♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■1995年1月17日を振り返って  / 山中直義

2012年01月17日 | Weblog
2012/1/17放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、山中直義です。

 今からちょうど17年前の今日1995年1月17日は阪神淡路大震災が起こった日です。6300人以上の死者を出したあの震災は多くの人々の生活を一変させ、すべてのものを揺り動かしました。その日私もまた被災地で大きな揺れを体験し、かつてない混乱と災害の中を過ごすことになりました。

 早朝に起こった地震の直後、私は外に出たのですが、いつもとは全く異なる風景を目にしました。世が明けかかる中、すべての電気が止まって不思議な静けさが覆う町を多くの人々が動揺と不安を抱えた表情で歩き回っていました。当時一人暮らしをしていて私はやはり被災地にあった実家の両親が心配になり、オートバイを走らせました。信号が止まった道、崩れ落ちた家やビル、行き交うパトカーや消防車のサイレン。目の前の現実はまるで夢の中の出来事のようでした。そうしてたどり着いた実家は建物こそ無事でしたが、家の中はまるでミキサーにでも掛けられたように散乱していました。祖母は大体骨を骨折し、父も疲れ果ててはいましたが二人とも何とか無事でした。母のことを尋ねると、母は私の安否を心配して私が住んでいたアパートに車で向かってくれたとのことでした。あとで聞いたことですが、多くの家屋が無残に倒壊してるのを見ながら母は私がもう死んでしまったかもしれないと思ったそうです。昨日までそこにあった生活が一変し、それまで何気なく捉えていたすべてのものが揺り動かされ、そうして体験したことのない不安と混乱の中に放り出される。そんな体験の始まりでした。

 次回の放送では震災後の避難所で体験したことをお話させていただきたいと思います。今日は最後に聖書のことばをお読みします。

 「神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。」 旧約聖書 詩篇46篇1節から3節

    (PBA制作「世の光」2012.1.17放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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