米国のインターアーバン(都市間鉄道)というものが日本の私鉄電車に影響を与えたということは「少し知っていた」という程度の認識でした。
今年3月にヤフオクに大量出品が現れ、私も振り回されたのですが、その中に姿が良い米国インターアーバン電車が有って、気に入ってしまい落札しました。
“PACIFIC ELECTRIC”という会社の真っ赤な電車です。
この鉄道模型は、かつて“つぼみ堂”が作ったものかもしれません。
ただ、綺麗にレストアされているものの箱は無しでした。
動力はエンドウのMPギヤが使われていたり“つぼみ堂”の模型がそうだったと聞く床下に棒型モーターを搭載したものではありません。
こんな電車です。 1200形。
PACIFIC ELECTRICは最後までポール集電だったそうです。
湘南デ1形が頭に浮かびます。
日本の大手私鉄はこぞって“PACIFIC ELECTRIC”(“PE”と書きます)を視察に行って創業したそうです。
“PE”はインターアーバンであることよりも日本の大都市圏の大手私鉄の手本であった事が特筆されるべきものの様です。
丸窓はトイレでしょうか。
木造の1000形。
なんと美しい正面5枚窓! まさかパノラミックウィンドウ?
台車はブリルです。
1000形には保存車がある様です。
車輪は真鍮です。
この大きな窓がこの時代に造れた事にもびっくりです。
京急の色はこれの影響を受けたそうですが、ゾッとするほど影響を感じます。
何両も連結して走ったそうです。
こんな作りなのですね。
整備が必要ですがそこまでは私が時間を使うことはできません。
稲門鉄研本多さんを思い出す十字形の包み。
箱からの出し入れで車両を痛めない様にすることは最重要な「基本」です。
箱はIMONの金箱です。
Jスケール20m級(正確にはC62を対象に設計変更しているので21.5m級)用の箱がエコーモデルの箱と同寸です。
IMONでも創業時はエコーモデルの箱を売っていました。
IMONで1/87の車両を発売するとき、エコーモデルの箱の寸法を80/87にした箱を作りました。
しかし、エコーモデルの箱はELの時に高さが足りない感じがあります。
そこで1/87箱は高さだけエコーモデルの箱の高さと同一にしました。
1/87の車両達は一件落着となりましたが、1/80の車両は困りました。
それでエコーモデルの箱の高さを87/80にした金箱を作りました。
1/87の箱と同じ縦横比の断面を持つ箱です。
現在金箱には17m、20m、25m、30m、35m、40mの6種類があります。
木造の1000形は全長が僅かに短いのでプチプチの中心にモルトを入れて調整しました。
入れた姿です。 大成功です。