30年近く(農を知る」をテーマに日常を綴ってきたが「慣行農法」という壁にぶち当たりまったく農業の固定概念を変えることはできなかった。車で走れば裸地でもうもうとした砂埃で車の前が見えなくなる現実を変えることはできない。高齢化する農家の人々は農地でない土地は除草剤を播いても良いという勝手な判断で葉をからす。ホームセンターでは除草剤がうずたかく並べられている。このような現実に誰も異議を立てようとする人はいない。原発の事故後も再稼働を抑えられない。愚痴をこぼしながら発信だけは許されていると喜ぶ程度なのか。
しかしブラジルの続木善夫さんの「病虫害の生理的防除」の理論と実際や柳町さんが紹介してくれたアメリカ、アフリカにおける不耕起栽培に関する本で「土・牛・微生物」は初めて耕す農法に反旗を翻して抵抗の本である。官民挙げての研究ができるアメリカがうらやましい。現実の現場を見たい気もする。まだ3分の1程度しか読破していないがわくわくするようである。作者はD・モントゴメリー片岡夏実訳である。片岡さん訳していただいてありがとう。