「Jゲージ」という呼称

2018-12-18 | 鉄道模型
IMONでは「Jゲージ」という他では見られない呼称を使っている事が話題になりましたので少しだけ説明いたします。

Jゲージは(言うまでも無く)「16番」=「16番ゲージ」の事です。

16番は日本の鉄道模型界の中心を成してきた「鉄道模型」です。

16番とは;
機芸出版社代表、故山崎喜陽さんが「模型と科学」昭和17年1月号で提唱しました。

HOの16.5mmゲージ線路を使って、

1/76 英国の“OO”(ダブルオー;正確には4mmスケール))

1/87 欧州・米国の“HO”(エイチオーまたはエイチゼロ;正確には3.5mmスケール)
に加えて
1/80 日本本土の官鉄形など

1/90 鮮鉄・満鉄形

を一緒に遊べるようにしましょう。 というものです。

「16番」は外国形も一緒に遊べるスタイルを作って大成功し、現在の鉄道模型の隆盛の元になりました。

(大凡半分位の大きさであるNゲージも同じ経緯を辿っています)



今から数十年前から議論されてきた問題があります。

山崎さんは16.5mmゲージ線路上で数種類の縮尺の同じ様な大きさの車両を走らせる鉄道模型には“16番”という名称を与えたが、その中で主役となる日本形在来線「1/80 16.5mm」に対する名前を付けなかったね。

というものです。

「私の見解」は16番という呼称には「広義」と「狭義」があると考えます。

「広義」は山崎喜陽さんが提唱した本来の意味です。
     「16.5mmゲージを使って複数縮尺の車両を走らせよう」

「狭義」は「 1/80 16.5mm 」です。

「広義」なのか「狭義」なのかは前後の文脈や、対象としている車両でおおかた判ります。

そういうことなので16番と表記することにそれほど大きな問題は無い様にも見受けられます。
IMONでも長く16番と表記して商品プライスを付けていました。


さて「広義」と「狭義」の違いは何処なのでしょう?

違いは縮尺を「1/80」にした1点です。

(正確には狭義16番に縮尺は有りません・・・線路幅は1/64であり車種によっては部分的には1/60や1/72、1/76に相当する部分が含まれながら主として車体長さが1/80であり、車体高さや車体幅が1/76程度で有る場合も有ります。 1/80は概念と言うべきモノです)

縮尺ではない?

(それを言うのなら「OO」ダブルオーの場合も線路幅は1/87ですから1/76という縮尺が成り立たなくなってしまいますが・・・)
広義に対して狭義の違いは「概ね1/80」である1点です。 と言いましょう。

ですから、本当は16番製品を「1/80 16.5mm」と表記するのは間違いなのです。(詐欺に該当?)



それに対して縮尺「1/80」のモノもあります。

パーツです。

そこにはゲージは関係ありません。 13㍉でも16.5mmでも18㍉でも9㍉でも良いのです。

縮尺「1/80」に呼称が有った方が便利です。

たとえばコレです。

https://www.imon.co.jp/webshop/index.php?main_page=product_info&products_id=118479&w=323&x=500&y=0&from=mk

Jパンタシリーズです。

これは16番用ではありません。 1/80スケールですから13㍉にも使えます。

(元のフクシマのパンタは実は1/80ではなく微妙に大きかった様です)


そして1/80ナローが登場してきました。


16番に於いては、ご存じのように軌間762mmの木曽森でも16.5mmゲージ上を走らせるのです。

1/80ナローは16番という思想から逸脱する存在です。

実は13㍉ゲージも16番という思想から逸脱しています。

16番という提案から抜け出した「マルチゲージ」にも対応可能な縮尺名称が必要だと思います。

IMONは1/80の縮尺名称として「J」を提案します。

IMONの考えた事ではなく「必然」と言うほか無い縮尺呼称だと思います。

じゅうろくばんの「J」であり。じゅうさんみりの「J」にもなります。

井門義博は何十年間も、寝ても覚めても鉄道模型の事を考えてきましたが、これ以外の呼称はどれもダメです。 
「J」に比べ劣るのです。
不満な人は私の様に禿げるまで考えて欲しいです。


こうして「1/80」に対する呼称を浸透させていかないと明確に「1/87」の呼称である「HO」を排除出来ないのです。

HOは「7㍉スケール」の半分の「3.5㍉スケール」です。

1ftを3.5mmに縮尺するスケールです。
正しい定義↑からも判る様に英国起源です。

(オーまたはゼロ)はドイツ起源です。
これが英国起源であるとするならば、HOの規格からも判る様にゲージは33mmとなるのが必然だからです。
(ゲージが共通でもスケールモデルはドイツなどの1/45 32mmだけ)

フィートインチ車両の模型をメートル法のドイツで製造する都合で何㍉スケールというややこしい縮尺となっていますが、HOでだけややこしい縮尺が世界中で採用されたのは第一次大戦でドイツが敗れたからです。



HO近辺の縮尺を使った鉄道模型だけは、縮尺により呼称を分けています。

ゲージの存在しないストラクチャーや自動車が模型化される時代、1/80製品にHOと付けて販売しているとすれば「世界の笑いもの」になってしまいます。

さらに日本で1/87 HOスケールによる鉄道模型が実際に存在してしまっている以上1/80に対してHOという呼称はますます使えません。
(日本型HOスケール;最初は0系新幹線、続いてパシナ+【あじあ】と想像します)


16番というのは(狭義として)規格呼称としては通用し難いです。

理由は
① 古くさい
② 馴染み難い
③ 硬い(ご存じの様に60番は60㌔爆弾、25番は250㌔爆弾を意味します)
④ 長い
⑤ 重い
   ・・・→それ故、売れないのです。

売れない事はプロは知っています。

HOゲージ(←1/87 16.5mmのことになります)という「物笑い」の種になる名称ではなく、 ユニスケール・マルチゲージに時代にも通用できる「縮尺が元になった呼称」が必要なのです。

パンタは「J」「Jスケール」で良いのです。

車両は「Jスケール」ではありません。

「Jゲージ」です。

それは「J」で良いではありませんか。 「OO」や「N」と同じ扱いです。


16番にたいしてはどうでしょうか?

「HO」「J」「OO」の三つの縮尺を同じ16.5mmの線路上で遊ぶ「提案」が16番となります。

山崎喜陽さんが1/80に対して「HO」と呼んでしまう事を嘆き悲しんだ事に対しても良い解答となり、思い通りの16番が完成して全てが丸く収まるのです。


左;「J」(Jゲージ) 右;「HO」(HOスケール) どちらも「16番」です。

IMONで提案し始めた「Jゲージ」「J」はその様な考えから導き出されたモノなのです。






西武311系②

2018-12-17 | 鉄道模型
悩んだ末に②から行きます。

作業している自宅のカメラには画像がない(会社のパソコンに取り込み済み)なのです。

ペーパーで作るチームおやびんの競作電車、今回(もう終わってます、実はJAMですから)のお題は西武赤電311系を作ろうというものです。

私はせっかく作るならば1/87・12mmで作ろうとします。

その問題点、最初に立ちはだかるのは「型紙が使えない」という事です。

しかも、設計から開始しなくてはなりません。

設計、ケガキ、切抜き

そしてどうやって成立させるか考えなくてはなりません。

そんな所は後に置いておいてまずは一回飛ばしです。


もう車体が切り抜かれています。


今回は上に見えるスコッチのカッターを使いました。


ベーク板の上にガラス板(平面がきっちり出ている・・・ベーク板と違って傷も無い)を置き、その上に切り抜いた外板を置いてコピー用紙を置き、その上からハンダリフレッサーのケースで擦ります。

皆様やっているのかどうか?

もっと良い方法があるのか無いのか?

カッターで切って少しめくれ上がった裏側を平にする作業、大事だと思ってやっています。

カッターで切るとき、下敷きにワイシャツの背に入ったボール紙を下敷きにします。 その具合でめくれ上がるのだと思います。


ボール紙に丸めたマスキングテープで裏で固定します。


こんな感じ。


いつもの階段最上部の塗装場所に行ったら、先客がいました。 いや、先客の車体がサフェーサー掛けてありました。

ウチの二男竜之助が〔銀 河〕製作中のようです。 C58が引っ張るヤツです。


ともかく#1500を吹いて引き上げました。


慎重に切ったつもりですが、少し窓柱が太い失敗発見!

一番下の中央やや左の窓柱です。 下から二番目のものもやや太い。


一番下のヤツは両側を切取り


二番目のヤツは片側を切り取って誤魔化します。


妻と前面、おおざっぱにケガキました。


胴受けは1/80エコーの半流用を利用します。


屋根はのぞみ工房の市電用Fを使いますが、厚みが足りないので紙を貼り重ねます。

http://www.geocities.co.jp/setorc/papersozai.html




車体外板に使った残りでOKかな・・・


前面の片方、切り損ねました・・・1mm!


コレで誤魔化す算段です。


前面の内張切抜きします。


前面貫通路の内張。


乗務員ドア


サフェーサー掛けました。


車体はバローベの平ヤスリ掛けてみました。 コレが正解なのか間違いなのか?


屋根、厚みが足りないようでもう一枚紙を貼ります。




こんなことでどうなることやら・・・





HO1067 プラ客車 オハフ33

2018-12-15 | 鉄道模型
実は今日、宴会が早く終わり帰宅しています。

家に誰も居ない!

そして、テレビを付けたら“ブラタモリ”をやっていて、岩成さんが出てきてびっくりしました。

ここ暫く宴会が続き、また、妙に忙しくてメールを見られません。 返信ができなくてダメダメ状態が続いています。
申し訳ありません。

宴会帰りは(お酒が入っていて)模型ができないのでブログを書きます。

だいぶ前の写真、予め写真をあげてあったものです。


IMONにはプラのガラベンがあります。

しかし、実はあまりにも繊細すぎて型が壊れてしまいました。

新しく作った型です。


来年発売される予定のプラのオハフ33です。

ガラベンも改めて作りました。

キャンバスの継ぎ目を表現しています。


ドアは「開」にできます。 ただし、オハフ33の車掌室側はテールライト点灯の都合から「開」にするとイマイチです。


新しいガラベンは実はこのプラ35系用に開発したもので、それが出来て装着した写真です。


IMONカプラーを付けた状態です。

1/80プラ客車の80%程度の重量(IMONブラス客車の標準ですが)に揃える予定です。





渋谷店OPEN

2018-12-10 | 鉄道模型

2018年12月7日渋谷店がOPENしました。

IMONのHPやいろいろな記事が出て居るとは思いますが、イモンも何か書かなくてはいけないでしょう。


というわけで私のご挨拶です。


レイアウト用のコンセントが増えていました。


原宿店のメンテナンス穴は2個ですが、ここ渋谷は4個です。

頂いたお花、開店時レイアウト上に見えたものの紹介です。




























まことにありがとうございます!! m(_ _)m


渡辺クリステルも来ました。


ということで、パンダで乾杯! これ以来昼夜昼夜と宴会が切れないイモンでした。

原宿店の良さが「こじんまり」だとすればそれは失われてしまったかもしれません。 しかし、渋谷は原宿の模型屋魂を受け継いで行きたいと考えております。

末永く宜しくお願いいたします。 m(_ _)m





慶應、敗れたり

2018-12-07 | ラグビー
密連の発売、どうやら思いも寄らなかった事態が発生して1ヶ月は遅れそうです。

思いも寄らなかった事態とは、成型屋さんがあまりに仕事が多くて順番待ちが半端ない!という事だそうです。
景気異常過熱も行き過ぎた感じです。


これはIMONグループ内のある会社の売上です。

表の一番下が「ゼロ」です。
上げ底で変化を強調したものではないということです。
ここ数年間で「もうすぐ倍」と言うほどの強烈な拡大の最中にあるということの一端です。

モノが仕事量の多すぎで作れないという事態には困りました。


さて、少し衝撃を受けた景観があります。

ラグビー慶早戦、キックオフする慶應のSO古田(医学部!)ダッシュは左センター栗原です。


早稲田チアが「W」「A」「S」「E」「D」「A」を示します。

「W」の裏は「A」、「A」の裏は「D」に違いありません。


慶應チアが「O」「I」「E」「K」を示します。

「O」の裏は「O」、「I」の裏は「I」でしょう。 「E」の裏は「ヨ」ではないでしょう。

コレを見た瞬間、負けたと思いました。


右ロック辻の突進。 松岡修造の甥っ子さんらしいです。

https://keiorugby.com/team/1048/


もう一人、決定力の柱フルバックの丹治です。

帝京戦でけがをして明治戦欠場しましたが今日は23番。

本来の切れはありませんでした。


慶應14-21早稲田の終盤、早稲田ゴールラインまであと1メートル50センチでの攻防が続きます。


残念、やはり負けました。

勝てば優勝、負ければ4位というこの戦い・・・力はこちらがやや上と思っていましたがハーフタイムに負けを確信してしまいました。

大学選手権でのリベンジを願います。