kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

総崩れしない株価の不思議

2020-05-19 04:57:44 | 日記
「みな弱気でも総崩れしない株価の不思議」という記事が出ていま
した。中国に続いて欧米や日本まで経済を再開する期待で足元では
底堅く推移している株式市場ですが、再開にたどり着けたとしても
感染再拡大の不安もあり、とても手放しで喜べる状況とはなりません。

経済や企業業績の落ち込みは大きくこれまでのところ4月以降に決
算発表した企業の内、今期業績見通し未定が半数に及んでいます。
不透明感を嫌う市場ですからネガティブにならざるを得ません。
業績不振が続いていたとはいえレナウンの破綻は改めてアパレル
業界を取り巻く厳しさを感じます。

それでもこのところの東京市場は軟調な展開でも底割れする程の展
開にはなっていません。先ほどの記事を要約すると弱気なコメント
をする投資家たちは3月安値から相場が急反発したために反発相場
に乗れず株式を買いそびれた投資家だということです。

それ故に相場上昇に出遅れていることから分かるように多くの投資
家の弱気見通しとは裏腹に、市場にはそれほど大きな売りが出てこ
ない。総弱気でも株価が大きくは崩れないゆえんだというのです。

リーマンショックとは違う経済の危機です。当初は経済を犠牲にし
ても感染拡大を人為的に抑えるという政策を世界中が取りました。
そして当初の見立てとは違いこのウイルスの手ごわさが次第に明ら
かになりました。

短期決戦では乗り切れないことが分かり多くの国で当面はコロナと
共生しながら経済を徐々に戻の姿に戻す政策を舵を切りました。そ
れだけに経済の先行きを読むのは難しく足元の厳しい経済指標から
少なくとも先行きに強気になる市場関係者は現時点では少数派です。

悲観的なニュースばかり目立ちますから相場の先行きに不安を感じ
ている投資家は多いでしょう。背景としては3月の暴落で売るべき
投資家の売りは出尽くしてしまった。この相場水準では積極的に買
いを入れるほどではないが、株式をさらに売却しても債券の利回り
も大きく低下したために資金の配分先が見つからない。

長期投資家が様子見を決め込む現在の状況では相場のリード役は短
期筋によるシステム売買です。「感染者のピークは過ぎた」とか
「経済再開」「米中対立激化」「ファーウエイに新たな制裁」とか
いったキーワードで売買を繰り返すことで相場が一方通行になり易い
状況で益々長期投資家は見送りを決め込む。指数は大崩れしなくても
個別銘柄では直近まで人気だった銘柄が急落するなど案外リスクが
高くなっています。

現在の相場はやじろべいのように微妙なバランスを保っています。
「相場のことは相場に聞け」という格言のように弱気筋が多いから
いって相場がそのように動くとは限りません。身の丈に合った投資
を実践するしかという当たり前の投資を心掛けるべきです。




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