『おやじの背中』父の結婚、娘の離婚

2014-08-18 15:02:18 | 塾あれこれ
やはり玉石混交のシリーズですが、昨夜は良かった。
第二話以来ですね。

第六話「父の結婚、娘の離婚」
脚本は橋部敦子、

オノマチと國村隼という父娘はいま最高でしょう。
(原節子と笠智衆みたい)と言ったら叱られるか?

演出もしっかりしていました。

ただ、旅館の部屋・調度などがセコかった。
もう少し高級でも良かったんじゃないかな?

予算が無かったのでしょうがならば脚本を書き変えても
なんとかしてほしかったね。


これまでこの「おやじの背中」をついつい見ましたが
2話を除き「スカ」でした。

父と子の話ではあるけれど「おやじの背中」の話には
なっていませんでした。

5話はそこに触れる内容でしたが、超平凡。
新聞に投書される素人の話程度でしたね。


第六話もごくごく平凡な話です。
50分弱で感動を、なんて難しいでしょうからね。

しかしそれでも良い作品は出来る、プロです!

要はリアリティなんです。

「そうそう、そんなもんだよね」と描けてれば
ふつうの泣けるシーンもしっかり泣けるものです。

演出も上手いけれど役者がよろしい。
(好きだから余計に、でしょうけれども)

オノマチもいつもの「オノマチ臭さ」をかなり消し
普通の女性を演じていて、佳かった。
演出の力も大きい?

出来る人はついオーバーになっちゃう。
成瀬の『放浪記』におけるデコちゃん、
彼女の芸歴を知らぬ外国人がみれば絶賛するでしょうが
ちょこっと(やりすぎ)


國村さん、素晴らしい。
できれば、もう少し頑固に、ですが
私の好みですから、一般受けしないでしょう。

笠智衆にしろ森雅之にしろ不器用でした。
國村隼は器用です。
そこが弱点かな。

いや、現在は良い監督がいないのが
彼にとって一番の不幸かもしれません。