なんで「向上」なの?

2008-10-08 14:52:44 | 塾あれこれ
若い頃は何でも論争しやすいものです。

アイドルの誰それはウラオモテがあるとか無いとか。
整形だとか、違うとか。
もちろん政治、経済、歴史、科学、人生設計、宗論
ファッション・・ご近所のラーメン屋の味まで、
ありとあらゆることで、ともすれば口げんか。

根拠も無いくせに見えをはった言い争いのあげく
絶交になっちゃったり。(長続きしないけれど)

現在の私が「ああいえばこういう」の能力だけは
あるのは若い頃の(ケンサン)かもしれません。


友達の一人に割合裕福なご家庭の息子がいました。

私「○○でなきゃ、向上ってことにならんでしょ」
彼「なんで向上しなきゃならんの?別にえかろう」

大学食堂の横の芝生だったですね。
私は絶句してしまった。
あまりに当然と思っていたことだけに意表をつかれ
てしまったのですね。

今の私がタイムカプセルで二十歳の彼に会えば
「それは、坊ちゃん、貧乏なら分ります。
 そこから抜け出したいのが人情ってもんです。
 だから向上したい、ひたすら、ね。
 世界中みんなそうじゃないかしら。

 もちろん達観すれば別ですよ。
 でも普通は父母が生活に苦労していれば
 子供は頑張っていつか楽をさせたいと思います」

ただそういう世界は団塊の世代くらいまでしか知らない
ですね。
日本はどんどんとリッチになってしまった。

そこで子供達は、いや親もハングリーではなくなったの
ですね。

皆が「何で頑張るの?向上するの?」
安易にオンリーワンを振り回します。

To be the only oneって実は大変なのですが、何もしない
口実に使われてしまっているようですね。


一般に国が富裕になると教育が乱れます。
(教育されて伸びるハズの力)が育たないのですね。

学力の格差が広がります。
ノーベル賞を沢山もらう国の大衆が簡単な計算もできず
人生を投げ出す人が多い・・

まあどこかの政治家は何でもすぐに投げ出すので
国の上下を問わず、ということかもしれません。

そんな風潮の中、自己実現の能力をどうすれば得ることが
できるか。

安きに迎合する教育であってはならない、と思うのですが
商売を半分あきらめてもらうことになるので、お勧めを
しにくい話です。