ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

座禅は脳と心のエクササイズー2

2009-07-22 13:35:24 | 座禅
 生来、意識しなかった呼吸を意識し、吐く息を出来るだけゆっくり長く吐き、吐く息をイメージで体の中へ吐き、吐く息だけに意識を集中する呼吸。 ただ胡坐を組んでひたすら座禅をしながら、呼吸する。 単純な呼吸を繰り返し行うだけで、今までに感じなかったものが、感じるようになるのです。

 私達には見えない、またまだ解明されていない気、鍼とか灸ではある程度理解されてはいるものの、体の中へイメージでゆっくり息を吐くことによって、気の通り道である経絡が、目を覚まし気の通りをよくするようになるのです。

 息をゆっくり吐きながらイメージしますと、イメージするままに宇宙の気や体の中の気が動くのです。 

 禅宗でいう息を吐くときに下腹の丹田から吐き出してしまうと(順腹式呼吸といいます)、経絡を通して体外に出て行ってしまうため、必ずしも逆腹式呼吸から比べると、気の通りがよくなるということは、余りないように感じます。

 逆腹式呼吸では、吐く息とともに入った気は、径絡を通して鍼とか灸のツボから殆んどが体外に出て行きます。 そのことを通じて気の通りを良くし、免疫力がついてくるのです。

 経絡は神経の線に沿って、体中に張り巡らされていると言われており、吐く息をゆっくり吐くことを通して、経絡の通りがよくなり、したがって神経をも刺激します。 私達がこの呼吸を行って初めて感じるのは、脳の周辺です。 

 脳は繊細で微細な神経が張り巡らされていて、一番感じやすいのです。 呼吸を始めた最初の時間は、力強く堅く感じるのですが、時間の経過とともに、その刺激は緩やかに滑らかになってきます。 45分から1時間もすれば、脳への刺激は更に優しくなり、座禅の本髄である至福感を、私達に与えてくれるのです。