kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

賞味期限の見極め

2020-05-21 13:50:34 | 日記
富士フィルム、デンカ、、塩野義、中外薬、島津、任天堂、日清食品
東洋水産などコロナ関連、巣ごもり関連と言われていた銘柄の多くが
高値を付けたのは3月末から4月末までの1ヶ月間でした。尚も高値圏で
推移している銘柄もありますが、高値から1割以上も下げている銘柄も
あります。

株式市場というところは飽きっぽく、絶えず新鮮なネタを欲しがって
います。いくら好材料でも多くの場合1年を超えて人気が持続するケー
スは稀です。新型コロナウィルスに関してはまだまだ未知な部分も多く
治療薬やワクチンも簡単には開発が進みません。

治療薬やワクチンが世にせるためには効果だけでなく安全性も重要です。
世界的な課題となったことで新型コロナウイルスの治療薬もワクチンも
通常の場合よりも早く製品化が出来る可能性は高いでしょうが、市場が
期待するよりも時間は必要です。

期待先行、人気先行で上昇した関連銘柄もやがて投資家の関心が薄れます。
依然市場はコロナ問題を軸に動いていますが、既に人気銘柄はコロナ後も
業績を伸ばせる銘柄に移っているようです。株式市場で賞味期限を見極め
る難しさを痛感します。

設備投資関連銘柄でもキーエンスやダイフクのように10年来高値を更新す
る銘柄がある一方、アマダのように収益の急低下から減配を発表する銘柄
も出ています。自己資本比率が8割近くあり、手持ち資金も過去5年平均
1年分の経常利益分を確保している財務基盤のしっかりしているアマダが
減配するほど先行きに不安があるのでしょうか。

これだけ金利が低下しても株式市場で高利配当銘柄の人気に火がつかない
のも不思議です。高利回り銘柄の代表格だった日産が減配に追い込まれた
り日本郵政が中間配当を見送り年間配当も未定としたことが影響している
のでしょうか。

両銘柄とも元々配当性向の高いことが高配当の背景でした。業績不振が鮮
明になると減配ということが現実のものとなり、やはり高配当銘柄も持続
性の有無が投資家にも無視できないようになりました。そういえば1部上場
企業はPBR1倍が下値の目途というのも過去の話です。

今では上場株の半分が1倍割れしていますし、0.5倍や中には0.3倍なんて銘
柄も出ています。高配当利回り銘柄物色というのは既に賞味期限が遥か昔
に切れてしまったテーマになってしまったようです。

明日は都合により更新はお休みします。
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粘り腰の背景は

2020-05-21 05:48:18 | 日記
NY市場が390ドル下落したことで下落も予想された20日の東京市場
でしたが、終わってみれば161円高と予想外の粘り腰をみせました。
国内の感染者の減少を受け経済活動再開への期待が相場を支えてい
ると市場では言われているようです。

年初には米中の緩和ムードが広がっていましたがここへきて再び
対立激化に繋がるニュースが出ています。ファーウエイに対しては
一段と包囲網が強化されました。早速台湾の半導体受託最大手の
TSMCはファーウエイにからの新規受注を停止しました。

ファーウエイは民間企業ですが中国政府が推進する半導体産業の
強化・育成の核になる企業です。5G向けの基地局設置では世界最
大手です。またスマホでも激しく世界首位のサムスンを追いかけ
ています。

中国が世界一の経済大国に登りつめるための1丁目1番地が半導体
産業の育成です。軍事力にも繋がる半導体産業の優勢性維持は米
国としても譲れない部分です。秋の大統領選までは少なくとも米
中摩擦は緩和しないでしょう。世界経済には大きな不安材料です。

WHOが中国寄りの姿勢を是正しなければトランプ大統領はWHO
からの脱退も仄めかしています。ここでも問題の根っこの部分に
米中対立があります。

コロナの感染地域は中国から始まり欧州そして米国さらに5月に
入りブラジルやロシアの新興国での感染者が急増しています。
人口が多く医療体制が脆弱な新興国での感染者の増加は経済を
一段と悪化させます。現在は余り大きなニュースにはなってい
ませんが世界経済へのマイナスの影響は無視できません。

これだけ悪材料が山積しているにも拘わらず日本株は堅調です。
このところの粘り腰の背景にあるのはどんな理由なのでしょうか。
相場というものは摩訶不思議です。多くの市場関係者が当面上値
は限定的だという見方をしているにも拘わらず下げそうで下げま
せん。

経済が再開したとしても当面感染拡大第2波懸念は払しょくされず
とても正常化とは程遠い状況が続きそうです。経済の不透明感を
考えれば上値は追い辛いと思えますが、弱気の見方から待機資金が
多ければ下げそうで下げないシナリオもあるのでしょうか。

コロナ対策で世界の中央銀行が未曽有の金融緩和を当分続けそう
な状況です。債券の利回りが低水準で投資対象として魅力が低下
したことで業績の先行き不透明感はあっても投資資金に向かう構
造が続くのでしょうか。
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