TVのバラエティで、彼の養老孟司先生が
「一番困るのが、私バカですから、っていう学生」と
言われていました。
居直ってしまって、出来ない処から動こうとしない
・・大学生にもなってそれでは、手の打ちようが
ありません。
もちろん、口には出さず腹でそう思って、努力しない
人も大勢いるでしょう。
その人へ「本当は自分のことをそう思ってるだろう」とも
言うわけにはいかないので、難しい。
○
おだてても怒っても通じません。
特に近年、自分のための勉強、という気持ちが薄く
「頑張ってみよう」がない学生生徒が目立ちますね。
この感想は多くの賛同を得られると思います。
○
が、よく考えれば、かなりの人間はそうかもしれません。
(オレは英語がどうも)(私は数学オンチで)
(国語って苦手だな)(絵が下手で)・・・
思い込んでるだけかもしれないのに。
という私も「苦手」が山ほどあって努力不足でした・・・
塾業界に入って、苦手でも易しい処を勉強し返すと
「なんだ、なぜこんなことに苦労してたんだ」
結構多くの苦手がただの思い込みかもしれません。
その原因の一つが、点数をつけられてしまうこと、
それで点が低いと「苦手だ」となっちゃうのです。
点数化なんて、たった一つの視点から、とある傾向を
数値化して見せるにすぎません。
学校でも塾でも、点数化してオニの首をとったように
「評価」しますが、大学入試のペーパーテストむけの
チェックでしかないものが殆どなのに。
ずいぶんと偏った数字です。
それが証拠に東大卒の出来の悪いの。
20年近く数値の洗礼をうけて、あれです。。。
○
したがって、現行の数値優先主義は人に寄り
損得がでることは間違いないでしょう。
問題は、損をしかねない人のケアです。
小学校高学年から中学にかけて「苦手」が多く発生し
また固定しやすいと思います。
それにどう手をうつか?
①様々にありうる原因の特定
②粘り強い対策
いずれも長いスパンが必要です。
また保護者や家族の協力も。
集団授業でも対策は可能ですが、できれば個別が
ありがたい、と思います。
我田引水になりますか?
といっても個別でも失敗しやすいので要注意です。
○
とある生徒は算数が苦手
計算はある程度(難しめでも8割以上)できます。
新しい単元の理解度もよろしいし、応用も易しければ
できます。
算数数学の「才」は悪くなさそうでした。
ところが年に何回かのテストで、算数の偏差が悪い。
ふだんあれだけ真剣に取り組んでいるのに。
個別授業を進めながら、チェックを入れてゆきます。
(弱点探しを気取られてはいけません)
計算が「分かって」いない。
割り算の意味
小数とは何か
分数の考え方 などなど
教師の説明が上滑りして捉えられている。
難しい哲学の本(入門くらいでも)を読むときに
活字は追っているのだが、意味がさっぱり、
そんな状態でしょうか。
本人は、説明を受けている間は分かっている、と
思えているので大変です。
「直ぐ後に練習問題やって、できるもん」
テストでは、できません。
学力の剥落の一種か?
何カ月か間をおいてみて以前に「分かって」いた
ところをノーヒントでやらせ→できない。
本人がやっている解き方を尋ねると
みごとに、以前の「正解」を忘れています。
図を描いてみるとか、基本的なアプローチの手段までも
忘れ果てているのです。
そんな状態で上に新しいことを積み上げても
次第に「苦手」になっていきますよね。
○
端折りますがこの生徒の場合、勉強とはマルをとるゲーム
、マルになれば瞬時にすべて終了の世界、だったのです。
宿題に苦手な問題が含まれている場合、完璧にやって
提出します。
家で教わってきたのですね。
それでも、出来るようになれば構いません。
ところが、塾ですぐに同じような問題をさせると
まったく手が出ないのです。
家でじっくりと考えてみるなんて方法は使えない
ことが分かりました。
○
上に兄弟がいたことも大きく影響したでしょう。
下の子はムリに背伸びしやすいのです。
保護者の視線もあったでしょう。
「上のはすぐにできたのに、この子は・・
いい、これはこうやるの、覚えなさい!」
。。このあたりからまず改善!
分からなければすぐ教える、学校などのような接し方
では、上記の欠点は治りません。
あれが勉強だと思っているのですから。
まず、自分で考えようとしなければなりません。
本当に分かっているか、自分に問いかけねばなりません。
通常の授業に上記の練習を組みこむのが大変です。
時折、思うように進まない時間帯ができます。
「マルをとることが勉強」の子にはシンドイですね。
しかも、あなたのドコソコを直さねば、とは
伝えられないのです。
(うちの塾の勉強のやり方)はこうなんだ、という
形しか見せられません。
小6も終わりかけて、やっと一定の効果が表れ
自分で考えることをし始めました。
さっそくお母様にも手紙で上記を詳しく報告。
「じつは、やっと山を超えてくれましたので・・・」
○
しばらくして唐突に電話があり
「塾を明日から辞めます。
こどもが先生を嫌いだと言いますので」
あの、手紙のとおり、まだ課題は多いのですが・・・
ま、一番大切な第一歩はクリアーしたから良いか。
「でもね、お母さん、あなたも子供をスポイルしてた
かもしれませんよ。
これからの幸運をお祈りします。」
・・・って言ってみたかったなあ。
「一番困るのが、私バカですから、っていう学生」と
言われていました。
居直ってしまって、出来ない処から動こうとしない
・・大学生にもなってそれでは、手の打ちようが
ありません。
もちろん、口には出さず腹でそう思って、努力しない
人も大勢いるでしょう。
その人へ「本当は自分のことをそう思ってるだろう」とも
言うわけにはいかないので、難しい。
○
おだてても怒っても通じません。
特に近年、自分のための勉強、という気持ちが薄く
「頑張ってみよう」がない学生生徒が目立ちますね。
この感想は多くの賛同を得られると思います。
○
が、よく考えれば、かなりの人間はそうかもしれません。
(オレは英語がどうも)(私は数学オンチで)
(国語って苦手だな)(絵が下手で)・・・
思い込んでるだけかもしれないのに。
という私も「苦手」が山ほどあって努力不足でした・・・
塾業界に入って、苦手でも易しい処を勉強し返すと
「なんだ、なぜこんなことに苦労してたんだ」
結構多くの苦手がただの思い込みかもしれません。
その原因の一つが、点数をつけられてしまうこと、
それで点が低いと「苦手だ」となっちゃうのです。
点数化なんて、たった一つの視点から、とある傾向を
数値化して見せるにすぎません。
学校でも塾でも、点数化してオニの首をとったように
「評価」しますが、大学入試のペーパーテストむけの
チェックでしかないものが殆どなのに。
ずいぶんと偏った数字です。
それが証拠に東大卒の出来の悪いの。
20年近く数値の洗礼をうけて、あれです。。。
○
したがって、現行の数値優先主義は人に寄り
損得がでることは間違いないでしょう。
問題は、損をしかねない人のケアです。
小学校高学年から中学にかけて「苦手」が多く発生し
また固定しやすいと思います。
それにどう手をうつか?
①様々にありうる原因の特定
②粘り強い対策
いずれも長いスパンが必要です。
また保護者や家族の協力も。
集団授業でも対策は可能ですが、できれば個別が
ありがたい、と思います。
我田引水になりますか?
といっても個別でも失敗しやすいので要注意です。
○
とある生徒は算数が苦手
計算はある程度(難しめでも8割以上)できます。
新しい単元の理解度もよろしいし、応用も易しければ
できます。
算数数学の「才」は悪くなさそうでした。
ところが年に何回かのテストで、算数の偏差が悪い。
ふだんあれだけ真剣に取り組んでいるのに。
個別授業を進めながら、チェックを入れてゆきます。
(弱点探しを気取られてはいけません)
計算が「分かって」いない。
割り算の意味
小数とは何か
分数の考え方 などなど
教師の説明が上滑りして捉えられている。
難しい哲学の本(入門くらいでも)を読むときに
活字は追っているのだが、意味がさっぱり、
そんな状態でしょうか。
本人は、説明を受けている間は分かっている、と
思えているので大変です。
「直ぐ後に練習問題やって、できるもん」
テストでは、できません。
学力の剥落の一種か?
何カ月か間をおいてみて以前に「分かって」いた
ところをノーヒントでやらせ→できない。
本人がやっている解き方を尋ねると
みごとに、以前の「正解」を忘れています。
図を描いてみるとか、基本的なアプローチの手段までも
忘れ果てているのです。
そんな状態で上に新しいことを積み上げても
次第に「苦手」になっていきますよね。
○
端折りますがこの生徒の場合、勉強とはマルをとるゲーム
、マルになれば瞬時にすべて終了の世界、だったのです。
宿題に苦手な問題が含まれている場合、完璧にやって
提出します。
家で教わってきたのですね。
それでも、出来るようになれば構いません。
ところが、塾ですぐに同じような問題をさせると
まったく手が出ないのです。
家でじっくりと考えてみるなんて方法は使えない
ことが分かりました。
○
上に兄弟がいたことも大きく影響したでしょう。
下の子はムリに背伸びしやすいのです。
保護者の視線もあったでしょう。
「上のはすぐにできたのに、この子は・・
いい、これはこうやるの、覚えなさい!」
。。このあたりからまず改善!
分からなければすぐ教える、学校などのような接し方
では、上記の欠点は治りません。
あれが勉強だと思っているのですから。
まず、自分で考えようとしなければなりません。
本当に分かっているか、自分に問いかけねばなりません。
通常の授業に上記の練習を組みこむのが大変です。
時折、思うように進まない時間帯ができます。
「マルをとることが勉強」の子にはシンドイですね。
しかも、あなたのドコソコを直さねば、とは
伝えられないのです。
(うちの塾の勉強のやり方)はこうなんだ、という
形しか見せられません。
小6も終わりかけて、やっと一定の効果が表れ
自分で考えることをし始めました。
さっそくお母様にも手紙で上記を詳しく報告。
「じつは、やっと山を超えてくれましたので・・・」
○
しばらくして唐突に電話があり
「塾を明日から辞めます。
こどもが先生を嫌いだと言いますので」
あの、手紙のとおり、まだ課題は多いのですが・・・
ま、一番大切な第一歩はクリアーしたから良いか。
「でもね、お母さん、あなたも子供をスポイルしてた
かもしれませんよ。
これからの幸運をお祈りします。」
・・・って言ってみたかったなあ。