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朝ドラで「花子とアン」が始まった。古びた文庫本を手に取ると、あの頃がよみがえってくる。アンの故郷、プリンスエドワード島を訪れたのは23年前。長い共働きから解放された私へ亡夫からのプレゼントだった。
山が好きな夫はスイスを勧めたが、迷わず決めたのは「アンの島」。でも英語は片言さえ難しい私、ただ娘を頼りの初めての海外旅行だった。
「輝く湖水」「恋人の小径」など、還暦間近の私が、胸をときめかせて歩いたアンの島。
広いカナダの東部、端っこの小さな島は今でも私にとって夢の島なのである。
鹿屋市 西尾フミ子 2014/5/3 毎日新聞鹿児島版掲載
さすがに色あせた写真ですね。byアカショウビン