まいど、日本機関紙出版です。

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百田尚樹氏の作品を検証することを通して、私たちが歴史に向き合う姿勢を学びたい

2015年06月27日 | 好評発売中の本

自民党の若手議員による勉強会「文化芸術懇話会」での百田氏ほかの発言に大いなる怒りを感じています。

このことをきっかけに予期せぬことでしたが、最新刊の『「永遠の0」を検証する~ただ感涙するだけでいいのか』が、タイムリーな出版になったと広がりつつあります。

しかし出版の意図は、決して百田氏批判にあるのではありません。

著者のお一人、秦重雄さんが言われているように、『永遠の0』は話題になった時からすでに「パクリ疑惑」があちこちで指摘されていましたが、この本はそのような視点から百田氏の作品を批判はしていません。

あくまでも一つの作品として百田氏に敬意を払いながら、お二人の著者は検証されています。

小説を読み、映画を観て、感動して終わりでは、それこそ百田氏の狙いにピッタリとハマった読者であり鑑賞者となってしまうのではないか。

百田氏はこの作品によって読者と鑑賞者にどんな揺さぶりを仕掛けてきたのか。

お二人によるその検証は、大きな分岐点にある今の日本を考えるうえで、歴史に向き合うことの意味を私たち読者に解き明かしてくれると思います。

ぜひ、お読みください。

Amazon販売サイトはこちらです。

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土佐いく子の教育つれづれ~またあしたね〈40〉

2015年06月26日 | 土佐いく子の教育つれづれ

ほんまもんの学力を (その1)親ができること

【全国学力テストで今…】

 今年も全国学力テストが実施された。大阪府教育委員会は、なんと中学三年生の結果を高校入試の内申に反映させると決めたのだ。文科省ですら、それは主旨が違うといわざるをえなかった。

 今、教育現場は平均点を上げることが至上命令になり、戦々恐々となっている。楽しい行事はカット、授業時間を増やす、宿題の量が半端じゃない、しかも学習内容が学力テスト対策勉強で、本物の学力とは縁遠くなっている。さらに追い込まれた教師たちの中には、学力の低い子を休ませたり、テスト時間中にまちがいを指摘し、直させたり等々の不正行為までするという事態が起きている。

 かつてこの全国学力テストで教育界が荒廃し、廃止に追い込まれているのだ。なのにまたぞろ出てきて、毎年60億円のお金が使われている。これを先生増員、30人学級など教育諸条件の整備にあてれば、どんなにか有効だろうと思う。

【大本を大事に育てる】

 学力テスト結果が入試の内申になると、親たちも追い込まれていく。今こそ、頭を冷やして本物の学力とは何なのか、そのために親に何ができるのか考えてみたい。

 ①なんと言っても学力の大本になる生活の中に安心感があることだ。自分は愛され守られている、失敗やまちがいをしても見捨てられない安心感だ。親の生活も厳しく、そうそううまくはいかないが、心がけて少しでも努力することだ。

 朝起きてきた子に「おはよう」と笑顔で声をかけてやる。顔を洗ったり歯を磨く習慣がある。「お腹減った」と言う子においしいご飯が待っていて、ワイワイにぎやかに食べる。「百回勉強せよと言うよりもおいしいご飯を」と先輩に学んできた。そして、「抱いて抱いて『宝物だ』と子どもに語りかけ、抱きしめてやれ」と教えてもらってきた。これだけで、子どもは愛されていると感じ、心が落ち着くのだ。これ抜きにどんな学力をつけるというのだ。

 ②こうして愛されて育ってきた子は、人間づき合いが上手になる。学力テストでどんなに良い点をとろうが、人間づき合いができない学生たちをたくさん見てきた。反対に人間づき合いができる人は、生きるに値する豊かな人生が送れているではないか。

 ③人間は言葉で思考し、コミュニケーションし、自己を表現し、新しい世界を創造する。この言葉の力が弱かったら、本物の学力は身につかない。自己と他者、世界を認識し、自分の思いが自分の言葉で表現でき、コミュニケーション能力を獲得することは、人間形成と学力の礎である。そのために親にできることは、子どもの話を目を見て、共感して聴いてやることだ。さらに、会話のある家庭にすることだ。「早くせよ」「あれせよ、これせよ」は会話とは言わない。ときには膝に抱いて親の声で本を読んでやりたい。親が本を読む家庭では、子どもの言語能力の育ちが違ってくるとも言われている。昔の街角では、教科書を音読する子どもの声が聞こえていた。あれはとても大切だ。声に出して文章を読ませたい。

 ④「知りたい、見たい、やってみたい」という好奇心は、学問の扉を開く。そして、何かに熱中し集中する力が、学問をわがものにしていく。それは、どこで育つのか。遊び以外何ものでもない。仲間と身体を使って夢中に遊ぶ体験こそ宝だ。さらに人間は「経験の子」と言われる。一緒に体験することで脳は活性化すると言う。1歳半で脳は3倍にもなり、5歳になるともう死んでいく脳細胞もあるとか。ところが、人間はいろんな体験を重ねることで脳は活性化していく。毎日仕事で忙しいが、たまには子どもと野山を歩いたり、博物館へ出かけたり、畑でイモ掘りや野菜の収穫をしてみたい。キャッチボールで汗を流しもしたい。こうして、親も楽しみながら一緒にする体験が、脳を鍛えてくれるというのだ。好きなことがあり、夢中になれる子は育つのだ。

 次回は、ヒトを人にする文化の中で感性を育むこと、生きるすべ、段取り能力、生活をプロデュースする力を獲得すること、命を守り健康に生きる知恵をわがものにすること、家庭学習の習慣作り等について書きたい。

(とさ・いくこ 和歌山大学講師・大阪大学講師)

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今、注目の本…『高校生と教師の憲法授業』~主権者教育をこの本で!

2015年06月18日 | 現在おすすめの本

昨日、18歳選挙権の実施が全会一致で決まりました。

今回の公職選挙法の改定の背景には、18歳選挙権実現が改憲への大きな勢いになると見込んだ改憲派の思惑がありますが、若い人たちなど幅広い国民の意思が議会に反映されることは民主主義の発展にとってとても重要なことだと思います。

マスコミではさっそく高校生たちの「もう政治に無関心ではいられない」などの声が紹介されており、期待や不安もある中、主権者となる気持ちをどう持ってもらうのか、あるいは持たせるのか、これから高校現場での学習や実践が大事になってくると思います。

本の詳しい内容はこちらです。

Amazonの購入先。

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新刊2点、機関紙誌に紹介されました!

2015年06月15日 | 書評・紹介記事

『高校生と教師の憲法授業』が「しんぶん赤旗」6月14日に紹介されました。ありがとうございます。

『ガイドブック 五日市憲法草案』が「全国商工新聞」6月15日に紹介されました。ありがとうございます。

 

 

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『「永遠の0」を検証する』の著者、秦重雄さんの講演会です!

2015年06月10日 | 行事のご案内&報告

近刊の『「永遠の0」を検証する ただ感涙するだけでいいのか』の著者のお一人、秦重雄さんの講演会のご案内です。

主催は日本コリア協会・大阪です。

ぜひご参加ください。

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多くの人が訪れている五日市憲法草案が生まれた町

2015年06月09日 | 編集・営業ふらふら雑記

この5月、6月と五日市憲法草案の生まれた町、東京都あきる野市を大勢の人たちが現地見学に訪れています。

『ガイドブック 五日市憲法草案』の著者の鈴木富雄さんも学習会講師やガイドで大忙しの様子です。

今、あらためて五日市憲法草案に注目が集まっています。

ぜひみんさんもこの本を手に、現地を訪れてはいかがでしょうか。

クリックで拡大読めます。

先日は雑誌『前衛』誌上で書評をいただきました。ありがとうございました。

ご購読はコチラからどうぞ。

 

 

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近刊案内『「永遠の0」を検証する~ただ感涙するだけでいいのか』

2015年06月03日 | 新刊案内

さて、次の新刊はあの百田尚樹氏の超ベストセラー小説『永遠の0』と映画『永遠の0』の検証本です。

本と映画を合わせると少なくとも延べ1千万人以上の人が読み・観て感激し涙を流した作品を検証するということで、とても大胆な内容の本です。

一時期の熱狂状態はすでに過ぎ去ってはいますが、小説は今でも文庫が売れ続け、映画はDVDになって多くの人がレンタルして観ているようです。

コミックも出ています。私も映画を観て小説も読みました。

特に映画は、特撮だとわかってはいますが、なかなか迫力があり、正直、思わず「感涙」する場面もありました。

いやあ、やられちゃいましたね、という感じでしたが、でも映画にしろ小説にしろ、観終わった、読み終わったあとのあのモヤモヤ感は何だろうと、どうもスッキリしないなあというものが残っていました。

確かに軍隊批判はしているし、特攻の悲惨さも取り上げてはいるけど、これは反戦映画?それとも・・・。

今年は戦後70年ということで、これからの時期、特攻などをテーマに掲げた様々なテレビ番組や特集記事などを目にすることもあるでしょう。

ということで『永遠の0』についての私のモヤモヤ感をスッキリしてもらおうじゃないかと、3人の方にこの本を書いていただきました。

お一人は、「戦記マニア少年だった」とご自身を語り日本文学に精通、今は大阪府の夜間高校の教師をされている秦重雄さん。

お一人は、元京都府立高校の社会科教諭で、映画にくわしく本も出されている家長知史さん。

そしてもうお一人はインタビューでご参加いただきましたが、立命館大学名誉教授の岩井忠熊先生です。

特攻をテーマにする以上、やはりここは実際の元特攻隊員だった人たちが、この映画をどう観ているのか、それをぜひともお聞きしたかったのです。

岩井先生は特攻に出撃された方ではありませんが、特攻要員という特攻隊員になるべく訓練を受けて来られた人で、出撃前に敗戦を迎えられています。

『永遠の0』。それはどういう作品だったのか。作者の意図は何だったのか。あの感動は私たちに何をもたらしたのか。それをどのように受け止め解明し、戦後70年の今、歴史から私たちは何を学び取るべきなのか、一緒に考えてもらえればと思います。

発売は6月下旬です。約300頁で本体価格1600円。

ぜひよろしくお願いします。

 

 

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この1年間でAmazonで最も売れた小社の本は・・・?

2015年06月01日 | 編集・営業ふらふら雑記

Amazonの販売分析レポートというものに参加しています。

毎日、毎週、毎月何の本が何冊販売されたかということなどを教えてくれるのです。

普段は見ないのですが、たまたま見たものに過去1年間の販売実績というものがありました(ランキング一覧参照)。

そこをみると、なんと、この1年以内に出した本ではない本が最もよく売れていたということがわかりました。

その本は『まず、ママが幸せに』(薗部容子さん著)という本で、奥付を見ると2011年7月1日となっていますから、もう4年近く前に出した本です。

確かにこの1年間あまりを振り返ると、Amazonでよく動いているという印象はありましたが、新刊本よりもよく売れていたとは、びっくりです。

初版は3000部でまだ重版には至っていません。

最初は、あまり期待したほどの動きがなかったのですが、でもこうしてジワジワと口コミなんでしょうかね、広がっているんです。

やはり本自体に魅力があるんでしょう。

確かにおもしろくて、今を生きるママさんたちにはものすごく共感してもらえる内容です。

本の売れ方というものは1点1点みな違うものですが、でもこのように発行後4年経過しても売れ続ける本というものは、やはりすごい本だと思います。

薗部さん、改めましてありがとうございますと、お礼申し上げます。

この一覧の中の他の本たちもさらにこれからも伸びていくことを期待しています。

『まず、ママが幸せに』の詳細を見る。

 

 

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