kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

オーバーシュート

2020-05-29 05:31:19 | 日記
28日の日経平均は2万1500円を越えてきました。昨日までの4日続伸で
1500円を超える上昇を誰が予想したでしょうか。テレビ東京の経済番
組で専門家による今週の日経平均のもっとも高値予想は確か2万1000円
くらいじゃなかったかと記憶しています。

実際には28日時点で26週移動平均の2万1457円の節目も越えたことに
なります。短期筋による順張り相場では時として相場上昇に弾みがつ
き経済事情や分析によって、そのときの適正な基準を超えてしまうオ
ーバーシュートの発生が突飛高に繋がりました。

こんな相場の特徴は売り込まれた銘柄の大きなリバウンドです。例え
ば電通Gは20日にサイバーエージェントに時価総額を逆転されました。
テレビなど旧来型の広告媒体主体の電通をネット広告が主力事業のサ
イバーの躍進は時代の大きな変化を示していると伝えられました。広
告の主戦場がテレビからネットに移行し両社の差はますます拡大する
ということは避けられないでしょう。

実は電通もネット広告にも近年注力しています。しかしテレビなど既
存の広告媒体業界での存在が大きすぎて急には方向転換できません。
ガラケーが普及したためにスマホの普及が海外に比べて遅くなった
日本の通信業界の構造に似ています。

話を元に戻しますが、電通株は今週大きく上昇しています。28日には
1~3月期の黒字転換が好感されたこともあり急騰4営業日で3割も上昇
しました。22日には東京オリンピックが2021年に開催できなければ中
止というニュースでダメ押しがあり結果的にアク抜けになったようです。

同社株はPモルガン証券が5月1日に目標株価を従来の3600円から2200円
に引き下げたとの報道もあり売り安心ムードが以外高の背景でしょうか。
結局電通に限らず今週の日経平均の大幅上昇を演出したのは叩かれた銘
柄の逆襲です。この銘柄群のここまでの急騰を読めた投資家は大きなご
褒美が貰えました。

コロナショックで安値を付けた3月中旬以降相場のリード銘柄は目まぐ
るしく変わっています。まず最初に物色対象になったのは重症患者に欠
かせない人工呼吸器メーカーや治療薬その次にワクチン開発企業でした。
また巣籠り消費関連銘柄やテレワーク関連銘柄も人気化しました。

今後も市場が拡大が確実視される5G関連の半導体銘柄も一時人気になり
ましたが永くは続きませんでした。来週からは6月相場入りですが、今週
の人気銘柄が引き続き人気を持続できる保証はありません。今は期待先
行相場ですが在宅勤務やテレワーク、オンライン診療が根付くようであ
ればいずれ投資家は成長産業に注目するようになるでしょう。
コメント
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