ジャズを聴いて こんなにもこころが温かくなったのは・・・
夕べは Gene DiNoviのコンサート。
Neil Swaisonがベース、横山和明がドラム。
公演の曲目等 詳しい内容は
Jazz&Drummer の naryさんのブログに紹介されています♪
最初はいけるかどうかわからなかったので、昨日まで躊躇していた。だが、やはり行ってみたい!会場に駐車すると 帰りが大変なので、少し歩くけど別の場所に車を置いて出かけた。寒い・・・風邪気味でもあり 歩いていくなんてバカなことをしたかな?と一瞬思ったが。
久しぶりにお見かけしたミントンのママさん マスターもお元気そうだった。打ち上げに寄って行ってよ♪と誘われたが、体調も良くないので「残念だけど・・・」とお断りした。(これがもったいないことだった・・・ジーン・ディノヴィたちに会えたのになー)
80歳に近い方とは思えない素晴らしい(1928年5月26日ニューヨーク生まれ)みずみずしさ。
柔らかな音は 人生の機微を感じさせる。辛かったことも苦しかったことも過ぎてみれば あんなに遠い。それでも生きてきたんだね。そう語りかけていただいている気持ちになる。
彼の弾くメロディにそのまま身を預けているような気分。
J・J・ジョンソンのなんていう曲なんだろう。とても切なくて綺麗な曲だった。
ベースのニール・スウェインソンがまた実に良かった。
ベースが主役か?と思うほどのびのびと歌っていた。
でもよく考えると 彼がのびのび演奏できる雰囲気を ジーンが作ってくれていると思った。ジーンの性格なんだろうな、きっと。温かさが伝わってくる。
メンバーに対する温かさ。ドラムの横山さんの活躍場面が短かったので、彼が活躍できる曲を選んだジーン。聴衆もしっかりと受け取った。それでも横山さんはソロを長くとらない。彼のジーンの世界への配慮だとわたしは思う。
ジーンの演奏には派手なパフォーマンスのドラムは必要ない気がする。だから横山さんはきっと抑えていたのだろう。抑えたドラムというのも難しい気がする。自分の力量をぎりぎりまで抑える。メンバーに合わせた演奏をする。それがプロなんだなと思った。
ジーンの曲に対する温かさ。
「Red Dragon Fly」(赤とんぼ)の叙情的な演奏に会場が喜んだ。
美しい音が響く。Flower of The Night 幻想的で美しい世界がそこにあった。
なぜだろう・・・今まで色々とジャズのライブを味わってきた。どれも素晴らしかった。
なのに 彼の演奏を聴いていて、ジャズってこんなに温かいものだったっけ?といった気持ちになった。切なかったり、震えたり、といったショックを感じたライブも多々あった。だが、それとは違う 何か「生きて」きてよかったという、自分がここまで生きてきてよかったという そういう思いがあった。
これからも弾ける限り続けてほしい。
温かさが伝播していくように。
早速CDを二枚購入。サインをしてもらう時間が無いというと、ママさんがお店でサインをしてもらっておくからと快諾。嬉しい♪
会場を出ると寒いはずの外を歩くのが なんだか不思議と暖かい気がした。
体のなかがぽかぽかしているのだ。
なんというしあわせなひとときだったろう。
温かいジャズと出合えた嬉しさに ひとりで乾杯した。