新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

夫婦のことは分からない

2014年09月16日 14時30分12秒 | 身辺雑記

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  高校以来の親友にQがいた。

  Qは私より早く、昭和35年頃に結婚した。お相手は、下町育ちのすこぶる美人。

  数年後のあるとき、奥さんから電話があった。

  「ダンナの暴力には耐えられません。別れさせて下さい!」

  聞けば、野球のバットを振り回すほどの暴力だったらしい。

  「Z{私のこと)がいいと言うのなら別れてやるっ」  

  Qはそのように言っているとか。

  Qに確認したら、同じ話になっていた。妙な話だったが、私は同意した。二人は離婚した。

  Qはその後再婚した。かなり年下の娘さんであった。

  男の子3人を設け、順調な家庭生活を送っていたはずの二人。

  ある深夜、奥さんから電話があった。

  「助けて下さい!」という緊迫したものだった。Qのひどい暴力沙汰だったのだ。

  それ以来、このようなことが幾度もあった。

  深夜、20キロほどの道のりを、Qの家に急行したこともあった。

  見かねた私は、二人に離婚を勧めた。しかし、別れなかった。

  ほとほと手を焼いた私は、Qとの友人関係を断った。

  つまり、二人から逃げたのだ。

  あとで耳にした噂によれば、腎臓を病んだQは、奥さんの介護を受けながら、透析やその他の治療を受けているとのこと。

  「子供が成長したら、必ず離婚します!」

  当時の奥さんはそのように言っていたが、別れなかったのだ。

  私はQたちののもめ事に耐えられなかった。だから友人関係から逃れ、絶交した。

  友人として、それでよかったのかどうか。疑問がないわけではなかった。

  年老いた今、落ち着いた二人でいるのであれば、それはとても嬉しいことだ。

  あの頃、あの二人から逃げ出した私を、私は責めたりもしている。

  私は冷たかったのか、意気地なしだったのか?

  夫婦のことは分からない。

  そんな経緯で、私は親友を一人失った。

 

 

 

コメント (4)
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