(4)発想を潰さないように

2006-10-22 22:35:51 | 考える

「共通点を探す」について追記します。

共通点だ、と判断した根拠を明らかにしておくことが
大切です。

「答え」が正しいときも根拠の確認が必要です。

万一、根拠がないことをアテズッポウに言うなどして
いたら「考える」ことにはならないからです。

もしかすると根拠は間違っているが答だけ偶然に合っ
ているということがあるかもしれません。
そうでなくても根拠が部分的に正しくないかもしれま
せん。
根拠が正しいかどうかの勉強が力になります。
考える力をつけてくれます。

間違った判断をしているときは、より「根拠」が大切
になります。

何をどう考えて答えにしたか、これをきちんと確認し
どこに問題があるか説明します。
根拠と判断の関係をみつめることで考える力がつく
のです。

このことは「共通点を探す」ということだけに限り
ません。いろいろな場面で言えることですが代表さ
せてここで触れておきます。

分類ということも帰納に関して重要です。

もちろん、価値判断のありようや、根拠などにより
色々な分類の可能性があると思います。

大人の側が既成概念から一定の基準を予め示しておき
それにそって分類させるのはよくありません。
幅広く耳を傾けるべきです。

現代の日本では(学校でも)一般に思われているほど
は個性の強い子とか独創的な発想をする子が評価され
ていません。上の学校に行くと次第に普通の人間に
なってしまいます。

これが若者の考える力を伸ばさない方向に一役買って
いるように思います。
(正反対のお考えもあると思いますが)

折角の才能を大人が潰さないように願うばかりです。

自由な発想を保証するためには、たとえ明らかに間違
っている発想、どう考えても役に立ちそうもない思い
つき、こういったものまで拾わねばなりません。
まずは、独創性を評価しなくては!

特に普段成績の悪い子の発想が無視されやすいですか
ら気をつけてあげたいものです。

これらもまた、分類に限った話ではありません。

例えば、点が出ない子の算数の「考え方」
何を間違っているか何を考えているか、そのユニーク
さは大変勉強になることがあります。 9.15