イソギンチャクは
色彩が豊かで美しいものが多い。
この種はどんな名が付いていたが
見忘れてしまったが
薄桃色の触手がなんともいえぬ。
幻想的でまるで烏瓜の花のようだ。
私がまだ小さかった頃、毎年神戸駅から
寝台急行の“彗星”に乗って九州へ行き
岬にある父の郷里で夏休みを過ごした。
そしてその浦曲で育った従妹たちと
毎日のように磯や沖へ出ては、岩場の探索
そして素潜りや舟釣りをして遊んでいた。
小舟に乗って浅瀬の底を箱眼鏡で見つつ
栄螺や海胆、魚などをモリで突いた。
箱眼鏡で見る海底にはイソギンチャクや
ウミウシ、ヒトデ、ウニや魚などの色が美しくて
いつまでも見飽きることがなかった。
今となってみると、あの時の体験が
創造力を養ってくれていたのかもしれない。
子ども時代に野や山、海や川に出て
如何に遊ぶか。それが大切だと思う。
少年少女よ!外に出でて大いに遊べ!
鞦韆は漕ぐべし海は潜るべし