
先回KATOを加工したのでTOMIXをやって見ることに致します。

タキ9900完成品と称する製品です。 説明書は箱の底の部分に有りました。

タンク車製品としてタキ9900を選ぶとは、なかなか良いセンスだと言いたいです。
充分蒸機時代に多数見かけたタンク車です。
昭和31年生まれの私はタキ3000はあまり見ていないので馴染みがないです。
タキ35000も良いですが、重心の低いタキ9900の方が私は好きです。

附属パーツは片方のデッキに付けるブレーキハンドルと交換用の台車マクラバネ(コイルバネに換える事が出来ます)
ブレーキハンドルは1個必要で2個入っています。 TOMIXは「余裕」を入れておくスタイルです。


自連、KATOと比較してみます。
やはりどちらも「自連連結のための開閉はナックルを動かす」というケーディーから繋がる発想法の上に立つ連結器です。

実物同様タンク本体をシャーシー代用にする構造です。

連結器部分はこういう構成になっています。

プラスチック製自連各種を並べて見ました。
左端はケーディー#5(ダイキャスト製)
2番目は天賞堂(バックマン)
4番目がKATO
5番目がTOMIX
7番目がアクラス
8番目(右端)はIMONカプラーHO-205です。
IMONカプラーはカプラーポケット無しでは形を保てないカプラーです。

一台を分解して作業目論見が出来たので、もう一台も同様の状態にして2台一度の作業にします。

カプラーポケットの位置、シャンク長さ、各部の余裕を見ておきます。

マイナスドライバーを使うと楽にエンドビームを外せます。

フロントデッキからエンドビームを外した状況です。

彫刻刀の出番です。

ポリ製の部分、エンドビームや台車にも「汚れ」を吹かなきゃならないので、プライマー代わりに「トビカ」を吹いてみることにします。
台車軸受けはマスキングします。

工作台⇔吹付け場を往復運用の新聞紙にマスキングテープで軽く固定してこのまま持っていきます。

塗装吹付け場到着。

このトビカを吹きます。 遠くに「ファインスプレーブラッセン」が見えていますが、それはトビカのまがい物で、高価な「トビカ」の方が食い付きがずっと良いです。
しかし、やって見て「やっぱり」と思ったのは、「ポリ」には「トビカ」でもダメです。

吹き付けました。 マスキングは軸受けだけでなく、台車センターの穴もマスキングするべきでした。

穴を開ける位置を「マーク」するために彫刻刀で削り落とした面をヤスリで擦ってこんな状態にしておきます。

マークしました。 筆記用具は「ガンダムマーカー油性」ですがこんな大雑把な位置に書けただけです。
滲んで広がってしまうのか・・・

回転ヘッド付ピンチャック、ドリルを咬ませる道具はこれだけあります。
左手前のピンチャックに1.5mmドリルを咬ませて穴を開けます。
タップを立てるなら2mmなら×0.8=1.6mmと聞いていたのですが、今回ABSに直接ネジで固定なので1.5mm穴からタップを立ててみることにします。

穴開けました。
ケガキというかマークは「だらだら」でしたが、結果開いた穴の位置はどの方向にも0.1mmもずれていません。

「トビカ」塗装の結果を見てみます。
結構悲惨です。 塗膜が薄いことが「売り」のトビカなのに表面が溶けた雰囲気の上にぽってりしちゃった感じです。
やっぱりポリには塗装を吹かないのが正しいようです。

我家のネジボックスの中からデザインが同じ2mm×5mmネジを4本選び出します。

デッキ部ABSの厚み1.25mm~1.3mmと見て、3mm厚のIMONカプラーを留めるのに5mmネジを使用し、0.5mm(ブラス)と0.25mm(プラ)のワッシャを咬ませて留めます。

一個やってみて思った以上に綺麗にしっかり留められました。
TOMIXは“デッキに穴を開ける”等というみっともない事をしないでカプラーを固定する道を選びました。
交換するIMONカプラーではそれが出来ない以上ベストを尽くして「穴を目立たせない」為にネジ終端をデッキ面ツライチに近付けようという魂胆です。

エンドビームを付けてからカプラーを付けた方が楽なので残り三つは組立順番を変えます。

取付完了下から見たところ。

斜めから見たところ。

上から見たところです。

インレタ、文字は全部バラバラです。 大きい文字なのでテープを使わずどんどん転写してしまいました。

「1」が入った文字列を入れるべく最初に置く文字(絶対中央からじゃなくてはダメです)を僅かに右にずらして転写します。

左へ、左へと転写して「前半部分」を完成させます。 (私はこうしないと上手く貼れません)

そして右へ延ばして行って完成です。

2両分貼り終わった附属のインレタシート。
タテヨコが正確に並んでいるので、他の文字の位置を見ながら傾きと上下位置を確認することによって割合正確な位置に貼れます。
この時代はまだTOMIXもHOゲージと(間違った)表記をしています。

汚しを吹くための準備が整いました。

吹き終わりました。

車輪はそのまま(=黒)なので代車枠(汚し色を吹いた)と違和感があるので蒸機動輪色を筆塗りすることにします。
塗りはじめて直ぐ「あっプラ輪芯だ!」と気が付きましたが、この程度は大丈夫なのでそのまま続けました。

台車の回転が渋くなってしまいました。 今度からこういう部分はマスクして吹かなくては!

回転渋り対策;楕円形のヤスリで穴をかっぽじります。

こんな雰囲気で仕上がりました。
実物が私有貨車なので割合綺麗に仕上げるつもりが、普通の汚しになっちゃった感じはします。





車体1/80に対して16.5mmゲージはやはり限度を超えて広い!ですね。




アクラス(ワム80000)をやりたいけど、それはKATOワム80000の後で作業した方が興味深いです。
そうなれば、KATOの作業しなくてはいけませんが、ワム8の前に無蓋車トラを作業するのがスジであり、もっと言えばその前に車掌車ヨをやるべきなのかもしれません。
貨物列車として捉えるならば車掌車が“基本編成”他の貨車全てが“増結セット”みたいなモノですから。