新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

水溶性の塊

2010年06月24日 09時09分25秒 | 

   宇宙を漂っている青い水色の玉

   その水色の玉は 

   地球 

   ゆっくり自転しながら 太陽の周囲を回っている

   その水色の玉の表面に

   水溶性の塊が 頼りなく浮かんでいる

   その水溶性の塊は 

   ニッポン

   そのニッポンが 今 溶け始めている

   なにしろ水溶性なので 油断すると どんどん溶けて行く

   油断しなくても 容赦なく溶けて行く

   そのニッポンという塊の上に

   プラスチック製の人形たちが なんとなく棲んでいる

   しかし プラスチック製なので 考える習慣はない

   習慣がないというより 考える能力がない

   成り行きまかせで習慣を作り 余分なことは何も考えない

   成り行きまかせだから 新しい習慣は官能的なのだ

   プラスチック製の人形たちは そんな習慣で生きている

   その習慣と本能を組み合わせて 日常を進めている

   ニッポンが水溶性であることなど 誰も意識していない

   知ってはいるが 知っているというだけ

   なにしろプラスチック製なのだ

             

   百年後 

   水色の玉の表面から

   水溶性の塊は 姿を消している

   あのプラスチック製の人形たちも 

   もう何処にも姿はない

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街はキライ!

2010年06月22日 14時08分36秒 | 身辺雑記

 昨日の午後。

 定期検診の結果がよかった。

 気分がよかったので、量販店でiPadを見ようと思った。

 蒸し暑かったが、カメラをぶら下げて歩いた。

 通行人にレンズを向ける訳にはいかない。地下鉄への階段を撮ったり、ビルとビルの狭い隙間を撮ったりした。

 交番の前で、若い警官に呼びとめられた。

「何を撮っているのですか?画像を見せてもらっていいですか?」

「なぜ見せなければいけないの?理由は何ですか?」 私は警官に質問をした。

「隠し撮りをしている人がいると、今、通報があったのです」 と、警官の答えだった。

 見せる必要はないと思った。強制的に見るには、令状が必要なはずだ。

「いや、念のためです」 

 警官の言葉は、まるで答えになっていなかった。しかし、揉めたくなかったので、すべてを見せた。

「何かまずい写真がありましたか?」 不満だった私は、嫌味な質問をした。

「いや、特にありません」 若い警官はそのように答えた。

「じゃあ、これでいいですね!」 私は立ち去ろうとした。

「ちょっと待って下さい!」 

 と言いながら、若い警官は傍にいた中年警官に言った。

「ガードマンからの通報だったんです。ちょっと、そのガードマンに聞いてきますので、行ってきていいですか?」 職場を離れる許可を求めたようだ。

「ああ、いいよ」 中年警官は、若い警官に許可を与えた。若い警官は走って行った。

 中年警官は、カメラの問題が多いという話をしていた。みんな神経質になっているらしいのだ。

 しばらくして、若い警官が戻ってきた。その間、約10分くらいだったろうか。

「誰かがガードマンに、隠し撮りの人がいると言ったらしいのです。でも、もう結構です」

 まったく理不尽な話だ。「もう結構です」で済む話ではあるまい。失われた私の時間を、どのように考えているのか。

 怒りがこみ上げてきたが、揉めるのは嫌だった。決していい話にはならない。

 そこへ、老人が怒鳴り込んできた。かなり興奮していた。

 中年警官がうまく宥め、老人はしぶしぶ立ち去った。

 自転車の運転が危ない。なぜ注意しないのか?そんな苦情だったらしい。

 私はまた歩き始めた。

「また来て下さいよ」 中年警官がお愛想を言った。

 (冗談じゃねー!、もう来るもんか!) 

 ムシャクシャしながら、しばらく歩いた。

 JR駅付近で、60代男性に呼び止められた。

「オレだよ、Sです。どうもしばらく」 その男は私に握手を求めてきた。

 Sという苗字はよくある。しかし、その男性に見覚えがなかった。 

「競馬で当たっちゃった。そこでイッパイやろうよ!」 

 男は言いながら、ズボンのポケットから札束を引っ張りだした。束の厚みは5センチ以上ありそうだった。

 たまたまその時、その男のうしろを、初老男性が通り過ぎた。そして、首を横に振りながら、口に指を当てた。「かかわるな!」 という相図に見えた。まるで、尾行の刑事めいていた。 

 私は手を振って、その場所を離れた。

 どのような目的で、私に握手を求め、札束を見せたのだろうか。犯罪の仲間に引き込もうとしたのだろうか。それとも、私をカモにするつもりだったのだろうか。

 相図をしてくれた初老男性は、何者なのだろうか。

 嫌なことが続いたので、iPadへの興味も失せ、そそくさと帰路についた。

「李下に冠をたださず」の言葉が、私の脳裏をよぎった。不用心過ぎたのかもしれないと、反省をした。

 私のような経験は、多くの人がしているかもしれない。しかし、女性にはないのではなかろうか。

 痴漢の冤罪も出かねない。いい経験をさせてもらった。

 街はイヤだ。やはり、山川草木がいい。

    炎昼や逃げ場所求め歩きけり  鵯 一平

 別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。

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父の日

2010年06月20日 08時32分00秒 | 写真俳句・エッセー

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 今日は父の日。

 子供たちから、「父の日のプレゼント」が贈られてきた。

 日頃の私に、もはや「父」の呼称はない。いつも「おじいちゃん」であった。

 おじいちゃんになりきって、雀躍の日々を過ごしている。

 しかし、年に一度の「父の日」に限って、「お父さん」に戻るのだ。

 いまさらこそばゆい感じがしないでもない。

 が、とても嬉しい。

   父の日やけふ一日の父暮るる  鵯 一平

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日本全体の劣化?

2010年06月19日 05時09分01秒 | 身辺雑記

 朝青龍を悪し様に言っておりました。

 高砂部屋をこき下ろしていました。

 時津風部屋の暴力的稽古に怒りを覚えました。

 ところが、そんなものでは収まりませんでした。

 暴力団組長の観戦と野球賭博の話が出たとき、「おや……?」と思いましたね。

 繋がっている話ではないのか、という素朴な疑問が湧きました。

 琴光喜の名古屋場所自粛だけでは、もはや済まなくなってしまいました。

 横綱の品格を問う前に、大相撲全体を浄化すべきだったのです。

 今、著名な力士の名前が、次々に取り沙汰されています。

 これではまるで、相撲協会全体が、賭博によって汚染されているようです。

 地方巡業まで考えれば、暴力団との結びつきも、かなり深くなっているのかも……。

 臭い物に蓋をして過ごしてきたツケが来たのでしょうね。

 この傾向は、相撲界だけではない。

 賭博にも限らない。

 日本の国全体が劣化し、緩んで、痛んで、ボロボロなのかもしれません。

 政界、官界、経済界、産業界、労働界、教育界、芸能界など、心配し始めると、キリがなくなりますね。

 北海道の日教組による献金問題が発覚しました。

 氷山の一角のように思います。

 大掃除が必要です。

 さまざまが取り沙汰されている民主党に、果たしてできますかな?

 今日は恒例の外出です。

 サッカーまでには戻りたい。

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オフ会

2010年06月18日 11時14分16秒 | 身辺雑記

 昨日、飯田橋駅の近くで、「写真と俳句」のオフ会があった。

 その会場で、ブログ友たちが、「写真とコトノハ展」を開いているのだ。

 10人ほどが集まった。

 写真の話をするでもない。俳句の話をするでもない。ほとんどがよもやま話だ。

 初めて会った人もいたが、多くの人は、すでに以前に会っている。

 もちろん、私は最年長だ。親と子ほどの違いがあった。その面で、多少の気恥ずかしさはあった。私はもう引退世代なのだ。

 しかし、私の側から言って、さほどの違和感はなかった。気遣ってくれたのだろうか。

 楽しい時間が早く過ぎた。若干の呑みすぎがあったかもしれない。

 朝の寝起きが悪かった。

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