或る冬の日、朝のJR尼崎駅の風景である。
私はJRで京都まで通勤している。
最寄り駅から快速に乗り、この尼崎駅で
新快速に乗り換えて京都駅まで向かう。
尼崎駅の東端から撮ったのがこの写真だ。
朝日が燦燦と降る中で電車が交錯する風景。
これが朝の冬日の逆光に照らされて
えもいわれぬ美しい風景を醸し出す。
人間が造り出した美しい営みを見ている。
数分の遅れも許さず行き交う鉄道のダイヤ。
これこそ日本が最も誇るロジスティックスだ。
まるで芸術品だと思う。しかし数分遅れでも
乗客は許さない。厳しい世界でもある。
これははたして美徳なのか、それとも日本人の
不可思議なのか。それは私にも実はわからない。
それでも。この朝の尼崎駅で見る
鉄道の風景はとても美しい。
いつもそう思う私がいる朝である。