立同盟(ベトミン)」を結成。抗日抗仏戦展開。東條陸軍大臣「戦陣訓」を兵士に通達。国民学校令公布、義務教育8年生に。ゾルゲ、尾崎秀美検挙。劇映画製作10社を松竹、東宝、大映の3社に統合。一般車のガソリン使用禁止。木炭ガス、代用燃料に。日本、米英蘭に宣戦布告。国家非常措置で宮本百合子ら検挙拘束者1000人以上。映画は「馬」「戸田家の兄妹」「みかえりの塔」。歌は「愛国行進曲」「空の神兵」「戦陣訓の歌」。


 ■戦争反対の意見・考えを根絶へ
 この時代について『日本共産党の80年』は書いている。
「天皇制政府は、戦争に対する批判や反対を根絶するために、その弾圧を容赦なく拡大しました。37年12月『人民戦線の結成』を企てたという理由で日本無産党と日本労働組合全国評議会を解散させ、関係者400人を検挙しました。
 翌38年2月には同じ理由で大内兵衛ら労農派といわれる学者グループを検挙しました。関西の雑誌『世界文化』のグループも前年の11月に検挙されました。さらに38年、唯物論研究会の関係者や新劇関係などさまざまな文化団体が、治安維持法によってコミンテルンおよび日本共産党の『目的遂行』の結社として弾圧されました。
 ――36年7月、日本資本主義発達史講座に参加した学者30余人がマルクスの理論研究を理由に、治安維持法違反として検挙されました。こうした迫害は、自由主義的な学者、文化人、仏教者、キリスト者にまでおよび、進歩的作家の執筆禁止も行われるなど、いっさいの進歩的言論と運動への圧殺が強めれらました」  ―後半へ続く―

 

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もう、あかちゃんではないのだ~給食室からみた子どもたち⑨

2008年02月19日 | 給食室から見た子どもたち

 いちご組さん、朝一番、先生と一緒にホールいっぱい飾ってあるクリスマスツリーの見学にやってきた。
「このツリーはそら組さんのお兄ちゃん、お姉ちゃんがつくったんやで」
「これはやま組さんやなあ」
「これはもも組さんのやわ。上手にできてるなあ」
と先生。
 いちご組さんの○○ちゃん、すかさず、
「あかちゃん組みたいやなあ」
と。私、思わず、
「○○ちゃんもまだ赤ちゃんやなあ」
と口から出そうになるのをグッとおさえた。そうなんだ、彼女たちはもう赤ちゃんではないのだ。おしめも取れているし、食事も自分でそれなりに食べている。
 自覚してきているのだ。「反省、反省」。(ほづみ保育園・中尾和子)

 

 

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第34回機関紙コンテスト審査発表会開かれる。

2008年02月18日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 第34回年末新年号機関紙コンテスト審査発表と批評の集い(機関紙協会大阪府本部主催)に出席した。先日、労働組合単産・単組本部機関紙と冊子ページものの種目を審査し、その中からもいくつかの作品が入賞した。
 組合員・会員・読者の24時間の生活を視野に入れた機関紙宣伝活動の役割は大きい。企画のテーマとなる素材はいくらでもある。今回参加した紙誌の発行総部数は80数万部。決して小さな力ではない。普段からマスコミをはじめとするメディアに取り囲まれて生活する私たちにとって本当に必要なことは何なのか、大切なことは何なのか、それをいろんな視点から示唆し提起してくれるのが機関紙誌であると思う。お金や権力に迎合せず、一人ひとりの読者の親身になり、しかも驕ことなく発行し続ける、それを支える編集者が今夕ここに集まった。なお、審査の詳細と紙面批評は雑誌『宣伝研究』3月号に掲載される。


 主な受賞作品は以下の通り。

*協会理事長賞 
『ハンドルおおさか』自交総連大阪地方連合会
『つちおと』大阪建設労組堺支部
『埠頭』大阪市役所労組港区役所支部

*機関紙大賞
『建設労働』大阪建設労働組合
『な に わ』大阪建設労組西成支部
『大阪保険医新聞』大阪府保険医協会
『大阪保険医雑誌』大阪府保険医協会

*写真大賞
『ネットワーク』大阪市役所労組本庁支部

*写真賞
『私学おおさか』大阪私学教職員組合
  
 

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広げよう、米軍基地縮小・撤去の声を!

2008年02月17日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 沖縄少女暴行事件で基地の縮小・撤去を求める声が広がっている。政府は「綱紀粛正」「再発防止」をを米軍に申し入れているが、犯行におよんだ海兵隊は「海外への“殴り込み”専門部隊であり、イラクやアフガニスタンでも真っ先に殴り込み、掃討作戦で罪のない女性や子どもやお年寄りも殺害している部隊」(『しんぶん赤旗』16日)なわけで、そもそも隊員たちにそういうことを求めてもかなわないことだろうと思う。だからほんとうに政府が「再発防止」を求めるのであれば、それは基地を縮小・撤去する以外に方法はない。先日の岩国市長選挙で艦載機移転推進派の市長が誕生したが、市民が移転を積極的に認めたものではないことは世論調査で明らかになっている。


 昨日の『しんぶん赤旗』に「人生を狂わせた犯罪」の見出しで24年前、高校2年生時に沖縄で米兵にレイプされた女性の告発インタビューが載った。
 クラブ活動が終わっての帰り道、米兵が道を尋ねてきた。〝かわいそうだ〟と思い話を聞こうとした時、別の米兵がナイフを突き出し脅かされ、近くの公園に連れていかれ3人の米兵にレイプされた。事件のことは両親にも警察にも言えず時が経過、落ち着いてきたころに少女暴行事件(1995年9月)が発生した。自分のことを公にしなかったことが新たな事件を引き起こしたとにつながったという思いを抱いた女性は、抗議の県民大会を見て何かをしなければと思い始め、韓国で米軍基地撤去運動をしている人々と出会い、やがて自らも沖縄の基地撤去の運動に参加するようになった。
「私の人生はあのとき大きく狂わされた。前の生活に戻してほしいと政府に言いたい。米兵を連れてきて、癒えることのない苦しみを押しつけているのは日本政府だ」と告発する。


 このような米兵犯罪が後を絶たない。自国民の生命よりも米軍基地再編に心血を注ぐ政府とはいったい何なんだろうか?


『しんぶん赤旗』(2月15日)より


 

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電話が故障、そして原稿も消えた!

2008年02月15日 | 丸ちゃんの喜怒哀楽へなへなジャーナル

 先週、家の電話が壊れた。突然、FAXと電話の受信ができなくなった。何回かけても「ツー、ツー、ツー」というあの話し中の音が聞こえてくる。だがこちらから電話をかける時は通じているのだ。受話器が外れているとか、子機のどこか設定がおかしくなっているとかいろいろ調べたり、使用説明書を読んでリセットを試みたがどうやっても直らない。やがてこちらからの電話も通じなくなった。うーむ、これは完全に電話機の故障だと思い込んで、ダイエーの電器コーナーに修理に出した。最近は修理の見積もりも費用がかかるようになっているのに驚く。修理に出すより買ったほうが安いかどうか、とりあえず連絡を待つことにした。


 さて、昨日である。「そういう音がするということは、もしかしたら回線自体がおかしいのではないか」という妻からの意見。なるほどそういうことも考えられるなあと、さっそくNTTの故障窓口に電話をしてみると、まさにその通りであった。結局これは電話機の故障ではなくて、電話機のコードを差し込む壁の差込口までのどこかがおかしいということがわかった。それにしてもよくこういうことがすぐにわかるものだと感心する。ちょっと怖い気もするが…。すぐに修理を依頼し明日(つまり今日)来てもらうことにした。
 午前10時過ぎ、NTTから修理の人がやってきた。外を見ると電線工事用のよく目にする人が乗るボックスの付いた車両が、警備員さん付きで来ている。いったいどんな修理なのかと聞くと、まず外側から調べるのだといわれる。特に異常はなかったようで今度は家の中の点検へ。差込口のソケット部分をはずしてみると電線の一部にカビが生え侵蝕しているのが見つかった。おそらくこれが原因だろうということで、部品を新しい物に交換してもらう。部屋の湿気や水滴でカビが生えることがよくあるのだそうだ。なるほど、なるほど…。さっそくちょっと都合してきた仮の電話をつなぐと無事復旧している。とりあえずは一安心、ということでようやく仕事に向かった。

 
 出勤して時間を見るとあと1時間足らずで昼の時間であったが、昼食は後回しにして、本日の急ぎ仕事である機関紙コンテストの個別紙面批評を書き上げていった。ちょっとてこずって約2時間、ようやく仕上げたところで「Enter」を押した瞬間、何かおかしいなあと思ったが遅かった。書き上げた原稿がすべて消えてしまったのだ。あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ・・・。どこ行った? おかしい、保存したはずなのに、無い。あちこち開いてはありそうな場所を探すが見つからない。ショック!!! ガクッ! そうだ、確かシステムの復旧とかなんとかいうやつができるはずだと思って、知ってる人に教えてもらってやってみるがどうもうまくいかない。どの時間に戻るのか、その設定がうまくできないのだ。
 結局、復旧はあきらめて気分を落ち着かせるために、ラーメンを作って食べる。後は急いで一から原稿を思い出しながら再び入力開始、こうしてなんとも実りのない1日が終わったのであった。やれやれである。
 

 

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