『盗聴  二・二六事件』・・必読以上!!

2011-09-25 09:58:44 | 本の話
ニュートリノが光速より速く飛んだ、と
大騒ぎになっていますね。

我々シロウトは「???」
ふ~ん、速いのが見つかったの、で?
・・ま、いいです。どうせ、よー分からん。

きっと大事件なのでしょう。(実験が本当なら)
1000年に一度の大震災クラスの。
今まででも難しかった物理学が描く世界像が
更にガラリと変わる可能性があるかもしれません。

その衝撃度が分からないのが情けない。ハハ。

ともかく、学問が進めば学生もまた難しい勉強を
しなければなりませんね。
・・楽しみでしょうねー、へへ。

アインシュタインの相対性理論だけでも難しいのにねえ。


本の話でした。

久しぶりに本の話になります。

このところ読書量も落ちていたのですが、紹介したい物に
出会わず、また面白くても、このブログではちょっと
というものもあったりという具合でしたので。

久しぶりに大変面白い本を読みました。

何で今まで読まなかったんだろう・・・

中田整一著 文春文庫『盗聴 二二六事件』

必読以上!!の傑作です。


「二二六」って、もう十分知っている気がしますよね。
その裏側で電話の盗聴があったことも、有名です。

TVでもやったしね。

あえてこの本を読まなくても、先に他のを、という気分が
あったのは間違いありません。

それが大間違いでした。
TVでは表現しきれないことが沢山あるのですよね。
見る方も表面的になりやすいし。

本は本で、きちんと読まねばなりません。
たとえ知っていると思っていることでも。


著者、中田整一さんはNHKのプロデューサー。
1979年にTVドキュメンタリーでこの事件を扱い
以来、面白いというと失礼ですが、とにかく衝撃的な
番組を作られた方です。

二二六との出会いから始まり、番組作りの話や
驚くような発掘、関係者の話から垣間見える人生の深さ
・・事件を追うというよりも人間存在そのものに
焦点を当てているようです。

次第に、それらの向こうに事件の全貌が見えてきます。
(二二六をまとめて学べちゃう面もあります)

一つ一つの話が印象深いので、背後から浮かんでくる
事件の大きさ異様さが際立ちます。

しかも上質の推理小説を読むような興奮が得られます。
第一級の読み物ですね。

詳しく知っていると面白さが増します。

ほぼ参考書程度の知識しかなかった二二六もこの本で
興味深さが増しました。
昭和史の勉強もしなくてはなりません。


もし物理に詳しければ、上記光速の問題も面白さが違う
ハズでしょう。
今頃コーフンしてるかもしれません。

平凡、かつ教訓めいた言い方ですが勉強は大事ですねえ。
人生が面白くなります。

上沼の旦那が有する「何~んの役にも立たん」歴史の知識も
本当は生きることの面白さを生むのでしょう。

・・・さて、私に何かあるか?
問題ですねえ。