治安維持法下、数十万人を逮捕・投獄し、拷問凌辱の限りをつくした特高警察。この権力犯罪に関わった者たちは戦後、何ら責任を問われることなく政官界の要職に就き、憲法や教育基本法改悪などの反動潮流の源泉としてうごめいている。彼らの戦後を追う。
四六判 252ページ 税込定価1800円
2005年1月初版1500部 現在第4刷好評発売中
●著者紹介 やながせ ただし(柳河瀬精)
1932年岐阜県恵那市生まれ
岐阜大学学芸学部国文科卒業、大阪市小学校教員、 大阪府会議員(4
期)、大阪民衆史研究会会員、現在、治安維持法国家賠償要求同盟大
阪府本部会長。
著書:『大手前歳時記』(1982柳文庫) 『日本民衆史を歩く』(1995年日
本機関紙出版)など
●もくじ紹介
第1話《大阪の特高官僚たち》
目の前にいた特高官僚
大阪市長になった特高課長
大阪3.15弾圧事件の特高課長の戦後は・・・
川上貫一を取り囲んでいた特高官僚たち
大阪の特高は全国の最先端
憲法調査会長になった山崎巌
靖国神社法案で暗躍
外相の父は特高官僚・国会議員
大政翼賛会で奔走
公職追放をまぬかれた者たち
国会議員になった者たち
第2話《戦後教育をゆがめた者たち》
文部行政へ特高官僚登場
教材や教育内容を国家統制
教員の思想・行動調査
侵略戦争を否定
教育委員会公選制を否定
民主教育弾圧で勲章
第3話《戦後警察で暗躍》
特高警察存続を通達
警察に残った特高官僚たち
「大本教」「ひとのみち」弾圧の指揮者
公職追放指示におののきながら
特高官僚が警視総監になった
警察制度改定に特高官僚関わる
戦後警察の要職占める
天皇を守れ―皇居警察
国家公安委員会
公安委員長になった者
第4話《公安調査庁など弾圧機関には特高官僚》
公安調査庁設置
府県特高課警視・警部ら
公安官僚たちは後に続け
内閣調査室―共産党調査せよ
日本共産党をつぶせ
第5話《防衛庁の中枢は特高官僚》
特高官僚を配置
特高官僚を登用せよ
中枢ポストを占める
第6話《国の機関の主要ポストに就任――厚生省、労働省、恩給局、人事院、政
府附属機関》
厚生省のそもそも
「前任記載なし」で厚生省課長に
厚生行政の要職に
労働省―戦後も労働者弾圧の特高官僚
恩給局長は特高官僚
人事院総裁
政府附属機関・各種委員会
第7話《地方政治や民間でも暗躍》
奥野誠亮
戦後地方政治と特高官僚
知事や副知事を足場に国会議員へ
兵庫県は特高官僚ゾロゾロ
各地の地方団体で
民間の特高官僚たち
第8話《特高官僚と勲章》
戦前の特別叙勲
生存者叙勲を切望した「復旧派」
特高官僚歴で叙勲
翼賛政治の中枢にいた者に
「八紘一宇の塔」建立した人物
思想・表現の自由弾圧した者たち
大政翼賛会の推進者
「日本共産党撲滅」の功
大阪商大事件で論功
横浜事件の論功
特高官僚叙勲一覧
第9話《特高官僚と公職追放》
罷免などされていない
県民の怒りで罷免
期間を限った「公職追放」対象
30年採用者に一端を見る
第10話《特高官僚(復旧派)の追及》
特高官僚泉守紀
プロ野球コミッショナーは公安官僚
21世紀最初の総選挙に思う
治安維持法と今
あとがき
資料 治安維持法
治安維持法中改正緊急勅令
●『サンデー毎日』2005年6月19日号で斎藤貴男氏が激賞!!
今どき珍しく、うち(小社)は土曜日の休みは第2、第4と決まっている。したがって本日は第3土曜日なので出勤日だ。さすがに出勤姿の人たちは少なく、なんとなく気分も軽くなるが、遅れている次の本の校正や発行日厳守付きの原稿、さらに大阪屋の常備出庫準備などなんやかんやで、来週のことを考えると、そうのんびりとはしていられない心境の1日でした。
メールを見ると、山梨の読者の方から、『パソコン新聞編集入門』の注文がなんと、15冊も入っているではないか。何かのテキストとして使われるのか、本当にありがたいこと。今夜は山梨方面には足を向けては寝られないですね。どういうことで使われるのか、また伺ってみたい。
また、週明け月曜日には『しんぶん赤旗』に広告が掲載されることになった。まだこの本の存在を知らない1人でも多くの人たちに知ってもらうチャンス。期待してますよ。
次回からは既刊書の新しいものから順次、紹介していきますので、ぜひ見てください。
6月18日(日)、長崎学童保育連絡協議会主催で、土佐いく子先生の講演会が開かれます。
大阪市立加賀屋小学校教諭、綴り方教育の実践を通じて、子どもたち、父母、教師にたくさんのメッセージを発信してきた先生のお話は、数多くのドラマが満ち溢れ、おもしろくてためになり、今、子育てに奮闘中の人たちを励ましてくれます。ぜひ、ご参加ください。
お問合せは、長崎学保連(095-879-3836)小山さんまで。
土佐いく子著『子どもたちに表現のよろこびと生きる希望を』
2005年5月初版2000部 定価1700円 現在2刷好評発売
「子どものことを語ることって、こんなにも楽しかったのか。子どもがうれしいなら一緒に喜び、悲しいのなら共に悲しむ。その安心感があれば、子どもは自分から生活に向き合っていく。そのドラマを土佐さんは語ってくれる」(村山士郎 日本作文の会委員長)
土佐いく子著『子育てがおもしろくなる話』
1994年2月初版3000部 定価1325円 現在12刷発売中
子育てに、すぐに効き目のでる特効薬はない。小さながんばりを認め、声をかけ、励ます営みを続けること──ベテラン先生の育ちあい感動珠玉39編。
小社の関連サイトを紹介します。
1.Kikanshi.net
各種機関紙をはじめとする印刷宣伝媒体を中心に企画・製作していま
す。簡単なビラから出版物製作まで、幅広いご要望にお応えします。
2.日本機関紙協会大阪府本部
機関紙宣伝活動に関する様々なサービス活動を展開、月刊誌『宣伝
研究』と『教宣調査資料集』を発行、諸団体・分野の編集者向けの雑
誌です。
今後は各サイト発の情報も紹介していく予定です。
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ほか
『毎日新聞』、『しんぶん赤旗』に掲載した広告で、読者のみなさん、書店さん、取次からじわじわと反応が広がっています。
4月初旬に刊行して丸2ヶ月が経過、初版2000部に加えて2刷1500部を「う――ん」と唸りながら決意、これがどうなるのか、まだまだ見通しは見えません。ぼつぼつ、書店からの返品も届きつつあり、これも含めて考えて、在庫減らしにがんばらねば・・・と決意新たにするのでした。