福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

床矯正

2012-12-11 | 歯並び、矯正の話

最近よく耳にする床矯正、プレート型の取り外し可能な装置を入れて歯並びの拡大などを行う装置です。
私自身は床矯正はほとんど行っていないのですが、床矯正のみで効果が大きいと判断される患者さんでは取り入れています。
以下はそのような患者さんの一例です。









前歯の噛みあわせが深く、下の前歯に突き上げられたように、上の前歯が前傾している患者さん。これほど出っ張っていると口が閉じにくく、下唇が上下前歯間に入ってしまって、自然には治りません。





床矯正装置を上に装着して、噛みあわせを上げてから前歯を内側に移動します。









10ヶ月ほどで、前歯のかみ合わせは良好になって、側方歯と呼ばれる3~5番目の乳歯が生え変わる時期になりました。
この時期にかみ合わせがまた深くなるこがとあるので、床矯正装置をそのまましばらく入れた後、唇の閉じ方やかみ合わせの深さを改善できるマウスピース型の保定装置(夜のみ使用)に換えて、様子を観る予定です。
床矯正装置は簡単なぶん、装置で改善できることも限りがあります。早期治療に使われる場合が多いので、すべて永久歯に生え変わった時点で良好な歯並び、噛みあわせができているかがポイントです。歯科医側としては、仕上げのための装置の可能性なども含め予測し、患者さん側に治療開始の時点でよく説明しておくのが必要でしょう。






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冬に咲く

2012-12-10 | できごと















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年末恒例

2012-12-09 | できごと

大名校区の年末恒例行事、校区餅つき大会が催されました。朝から不安定な寒い気候でしたが、小雪のなか決行されました。
大名校区では、青少年育成部が中心に運営しますので、その下部組織の子ども会育成会メンバーももちろんお手伝いです。今年は消防団や天神交番からも参加され、男手が多く例年にも増してスムーズに進みました。
例年は、結構つき手をやっているのですが、今年はおかげて殆ど登場場面はありませんでした。





大名小学校OB、中学生グループ。





こちらは交番グループ。





大名小学校、先生方のグループ。ここでは小学生も並んで、順番に餅をついていました。





PTAの保護者の方々は、参加者にぜんざい、きなこ餅、大根おろし餅をふるまう係。






地域のおばあちゃんたちは、つき上がった餅をまるめて、あん餅もつくる係。
皆のお持ち帰り用のパックを用意します。ちなみに、あんこは紺屋町の駒屋特製でレアものです。
このような行事は、地域の人たちが集う機会、場です。街中すぎて住人が少ない分、どこか田舎で素朴なコミュニティーです。






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ガムを噛むこと

2012-12-08 | むし歯予防の話

ガムといえば、以前は、糖分が入っているので他のおやつと同様にむし歯のもとと言われていました。
最近では、キシリトールをはじめとしてむし歯の原因にならない甘味料を含むものも増えてきましたので、ガムに対するイメージも変わりつつありますね。
キシリトールは虫歯菌を減らす効果がある甘味料で、理論的にはむし歯予防効果がある甘味料で画期的なのですが、実際の予防となると1日5回ほど噛まないと効果が出ません。ガムというのは唾液分泌を促進し、唾液の分泌によるむし歯リスク低減効果も含まれるわけです。
ですからキシリトール食品は通常の甘味食品の代替とすれば、虫歯リスクの低減になるとはいえるでしょう。いわゆるむし歯予防という点では、フッ素の使用が確実です。
最近は咀嚼訓練的な意味で、歯科医院専用の硬いガムが発売されており、これは高齢者の方が習慣的に噛むことで日常生活の自立レベルが上がったという報告があります。高齢者のかたでは残存している歯の数でも同様な報告がされていますが、小児や成長期ではもともと自立レベルが向上する時期ですので、ガムの有用性はそこまで明らかにならないのかも知れません。
でも、少なくともガムについては以前のようなマイナスイメージは持たなくてよい時代になっています。





これはリカルデントの歯科医院専用の製品。有効成分のCPP-ACPが市販のものの2倍入っているそうです。
CPP-ACPはむし歯菌によって歯が溶けるのを抑制したり、再石灰化を促進する効果がありますので、フッ素と近いメカニズムですね。臨床的には1日4回の使用が必要ではあります。咀嚼訓練には DAY UP という硬いガムがあります。




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前歯のかみ合わせ

2012-12-07 | 歯並び、矯正の話

唇の緊張度が弱く、鼻が詰まっているわけでもないのに普段からお口が開いている、しゃべるときに舌が前に出ているのが目立つ、などの状況があると、それに伴って上下前歯がきっちり噛んでいない開咬がみられることがあります。
このような場合、矯正装置を入れて歯を動かして噛めるようにするというより、まずは、その噛み合わせをつくっている原因を改善するのが理にかなっています。すなわち、唇の力をつけることと、舌が前にでてこないような訓練をすることです。歯科分野では筋機能療法という分野があって、これに当てはまります。





写真の患者さんは永久歯前歯が生え変わってしばらく経過し、3、4番目の歯も生え変わる時期ですが、前歯がかみ合っていません。






まずは訓練の前に上の前歯の内側部分に舌が出にくいようなフェンスをつけて1年近く、そのまま経過を診ました。
前歯がある程度かみ合ってきて形態的改善がみられたところで、筋機能療法を開始しました。
訓練は長期間になりますので、飽きないようにいろんなメニューを変えて、頑張ってもらいました。
訓練が定着した段階で装置は外して、訓練のみにしました。





訓練期間は1年ほど。最初からは2年ほど経過しています。
まだ唇の閉鎖や舌の位置は充分には改善されていませんが、訓練を1年間も頑張ったので、ここで一旦終了で経過を診ることとしました。
本人的にも、前歯でものを噛めるようになったという変化を感じています。
筋機能療法は患者さんの頑張りによる部分が大きいので、歯科医側としては、患者さんのモチベーションが下がらないような工夫が必要ですね。





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矯正治療後の固定(保定)

2012-12-03 | 歯並び、矯正の話

上の前歯の捻れの矯正治療を行った小学生の患者さん。
上下の前歯が永久歯で、側方歯と呼ばれる犬歯や小臼歯が出始める時期です。
歯型をとって、永久歯の大きさ、今後生え変わる部分のスペースと予測される永久歯の大きさから、上の前歯治療のみでOKと判断して早期治療を行いました。









乳歯の一番奥歯にチューブ、前歯4本にブラケットを接着して半年ほどで治療終了。









治療は終了ですが、この状態をできるだけ安定させるための固定が重要で、矯正用語では保定と呼ばれています。
この患者さんでは捻れを改善しているので、後戻りに、より注意が必要です。前歯4本の裏側に沿わせて弾力性のあるワイヤーを曲げ、歯とワイヤーを接着するリンガルリテーナーという装置をつけました。
少なくとも今後永久歯に全部生え変わるまで、おおよそ1年以上は固定が必要と考えています。
矯正治療期間は1か月ごとの調整が必要ですが、一旦保定になると3か月ごとくらいでOKにはなります。しかしながら、開始してこれで本当にお終いというまでには、結構長期間必要ということは認識下さいね。





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