熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 5番 9番

2008年06月26日 | コンサート
ベートーヴェン弦楽四重奏全曲演奏会のうちの一つに行きました。

先月のアルバンベルクの演奏で大感激しましたが、今回の四重奏の演奏も立派なもの。
結局どこがどう違うのか聴く耳が未熟。(同じ曲ではありませんよ)
さすがのドシロウトぶりを痛感しました。
予備知識とか、会場の雰囲気とかで感激モードの強弱が左右されておりますね。

今回のアルティ弦楽四重奏団、最初の曲から、本当に快調に演奏されているように思いました。
もう釘付けです。
席が近いので、チェロもしっかり注目できました。
ネックの付け根、手の大きさにニスが。。。はげてる?
かつて一耳惚れした強くて深い音、これぞチェロの音。
ピッツィカートなんてコントラバスみたいだった。

ガダ兄さんの音は、まだチェロになってませんわ。泣

メンバーの皆さん、それぞれにアチコチでお聴きしたしたことのある名人ばかり。
曲によってVn1と2が入れ替わったりします。

ホールは700人。
アルバンベルクの時は1700人。
先日の五嶋さんの300人ホールが、やはり四重奏にはベストでしょう。

同じ四重奏曲でも、武満氏のは現代的で馴染みがないので、ベルクの曲の時の二の舞。
時々、意識が飛んでしまいます。

ベートーヴェンは前期と中期を聴きました。
中期のは、とてもドラマティックで大迫力。
演奏する方も、全力疾走してます、という感じ。

4月にはレクチャーに行きましたし、今回も(私には専門的な)解説のパンフも頂いた。
(そうそう、女装の源七序奏の減七和音もありました。)
このホールは、普段からコアなクラシックファンが多いと言われてます。

なのに、とんだハプニング。

9番最後(ラズモフスキー3番)は解説によると、「どの部分よりも長大なコーダでは、終結をめざす前進駆動の性質は更に強化され、恐ろしいほどの高揚を造って見事に結ばれる。」の箇所、あろうことか、休符のところで拍手が起こったのです。
「恐ろしいほどの高揚感が。。。」興ざめになりますよ。

曲中に拍手するのも、それに同調して拍手するのも、拍手したがり族のせいです。

でも、一瞬お顔はビックリなさってましたが、動じることなく息ピッタリで最後のフレーズを決めて下さいました。
さすがです!


●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第5番
           イ長調op.18-5
●武満 徹:ア・ウェイ・ア・ローン

<休憩>

●ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第9番 ハ長調
           「ラズモフスキー3番」op.59-3

◎アルティ弦楽四重奏団
   豊嶋 泰嗣(ヴァイオリン)
   矢部 達哉(ヴァイオリン)
   川本 嘉子(ヴィオラ)
   上村 昇 (チェロ)


於:いずみホール


余談・桐朋出身のチェリスト総勢37名出演の【チェロ・グランド・コンサート】
   東京、富山、愛知のみ。関西はどうして来られないのでしょうか?残念!