熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

レクチャー三昧 その2 音楽の題名編

2008年05月01日 | コンサート
目と鼻の先のご近所で、男性ピアニストが演奏をまじえて音楽講座をなさっていました。
ピアノは便利ですね。シンフォニーから小曲まで何でも弾けてしまう。

30人も入れない狭い場所なのですぐ満員。
キャンセル待ちでやっとOKが出ました。
計4回で3月、4月変則的な日程。

カルチャー有閑マダム達(にお見受けしました)相手に、ピアニスト氏もデザートのような口当たりのよさ。
(昔、かなりの美少年だったと思う。
ピアノはお上手だし、どんな少年時代だったのでしょう。)

舞曲から始まって、標題音楽まで、数あるタイトルの意味を駆け足でお勉強。

「楽章」の説明もありましたが、「早いの、遅いの交互ね。」
緩徐楽章とかはナシ。

「今日聞いたことは、明日になったら全部忘れてるよね~。
でも、それでいいの。覚えなくって。」ですって。
でも、その通りざますわよ。

「フーガ」の説明きいたはずなのに、ベートーヴェンのレクチャーの時、皆目忘れてました。
あ、でも、このピアニスト氏もベートーヴェンの楽譜を読み説くのがいかに面白いか、一晩でも話すことができると仰せでした。
クラシックで一番すごい曲は荘厳ミサですよ、とも。


ということで中身忘れてるけど、勝手に思ったこと。
バッハ・チェロ無伴奏でもお馴染みのフランス組曲でもわかるように、パリコレみたいなもので、流行のスタイルが国境を越えて伝播するのですね。
そのバイタリティがすごい!
楽譜は手書きだし、交通手段も馬しかないし、情報伝達に大変な苦労したことでしょう。
リュリが舞曲を6曲まとめて、「これで行くぜ!」って言ったかどうか。
で、どういうわけかそのうちのメヌエットだけがしぶとく生き残ったのですね。

シャコンヌの説明で、ピアノの左手伴奏が前に弾いたパーセルのシャコンヌ(いろいろあるけど)とそっくり!
パーセルをもっと発展させたような、初耳でじっくり聴き惚れるいい曲。
ヴィターリ、全然知りませんでした。
イタリア人とイギリス人が距離を越えて同じシャコンヌ形式なのも、考えたら大変なことです。
ドイツ人のバッハも書いてますから、ヨーロッパ席捲ですね。

国や宗教の力関係などで、トレンドの流れも変わる。
音楽史をオレ様が変えてやる!という野心なんかもショパンの演奏を聞きながら思ったり。
生きるために、なんだか命がけで音楽していた時代。
その遺産を、お遊びで楽しませてもらって申し訳ございません。

ほんまに、チャランポラン。
会場が近すぎると気がゆるむ。
忘れそうになって、遅刻1回。
日を間違えて欠席1回
(またやってしまった!でも忙しかったもん!)
もちろん、受講料前払い。アホです。