『木漏れ日の家で』

2011-09-19 14:33:18 | 見る
見に行ってきました。
良い映画でしたね。
ヒットするだけのことはあります。

一人の人間の生き方を描くだけでなく、動物も良くて
特にワンコの好きな方は二重に楽しめます。
二味のアイスみたいなお得感がある?

昨日の12:30の回、我々には行きやすい時間です。
客席は、ほぼ一杯でした。

年齢層の高いこと・・・

オバアサンのお話だからでしょうか、
団塊以上のご夫婦が多かったようでした。

(以下多分ネタバレになると思います)

ポーランド映画、カラーでなく珍しい白黒作品でした。

美しい林に囲まれた古い家で、
可愛い犬と暮らす高齢な婦人の物語です。
(実話に基づいているらしい)

映像が綺麗ですね。
(白黒ですと画面で明暗の差が大きくなるので
ちょっと目が疲れてしまった。)

西洋の美意識に基づいた画面作りは無声映画のそれに
イメージが通じる場面も多かったようです。

前半は老人から見える世界を意識して画面が二重三重に
重なっていたり、ゆがんだり、なんだか新鮮です。
老眼鏡ごしの見え方ですね。
実験的でついてゆけない、なんてことはありません。

クラシカルな音楽も映画に似合います。

ストーリーはよくある老人モノ、身も蓋もない言い方
ですが、描き方が上手であればよいのです。

脚本もよく練ってありました。

俳優も上手い。

・・・とケチのつけようがありません。
100%以上の、超感動とならなかったのはなぜ?

私の場合は「説明されすぎ」の感じがちょっと評価を
下げるところでしょうか。
西洋風の小説と日本のとの文体の違いでしょう。

私は高村薫より宮部みゆきの方を好みます。
あまり細かく丁寧に説明されると煩わしくなるから。
(高村さんも、面白いですよ。・・ちょっとクドイ)


私も映画のようなバカ息子だったんだろうなあ、
ちょっと切ない映画でもありました。