西日本一帯の豪雨被害が連日報じられ、時間を追うごとに死者・行方不明者の数が増え続けている中、タイで洞窟の中に閉じ込められた13人の少年らが昨日(⒑日)全員救出されたというニュースに世界中が安堵と歓喜で包まれた。サッカーチームの少年12人と25歳のコーチ1人が洞窟探検中に雨による洞窟内の増水で身動きがとれなくなったという。入口から5kmも奥の場所で、そこまでには水没しまっている場所が何か所かあり、洞窟内の増水についても予断が許されないという究極の困難状況であったというが、よくぞ救出したものだ。危険予知や周到な準備の不足など、識者はすぐ言い立てるが、まずは少年たちの忍耐、そして閉じ込められた場所までたどり着いて救助までの保護をした捜索隊、さらに困難な救出法を準備・実行した救助隊に拍手を送りたい。
地中深くに閉じ込められて救出に成功したこの一件は、誰もがチリの炭鉱での救出ドラマを想起したことであろう。
2010年8月というからもう8年も前のことだが、まだ2、3年しか経っていないような気がする。坑道が崩れて33名の作業員が閉じ込められたが、事故から69日後に全員が救出された。作業員達が閉じ込められたのは今回の洞窟と同じように坑道入り口から5kmの位置。しかし地下634mの坑道内という絶望的な状況から、地上から穴を掘って奇蹟的な生還に繋げたものであった。
私が従事している小学校のスクールエンジェルス(安全見守り隊)の必携品で、緊急時に副校長に直通連絡を取るトランシーバーを同僚が紛失したため、みんなが血眼になって探したが見当たらなかった。私も炎天下で学校構内を隈なく探していて、あわや熱中症になりかけたものだ。それが一週間後に「出て来た」と連絡があった。トランシーバーが落ちているのを見つけた児童が先生に届けたものの、先生はそのままどこにも連絡をしなかったという。見守り隊のみんなが血眼になって探していたというのに何んと言うことだ。結果オーライに終わったが、それまでの我々の心配や徒労をどう考えているのか、この熱い中、クソッ~と言いたくなる。