♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■不思議な決別  / 山中直義

2012年01月10日 | Weblog
2012/1/10放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか、山中直義です。新しい歩みを始めるために古い生き方に別れを告げる必要がありますよね。ですがこの古い生き方と決別するということは決して簡単なことではありません。

 旧約聖書創世記31章に不思議な決別ということを描いたエピソードがあります。そこでの主人公ヤコブは義理の父ラバンのもとで奴隷のように仕えていました。20年もの間、悩み傷つき苦しみ抜いていたヤコブはある時とうとう、そんな生き方をあとにしよう、と決意しました。ですがヤコブが出した結論はごまかしたまま逃げ出すというものであったと言います。

 ラバンに正式に別れを告げぬままラバンのもとで得たすべてのものをこっそりと持ち出して逃げる、そんな生き方をヤコブは選んでしまいました。ですが決別べきものと決別しようとしなかったヤコブはすぐにラバンに追跡され、いとも簡単に追いつかれてしまいます。そして怒りに萌え殺意を抱いたらラバンが彼にこう言い放ちました。「あなたは全く愚かなことをしたものだ。」 決別すべき古い生き方に決別しないでごまかしたまま生きる、それは本当に愚かな生き方そして危険な生き方だと言えます。

 しかしここで不思議なことが起こったと聖書は言います。あの愚かなヤコブに意外にもラバンの方から別れを申し出たというのです。ラバンが言うには、この前の夜、神様が夢に現れてヤコブと事の善悪を論じるな、と命じられたというのです。恐れに縛られ過去のものに縛られて古い生き方と決別することができなかったヤコブ、そんなヤコブを神様があわれみ、何とかして新しい歩みを始めさせようと不思議に助けを与えてくださった。そうしてヤコブは新しい歩みへと踏み出して行った。聖書はそう言うのです。

 今の私たちにも同じ恵みが与えられています。もしあなたが神様以外の何者かの奴隷のようになって苦しんでいるなら、そしてそんな生き方と決別することを望んでおられるなら、神様は必ずあなたを助け、新しい歩みへと導いてくださいます。信じるならあなたも新しく歩み出すことができる。聖書はそう約束しているのです。

    (PBA制作「世の光」2012.1.10放送でのお話しより )

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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。

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