katsuまるはだかぁ 芸術家への道

モザイクアート一直線のkatsuの日記

リピ-タ-さん教室と新作の下絵

2013-05-25 06:48:41 | モザイク教室
この方はピンポンパ-ルを作った人なんだけれど、それを経験した後の指導には
こんな変化がある・・・・そんな1例。



口を見て欲しいんだけれど、どんな感じで作りますか?と聞くと、口が毛の間から
見えている感じ・・・と言うのね。そしてこうなった・・・。

まず考えて欲しいのは、一体その作り方はリアルなのか?デフォルメなのか?
そう考えると、完全にリアルな感じを目指している表現になる。

そこでパ-ツを切り直す事無く、俺が並び替えて見る事にした・・・・


どうだろうか?雰囲気が変わったと思うのだけれど・・・・。

要するにこのパ-ツでやれる事は?と考えると、どちらかと言うとデフォルメを選択して
可愛く見せる・・・と考えた方が良いと思うのね。何故なら・・・

口が毛から見えている・・・こんな表現はテンテンなんて感じじゃないかな?
そうなると、実物大の大きさである事からも、実際の毛並みの細さは無理となる。

つまり実際はもっと細かく見えているはずなのに、ピンクが大きくまとまってしまった、
そんな風に見えてしまったのである。そうなるとそこは何と無くピンクが見えた・・・

こんな表現が作りやすい。ただ一見ゆるい感じになりそうだけれど、良く見ると、
そうでもなく、とぼけていたり、きりっとしたり、笑ってみたり・・・・そんな事を

意識すると、結構そんな事に近づいたりもする。何しろリアルを作るにしても、
絵と違ってリアルに限界がある。つまり出来る事と出来ない事があって、

このスペ-スでは何が適切か?この見極めが作品の良し悪しを決める事にも繋がる。
何しろ絵のようには筆では無いので、タイルを切るには限界がある。

そう言うと、モザイクって窮屈だけれど、その窮屈な中で、テクニックがあって、
それが腕の見せ所・・・と考えられれば、そこを楽しむものなのね。

そうなると、じゃこうするとどうなるのかな?これだとどうかな?・・・と探す事になる。
だから、やって見ないと判らない事ばかりとなる。ただそれが想像力を磨く事になる。

やる前に考える・・・こうするとこう見えないかな・・・?と。

そんな事を踏まえて、今までの毛並みは色だけ変えて、後は同じ形の繰り返しだった。
それを意識を変えて、実は今までとは違う事をしている・・・そんな意識・・・。

一見、形は一緒だけれど、眼だの、口だの、鼻だの・・・って言うのは、

整形なんてものがあるくらいだから、人はかなりナ-バスに感じられる場所。
つまり表情を作れる場所なのね・・・・作り手として。

だから、今そのパ-ツで出来る最善を考える・・・・そんな考え方もある・・・・
そんな事も覚えて欲しいのね。

何しろ意識さえ持てば、グレ-ドを変えられる・・・何しろこれだけのパ-ツを安定して
切れるようになったのだから、進級って考えれば、色だけに頼らずに、いかにそれを

使って表情を変えられる場所では、喜怒哀楽どんな表情を作るか?なんて意識を持つ事。
もう毛並みと同じ・・・そんな気持ちでは作らない。何処でも同じと思わない。

色だけに頼らない・・・・この意識だけで大きく変わるはず。
それが出来たのなら、後は毛並みの繰り返し・・・と淡々と進むだけになるので、

最後のハ-ドルとして、胸の付近の大きなスペ-スに自分の家の猫に見える比喩を
考えて貰う事を宿題とした。

例えば一番簡単なのは直接表現としては名前。これは誰にでも判る。
それを比喩・・・つまり判るべき人には判る・・・こんな感じ。

ベタなのは、猫に小判、猫に魚と、こんな事は良くあるよね?だからこれは一般的。
それを自分の家の猫だけ・・・独特な事、モノ、そんな思い入れなんてものが入ると、

情緒なんてものに繋がって行く。単なる猫では無く、家の猫になる。
想像力、洞察力、観察力・・・この力も練習なのね。

その後は、新作下絵を大きさを変えながら下地に写す・・・大きいので中々思うように
進まない・・・・これだけの大きさだと流石にね・・・・



外側の大きさで1100mmx850mm程度はある・・・・

もしこの方の言う、口が毛の間から見える・・・こんな表現をやるとしたら、
今のパ-ツより、より細かく出来たとしたら出来るかも知れ無いが・・・・けれど、

恐らくもうこれ以上は無理かと思われる・・・となると、もっと大きい下地だったら?
今のパ-ツは凄く細かく見えるはず。


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