(10)推論

2006-10-15 00:40:18 | 考える
C 推論する

このことは案外「考える」という「重厚」なテーマ
では軽んじられている気がします。

推論といっても、その中にはかなり確信が持てるもの
もありますし、いちおう根拠のあるもの、そして、ほ
とんど根拠のないもの。
色々な段階があると思われます。

後で述べますように根拠がなくても、場合によっては
そういう推論も必要になります。

推論を「歴史」で行なってみましょう。

ほぼ同時期に起きた二つのよく似た戦いがあります。
桶狭間の戦い、と厳島の戦い。

いずれも数万の圧倒的な兵力を誇る相手に、十分の一
程度の軍で立ち向かい、「急襲」によって勝利を収め
後の繁栄につながりました。

敗れた側はいずれも当時では天下を狙おうかという力
があったかもしれない有力大名。
陶氏は大内氏を下剋上したばかりですが当然拡大を
考えていたでしょう。
当時でもビッグニュースであったはずのニつです。

それにしては現在、桶狭間ほどには厳島の戦いは有名
ではありません。

なぜ?

勝った側の毛利元就と織田信長の差は?

当時は、あの大内氏を継ぐものを破った厳島のほうが
インパクトは強かったかもしれません。

あと信長が日本一を取ったから?
どうして取れた?

二つの戦いで違うものは?
大きく年齢が違うことから何が言えそう?
年齢で変わる?

と、通常歴史の勉強では禁物のレバタラも厭わずに
推論をし、調べ、考える。
生きた勉強になると思いますが、どうでしょう?
ただ、塾ではやり難いですよね。

でも、今の子供が歴史を見る目は、ただのマル暗記
教科でしょ?ナントカ頭を働くように。


理科の実験で、結果を予想させてから始めるという
やり方がありますね。
あてずっぽう、でもよいのです。

実験への興味をひく、というだけでなく、こうする
ことで考えることの出発点になるのですね。

紙を燃やすと重さはどうなる?
スチールウールでは?
なぜそういう結果になったんだろう?
最初の自分の予測はなぜそう思ったのだろう?

いろいろな教科で応用できそうですね。

他には、国語で物語の続きを作る、なんてのもあり
ますね。大概、面白いものはできませんが、それも
何故だろう?

(明日へ続きます) 9.22