「お父さんは、どこ?」
「お父さんは、ここでしょう」
「違うよ、僕のお父さん」
「もう、亡くなってるよ」
「…そうか、寂しいなあ、お母さんもか。お母さんが、ここにいてくれたら元気がでるんだけどなあ」
半身マヒの夫は、そう言って朝からため息をつきました。夫は13歳の一人娘のお父さんですが、時々、子供にもかえります。それは、気持ちがとっても落ち込んで不安感が強い時です。娘と私でも、埋められない気持ちです。夫の手をしっかりと握りしめているしかありません。
鹿児島市 萩原裕子(57) 2010/4/9 毎日新聞鹿児島版掲載
「お父さんは、ここでしょう」
「違うよ、僕のお父さん」
「もう、亡くなってるよ」
「…そうか、寂しいなあ、お母さんもか。お母さんが、ここにいてくれたら元気がでるんだけどなあ」
半身マヒの夫は、そう言って朝からため息をつきました。夫は13歳の一人娘のお父さんですが、時々、子供にもかえります。それは、気持ちがとっても落ち込んで不安感が強い時です。娘と私でも、埋められない気持ちです。夫の手をしっかりと握りしめているしかありません。
鹿児島市 萩原裕子(57) 2010/4/9 毎日新聞鹿児島版掲載