はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

コーラスフェスティバル

2010-10-11 13:30:47 | アカショウビンのつぶやき
 毎年5月に開催される、鹿屋市コーラスフェスティバル。
今年は、隣県宮崎で発生した口蹄疫による催し物の自粛で、中止と決まっていた。
ところが、終息宣言が発表されると、急遽開催となり、それも10月10日。しかし、この時期はどこも運動会シーズン。残念ながら参加できないグループもあり、例年より少ない14グループが歌いました。

 信愛コーラスは、
 「ウサギとカメ」に振りをつけて軽快に歌い
 2曲目には、鈴木憲夫作曲の「アヴェマリア」を歌いました。
  
 この曲は、かなり難易度の高い曲なので大変でした。
「アヴェマリア」と言う曲は世界の大作曲家が名曲をいっぱい遺していますが、この曲も素晴らしいのです。

 戦争で流された/母の涙は/海の水のごとく…

と切々と歌い、平和を願う祈りが繰り返されます。
この深い思いを何処まで届けられたか自信はありませんが、ちょっぴり達成感も味わっています。




ソプラノはウサギさんです


メゾの、カメさん頑張っています


アルトのウサギさん、ぐうぐう寝てしまいました



平均年齢70ウン歳の「ローズかのや」
青春時代を振り返りながら楽しく歌いました。


こちらは「鹿屋市少年少女合唱団」 可愛いでしょう

読もう

2010-10-11 13:28:48 | ペン&ぺん
 ウェンディという名は男の子の名前だと、ずっと誤解していた時期がある。大学生のころだ。
 1980年代。米国のロック歌手、ブルース・スプリングスティーンが好きだった。アルバムを全部持っており、レコードがすり切れるほど何度も聴いていた。彼の曲「ボーン・トゥ・ラン(邦題=明日なき暴走)」の中で「来いよ、ウェンディ」と呼びかける歌詞があった。どういう訳か、男の子が、男の友だちを誘っているイメージが浮かんだ。やんちゃなダウンタウン・ボーイたちの姿を心に描いていた。
   ◇
 「ピーターパン」は、ご存じだろう。日本でも頻繁に舞台で演じられる人気作。主人公は大人になりきれない男の子。
 原作は英国の作家、J・M・バリーが1911年に出版した。原題は「ピーター・アンド・ウェンディ」。そうでした。スプリングスティーンが歌っていたのは、ピーターに家から連れ出される女の子、ウェンディのことだ。歌詞には、どこにも書いていない。でも、お母さんから童話を読み聞かせしてもらった英国人や米国人なら、そう受け取るらしい。
 日本では福音館書店から出ている本(石井桃子訳)がお勧めだ。心地よい文章が続く。その一節。
 「お母さんが初めてピーターのことを聞いたのは、子どもたちの心の整理をしている時でした。子どもたちが眠ってしまってから、子どもたちの心をくまなくかき回して検査するのは、どのいいお母さんも夜ごとやる仕事です。(中略)それは、引き出しを整理するのによく似ています」(一部、ひらがなを漢字にし引用した)
    ◇
 今年は国民読書年。大人になってこそ、初めて心に染みる一文もあります。読み返してみませんか。昔、読んでいた懐かしいページを。
  鹿児島支局長・馬原浩 2010/10/11毎日新聞掲載

    ◇
 筆者付記。上記コラムの執筆に際し、何人か英語を読み書き出来る同僚に意見を求めた。
「ボーン・トゥ・ラン」の歌詞を改めて点検してくれた記者からは「ハニー」と呼びかけている部分もあり「どう聴いても、男の子が女の子を誘っている歌詞です」との指摘があった。別の同僚には「アイ・ウォナ・ビー・ユア・フレンドって、呼びかけている。ダチになろうぜって意味で、男性の友人同士と受け取れるだろう」と言ってみたが、「それは、お友だちから始めましょ、っていうヤツです」と軽くあしらわれた。つまり、コラムの前半部分は、ただただ、筆者の英語力のなさを示している。他方、誤解して聴いていたという事実は、変えられないため、指摘を受けたあとも文章を変えなかった。同僚たちの協力に感謝します。

輝く人に

2010-10-11 10:05:41 | はがき随筆
 「輝く人になりたくて、目を閉じて想像してみる」
 アンジェラ・アキさんの『輝く人に』という歌が好きだ。
 「輝く人は、自分の中に必ずいると信じてる」と、歌うアンジェラさんに、いつも元気をもらっている。
 「お母ちゃんは、58歳でも、まだ輝きたい、と思ってるよ」と13歳の一人娘に告白したら「おっ、すごい! がんばるんだね」。ニッコリ笑って、エールを送ってくれた。
 いつもいつも、心をわくわくさせて、夢も見て、たくさん笑って、輝く人で、生きたいと思う。
  鹿児島市 萩原裕子 2010/10/11 毎日新聞鹿児島版掲載

過ぎ去る毎日

2010-10-11 08:10:08 | はがき随筆
 今日は仕事が休みと安心するもつかの間。物売り、集金その他次々と訪問客あり。さらに、倉庫の屋根が「トタッコタッ」という音。建築して30年初めて見る山猿1匹。これまた客か? 
 テレビで捕獲騒ぎの猿を見たので役場に通知した。すると「様子を見て害があれば」と。
 猿は木の枝に移りとび去る。山に食べ物がないので民家に出没する。主人は「僕なら芋でも与えたのに」と言う。ネコやタヌキ、イタチなど今日の食べ物さがしに必死である。わが家は収入より食費、雑費の方が多い。これでよいのか夢中で毎日が過ぎ去る。
  肝付町 鳥取部京子 2010/10/10 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はフォトライブラリより