goo blog サービス終了のお知らせ 

河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

送別会他

2011-03-09 | 大学
昨日は岡山駅前キャンパスで学長他役職者3名の送別会があり参加した。
学長は激務から解放され嬉しそうであった。

本日は夕方から同じ駅前キャンパスで学生支援GPの第3者事業評価委員会があり参加した。

3月の一番ゆとりのある時期なのに毎日何かしら会議や行事が続いている。

もうゆとりとは無縁なのかもしれない。

第7回順正学園学術交流 コンファレンス 2日目

2011-03-06 | 大学
本日は研究部門の発表が行われた。
基礎研究ではかなりレベルの高い発表が行われた。

①光を利用して化学と生物とをつなぐ新技術を開発する
九州保健福祉大学 薬学部 薬学科
定金 豊

②活性型ビタミンD3の消化器発癌抑制効果
吉備国際大学 保健科学部 理学療法学科
川浦 昭彦

③無眼球ラット
-その発症ならびに視交叉上交連-
九州保健福祉大学 保健科学部 作業療法学科
岩本 壮太郎

④アルミニウム障害を受けている植物根の回復機構の解明
吉備国際大学 保健科学部 理学療法学科
元田 弘敏

⑤腎虚血再灌流障害へのセロトニンの関与
九州保健福祉大学 薬学部 薬学科 
椎村 祐樹

⑥文化財のエイジング状態を知るための分析システムの開発
吉備国際大学 文化財学部 文化財修復国際協力学科
高木 秀明

⑦地域における精神障害者の就労を支える援助者の視点と役割
九州保健福祉大学 社会福祉学部 臨床福祉学科
西田 美香

⑧ヨルダン南部定住ベドウィンの長期的人口変動
:家系人口学からのアプローチ
吉備国際大学 社会学部 スポーツ社会学科
末吉 秀二

⑨灸療法の教育に関する基礎研究
「生姜灸の施灸温度と温熱感覚に関する調査」
九州保健福祉大学総合医療専門学校 鍼灸学科
冨田 賢一

⑩英語所有構文の例外的用法の扱いについての考察
吉備国際大学 文化財学部 アニメーション文化学科
平見 勇雄

第7回順正学園学術交流 コンファレンス

2011-03-05 | 大学
順正学園学術交流コンファレンスは年に1回本学園の関連校の教員が発表して成果を競うものである。
会場は高梁の吉備国際大学と延岡の九州保健福祉大学とで交互に行っているが、今回は延岡が会場である。
私は中核センター研究部門の副部門長で、例年は延岡まで行っていたが、今回は経費節減のため高梁で通信で送られた映像を見ることになった。


本日は教育部門の発表が行われた。

①健康運動指導者養成校としての取り組み
-健康度・生活習慣改善を意図した行動変容技法の体験-
九州保健福祉大学 社会福祉学部 スポーツ健康福祉学科
正野 知基

②体験型連携教育の効果と課題
-カリキュラム化された合同演習授業から- (教育GP の成果と課題)
吉備国際大学 社会福祉学部 社会福祉学科
横山 奈緒枝

③リスクマインド醸成のための学外臨床実習前教育プログラムの開発
九州保健福祉大学 保健科学部 言語聴覚療法学科
原 修一

④ターミナル・ケアにおける歯科衛生士の役割と教育の課題について
吉備国際大学短期大学部 保健科 デンタルビューティー専攻
福田 弘美

⑤自発的学習習慣をもつ薬剤師輩出を目指したリメディアル強育
-基礎化学系科目の実践内容-
九州保健福祉大学 薬学部 薬学科
甲斐 久博

⑥高梁市の子どものための環境教材づくりと環境教育実践
-高梁川源流から瀬戸内海へ-
吉備国際大学 社会福祉学部 子ども福祉学科
仁宮 章夫

国際特許出願

2011-03-03 | 大学
今日は3月3日でひな祭りだが、我々にとっても記念すべき日になった。
特許事務所よりPCT出願(オンライン手続)の出願手続を完了したとの報告があったのだ。
これは昨年3月9日に出願した特許の国際出願手続きである。

記念すべき日と書いたが、実はこれは単なる始まりであってめでたくも嬉しくもない。
これから資金を確保して各国への移行手続をしなくては何にもならないからだ。

特許事務所から指示されたこれからのタイムリミットをまとめておく。


各国への移行期限(優先日から30ヶ月)は平成24年(2012年)9月9日
この期限までに、日本を含めて希望する国に移行手続をしなければならない。
期限3ヶ月前の2012年6月初旬までに、資金の目処を立ててどの国に移行するか特許事務所に連絡する。
特許事務所は移行国の指示が入り次第、翻訳等の準備に入るので3ヶ月程度の期間が必要になる。
特許事務所のアドバイスでは、ここから多額の費用が発生する。
まず、翻訳費用が必要だ。
次に各国に移行後は、各国で何か手続をするたびに、数万~数十万の費用が発生する。
したがって余裕を持って資金確保しておかないと途中で頓挫する。
ベンチャーや中小企業が出願人のケースで、外国出願関連の未払いトラブルを時々耳にするとのことである。
ちなみにこれ以降は大学は費用をみてはくれない。

移行手続をしなかった国については、その国には出願しなかったのと同じ取扱いになるので、その国での権利化はできない。

各国に移行すると国際段階は終了し、あとは国ごとに手続が進む。

審査請求は各国の話になり、国によって期限が異なる。
日本の場合は、国際出願日から3年以内(平成26年3月3日まで)となる。
欧州は最も短く、国内移行と同時に審査請求をする。
米国は審査請求制度がなく、全ての出願が審査される。

期限までに審査請求をしなかった場合は、国によって多少取扱いは異なるが、その出願は取下げたものとみなされる。


こうしてみるとよほど有望な特許でないと経費と労力をかけるのはリスキーだと言うことがよく分かる。
さてどうしたものか。
まずは今後1年を目処にスポンサーを探さなくてはならない。
4月の辞令が出る前に理事長室付学外連携室室長としての仕事が1つ確定した。

日本再生医療学会総会に参加して

2011-03-02 | 研究・講演
日本再生医療学会総会に参加した理由はいろいろあるが、今の日本の医療に関する学会の中でこの学会がおそらく最先端の内容を取り扱っていることは間違いないと思う。
いろいろな発表を聞いていると、まるでSFの世界がすぐにでも展開されるような錯覚に陥る。
医療の在り方が根本から変わるのである。

わかりやすい例で言えば虫歯になったら今の治療では悪いところをごっそりと削って詰め物をする。
どうしようもなくなったら抜いてしまう。
ところが現在既に研究レベルで実現している技術を使えば、虫歯になった部分に歯そのものを再生させてきれいな歯に戻すことが出来るのである。
発表者自身がおっしゃっていたのだが、これまでの歯科治療は大工のようなもので、歯を無機物として扱ってきた。これからは歯を生きた有機物として扱う治療に変わって行かなくてはならないということだ。
これはすごいことになる。
今ではコンビニと同じくらい歯科医院があると言われているのに、このような再生治療が始まったら古い歯科医院はほとんどが立ち行かなくなるだろう。

現在培養した皮膚のシートを重度熱傷患者に利用することに関しては既に認可が下りて保険も適応されるようになっている。
しかし、ここに至るまでには10年近くもかかったそうだ。
別のベンチャーが眼の角膜の細胞シートを臨床応用しようとしているが、日本では認可が下りるまで早くて5から6年かかると言うことで、フランスのリヨンで治験が開始されたという。
iPS細胞が山中教授によって日本で開発されたことを受けて、国も規制を緩和して対応しているが、それでもまだまだいろいろな制限が産業化を阻んでいる。

今回、会長がアレンジした特別講演が、現在の再生医療の状況を暗示している。

意志あるところに道拓けるか?―スーダンでのNGO活動―
川原 尚行(NPO法人 ロシナンテス)

特別講演を行った川原先生はもともとは外務省の医務官としてスーダンに派遣されていたのが、いろいろな制約からスーダンの問題を解決するには外務省を辞めるしかないと決意する。
フリーになってNGO組織を立ち上げて名前をロシナンテスとつける。
ロシナンテというのはドン・キホーテがのる痩せ馬の名前である。
1人1人は非力なロシナンテでも、たくさん集まれば何かができるという思いでロシナンテスという名前をつけたのだそうだ。
その結果としてスーダンの無医村に診療所を立ち上げ、井戸を掘ったり、女子教育のための学校を作ったりしてきた。
講演に出てきたスーダンのスライドはとても美しくて感動した。

会長がこの特別講演を企画したのは、再生医療も川原先生のようにがむしゃらに頑張らないと患者さんのためになる臨床応用はとても出来ないということを言いたかったのだと理解した。

いろいろ疲れてぼやいている自分が情けなく感じられて、励まされた学会参加であった。
私も自分に出来ることはこつこつ頑張ろうと改めて思った。



PS. 川原先生がブログに講演のことを書いています。

第10回日本再生医療学会総会2日目

2011-03-02 | 研究・講演
2日目に参加した主なセッションについて記録する。

シンポジウム 再生医療特区への期待
座 長: 中内 啓光(東京大学 医科学研究所 幹細胞治療研究センター 幹細胞治療分野
            /JST ERATO中内幹細胞制御プロジェクト)
早川 堯夫(近畿大学 薬学総合研究所)

会長講演 細胞シート再生医療の現状と今後の展望
岡野 光夫(東京女子医科大学 先端生命医科学研究所)
座 長:高戸 毅(東京大学 医学部 口腔外科学講座)

はじまった再生医療産業~自家培養表皮ジェイス®の事業化を通じて得られたもの
松村 一(東京医科大学 形成外科)
座 長: 熊谷 憲夫(聖マリアンナ医科大学 形成外科)
畠 賢一郎(株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング)
共催:富士フイルム(株)/(株)ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング

SHINYA YAMANAKAレクチャー
    幹細胞研究から新しい医療へ
中内 啓光(東京大学 医科学研究所 幹細胞治療研究センター 幹細胞治療分野
          /JST ERATO中内幹細胞制御プロジェクト)
座 長: 山中 伸弥(京都大学 iPS細胞研究所)




第10回日本再生医療学会総会1日目

2011-03-01 | 研究・講演
新宿の京王プラザホテルで2日間に渡って第10回日本再生医療学会総会が行われており、最新の情報を得るために参加した。

特別講演 意志あるところに道拓けるか?―スーダンでのNGO活動―
川原 尚行(NPO法人 ロシナンテス)
座 長: 坪田 一男(慶應義塾大学 医学部 眼科学教室)

シンポジウム グローバルに向かう再生医療の産業化
座 長: 江上 美芽(東京女子医科大学 先端生命医科学研究所)
       橋本 宗明(日経BP社 日経バイオテク)