(15)タヌキ爺婆にご注意

2006-10-09 21:55:53 | 考える

②論理展開の続きです

論理展開の勉強について、ヒントを小出しにして
生徒の考えを導くということは出来ると思います。

新しい単元に入るときなど、こちらから一気に説明
しないで、少しずつ生徒の考えをリードすることが
できます。論理展開をナゾルことになりますね。

また、やさしい内容の問いを、更にもう一歩踏み込む
ことで、考えの深め方や展開の仕方を学ぶということ
も可能でしょう。

なお、教員の側がリードしてゆくこれらの場合に気を
つけるべきは、他の道筋も可能であるのに、自分の考
えだけを一方的に進めてしまうことです。
生徒の論理展開の芽を摘んでしまいかねません。


論の展開をするとき、難しいのが先に触れた、論の
スリカエがあるかどうかです。

微妙な話も多いでしょう。

少し話がずれたように見えるが、それは・・
論の小さな飛躍なのか、
道筋を遡って根拠などから話そうとしているのか、
比喩を述べ、後で説明に結び付けようとしているのか
など、様々なケースが考えられます。

また、論点が違うところへ跳んでしまおうとしている
ことも多いでしょう。


以下、大人の話にスリカエますが、結局子供達の環境
である大人が論理の教育に影響するという趣旨です。

TVなどの討論番組で、強引に話を捻じ曲げる人が
います。大概、声が大きいですね。要注意。

抽象的な話にもって行き揚句に誤魔化す人もいます。

「あなたは現在の法律で天皇が男に限られていること
をどう思いますか」などと聞かれたときに
「そもそも天皇制は古来から続き、わが国の歴史文化
を抜きにしては語れないものであり・・」とトウトウと
語り始め「・・これらを踏まえて考えるべきもの」
とか。実は何も答えていませんね。
エライ方が誤魔化そうとしているわけです。
みんな誤魔化しと気付いていて、しかし遠慮して
突っ込まない。
さらに、し返しでもあると怖いから。
このように堂々と非論理がまかり通る日本です。

しばしば日本語は非論理的といわれます。
でもそれだけではなかったのですね。
一人一人の生き方が社会に反映されているのです。

もし万一、塾長が非論理的なことを口走った場合に
周りがチェックしなければ、塾生の論理は未成熟な
ままになるでしょう。

でもチェックは入れづらいですねえ、我々日本人。
9.28