goo

どこがわからないか、わからない

5年生の男の子が、算数の問題の解説を聞いていました。

しかし、やはりよくわかっていない、感じ。それを察知した先生が、その子に

「どこがわからない?」と尋ねたのです。その気持ちは、今までの説明でどこまではわかったのか?ということだったろうと思うのですが、その男の子の答えは
「どこがわからないのか、わからない」
でした。

いや、本人はふざけているわけではありません。その気持ちもまた本当にその通りだと思うのです。で、結局その子は先生といろいろな話をしているうちに、(つまりは何回かいきつ、もどりつ、解説を聞いた上で)ようやくわかったわけですが、しかし、たぶん、こんな時間は普通はとれないかもしれません。となると、その場で問題は解決しない。

でも、後から解決できればいいわけですが、そのうち、復習をしていても「この問題はできなかった」→「この問題は難しいからやらなくてもいい」に変わってしまったりして、せっかく理解できるチャンスを失ってしまう場合もあるでしょう。

授業でいったいどこまで解決できるか、というと、これはクラスの人数にもよるし、子どもたちの積極性にも関わってくるわけですが、やはりなるべくは拾い上げたいと思っています。

そのタイミングで解決できれば、効率は間違いなく良いわけですから。

しかし、すべてが解決できるわけではありません。だから、復習をする際にやはり「わからないこと」をなるべくクローズアップした方が良いのです。できることは良いのです。できないこと、わからないことをどう解決するか。ここに注力していかないと、できるようになってはいきません。
でも、何となく「わからない」と言いにくい空気になっている場合がある。

そうなると、子どもたちの進歩はなくなってしまうので、注意が必要です。


今日の田中貴.com
先生がいない

5年生の教室から
5年生の秋に第一志望を決める(4)ー子どもの意志ー

今日の慶應義塾進学情報
規則性に関する問題

新6年生を募集中です。



慶應進学オンライン


「映像教材、これでわかる比と速さ」(田中貴)



にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村
コメント ( 1 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 入試問題がや... ていねいに勉... »
 
コメント
 
 
 
こんにちは (m)
2016-10-08 11:30:50
小学生はまだ生まれて10年ほど、勉強のやり方も不慣れだし、結局は大人が勉強しろしろというのではなく、本人が分からないとなったときに この参考書にのってるよ、とか辞書をひけばいいよね、とか解答をみてよくよむといいよねとかを教えてあげるのが大人の役割なのかなと思うようになったこの頃です。

先生がウェブ教室を立ち上げられたと知って とても素晴らしいなと思いました。そして・・・本当にもう少し塾システムが昔にもどる、、というか子供の健康を害さない方法へ変わってほしいなと思います。
わが子はよく寝るのですが(9時間-10時間でも足りない→大手塾は無理)、先日アメリカ小児科学会の睡眠時間推奨一覧のようなものをみて、これが普通だと気が付きました。というのは小学生高学年は9時間から12時間の睡眠が本来必要だそうです(10時間くらい)・・・。8時間というのは大人で、中学生でも9時間くらいはいるとか・・。日本人は世界の中でもとりわけ睡眠不足の子が多いそうですが、なんだか先進諸外国をみるともっとこどもの健康が重要視された教育になるといいな、(中学受験は6年一貫のよさをしっていますので否定はしません)と思う今日この頃です・・・。先生のようなかたがしっかり受験業界を見てていただけるのは心強いです。
 
コメントを投稿する
 
現在、コメントを受け取らないよう設定されております。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。