陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

俳句バラエティ

2014年10月17日 | tete a tete

芒の季節である。すすきは芒とも薄とも書く。
この花も俳人好みだ。そういえば
今週のテレビ番組「プレバト」の俳句コーナーの
お題もやはり芒だった。夏井さんの切れのよい
コメントが評判の俳句を取り上げた番組である。

与えられた写真を見て俳句を作り、その出来で
芸能人を格付けするという番組のアイデア。
このパターンはすでにおなじみだ。
これに俳句が素材に上った。
それにしても、地上波のゴールデンタイムに
俳句が取り上げられるなんて、ひと昔前まで
考えられなかったこと。高齢化による
俳句人口の減少に悩む俳句界にとっては
この番組は救世主だろう。お堅い向きには
このバラエティ指向に眉をひそめることもあろう。

しかし大局的にはやはり俳句界にとっては追い風。
この番組によって、若い人たちが俳句に興味を
持つだけでも素晴らしいことだ。あとはそこから
どれだけ結社という俳句サークルに囲い込めるか?
ここからはマーケティングの領域だ。

地上波全国ネットのゴールデンでの宣伝効果を
広告費で換算すると、タイム提供としてみれば
レーティング(視聴率)にもよるが、実勢で
概ね月額推定1000~2000万円位だろう。
夏井さんのキャラもテレビに嵌った。
俳句の先生でこんなキャラの人はまずレアだ。

なんて考えながら私も熱心な視聴者となっている。
このところ、地上波なんて、ニュースかスポーツしか
見るものはないと思っている熟年にとっては
久しぶりに楽しみなコンテンツである。

番組の中の芸能人のコメントを聞いていて思うのだが
伝えたいという思いと、どう伝わったかということは
まったく別物であるということだ。俳句にかかわらず
およそクリエイティブというものはそういう宿命だ。
しかしそれが解る人は案外少ないのである。
そしてもうひとつ。あれこれと言うことは
結局何も言わないことと同じなのだ。
焦点はひとつ。この真理もなかなか難しい。

広告業界でそれをいやと言うほど知らされた私でさえ
まだまだ、わかっているつもりの領域なのだ。

たかが十七音、されど十七音。この奥義は深い。
どうやらややこしい深淵に落ちてしまったのだ。
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