ふるさとの友みな仏まんじゅしゃげ ひよどり 一平
(ふるさとのともみなほとけまんじゅしゃげ)
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故郷に残っていた血気盛んな旧友の多くは、すでに他界してしまった。
若い頃から病気がちだった私のほうが、病気を重ねながら、なんとか生きている。
寿命なんて、判らないものだなあと、つくづく思っている。
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生きてはいる。がしかし、医師の処方箋が頼りの生活なのだから、「健康」と言って憚らないかといえば嘘になる。
この年齢となり、その上、クスリに助けられているのだから、真っ正直に言えば「不健康」なのだろうが、それでも「おおむね健康」くらいの意気込みで日々を送っていた。
そんな私だから、「若干無理気味」な行動を心掛けていた。しかし、そんなところにコロナ禍だ。
これには参った。「この歳なのだから、どうでもいいや」というわけにもいかない。それでは世間や社会に大迷惑をかけてしまう。行動範囲が大幅に狭くなってしまった。
足腰が弱り、心も狭くなった。周囲に迷惑をかけているとも思う。
まだ生きるつもり。であれば、気付いたことは直さなければならない。
上は、とある日のひよどり一平の感懐だ。
われ思ふゆえにわれあり秋の風・・・・どこかで聞いたような句だ。