♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■十戒 -自由への励まし- 17 / 大嶋重徳

2017年06月29日 | Weblog
2017/6/29放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 大嶋重徳です。

 聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。十戒を始めとした聖書のことばは人間を縛りつけるものではなく自由へと導くためのことばなのです。

 十戒第二戒には、「あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。」(出エジプト記 20章4節)とあります。

ある教派において、「偶像を造ってはならない」は第一戒に組み込まれ、第二戒は「神の御名をみだりに唱えてはならない」となっています。その後、順次ずれて行きます。しかしその他の教派では偶像礼拝の禁止を独立して第二戒と数えました。

 第一戒と第二戒が一つになる問題点は、偶像礼拝の危険を自覚し、偶像礼拝とは何かという問いを徹底して考える機会を弱めてしまうことです。この区分の違いは一見ほんのわずかな違いのように見えます。しかし、歴史の中で聖画や聖像が作られ、礼拝の手段、礼拝の対象になっていきました。また20世紀のドイツにおいては、ナチス・ドイツにおいて神格化されたヒトラーの偶像性を見抜きそのナチスと戦うことができたのは第二戒を大切にしてきた教会でした。ほんの小さな違いと思えることであっても、時代を経ると大きな違いをもたらすということがあるのです。ほんの些細なことをどうして目くじら立てるのかと思えることに、実は信仰の戦いをしている場合があることをキリスト者は注意して見ておかなければなりません。もしそこを譲ってしまうならば後世に残る歴史的な敗北に繋がるということは決して少なくないのです。

 最後に、第二戒は一つの約束を私たちにもたらします。それはこの戒めを守るものには千代に及ぶ恵みがあるということです。第二戒の戦いは子孫の事を考える事を促します。私たちに委ねられた子どもたち・孫たちの世代も安心して信仰の告白をすることのできる社会となるように彼らの世代を守る戦いとなるのです。次世代が神を神とする信仰告白をすることで命の危険に曝されることが無いように、私たちの世代は千代の恵みを受け取る戦いをなしておきたいのです。そしてやがての日、「おじいちゃんはな、あの時代にきちんと戦ったんだぞ。」と言えるように第二戒の戦いを戦い抜きたいと思います。これは千代に渡って自由に生きるための戦いなのです。

 来月からは第三戒に移っていきたいと思います。

  ( PBA制作「世の光」2017.6.29放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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