今回の旅の大きな目的、青森ねぶた祭へ。
この祭も三年振りの開催である。
例年8月2日から7日まで開催される。
青森ねぶた祭は七夕祭りの灯籠流しの変形
と言われている。七夕祭りに登場する練り物の
中心が「ねぶた」という灯籠であったと言う。
毎年22台あまりが企業の協賛などを得て制作され
その費用は運行などの全経費を含めて、一台
約2千万円程と言われているらしい。すごい!
この祭も桟敷席の一番前列で鑑賞することができた。
場所はちょうど青森市役所の斜め前辺りだ。
豪華絢爛たる大型ねぶたの山車をたっぷりと
楽しむことができた。鑑賞したこの日は涼しい夜。
関西でいえば気持ち良い五月の夜といった感じだ。
後から思うと、東北地方は三大祭の直前は被害が出る
ほどの豪雨であった。そして祭の後の週も、前線が
停滞して豪雨となって心配なほどの状況である。
今から思えば、ちょうど豪雨の間となって、まるで
神さまの思し召しのような祭日和であったのである。
祭が各地で開催することができて本当に良かった。
祭が流れていたら観光収入も大きな打撃だったろう。
この祭のいいところは、桟敷席で飲食が可能なこと。
ただしマナーと節度を守ってなのは言うまでもない。
遮るものもない一番前の席に陣取って、ビールと
お酒を飲みながら、屋台で買った焼きそばやイカなどの
アテを食べつつ(簡易トイレも近かったので安心)
つぎつぎとやって来るねぶたをじっくりと鑑賞。
何より地元の人々の表情がいい。皆楽しそうである。
真夏とは思えぬほど涼しかったこともあり
とても思い出深い旅の祭の夜となった。
敢えて言えば、旅のどんなご馳走よりも
この日の飲食がとても印象に残っている。
祭のB級グルメに過ぎないのだけれど笑。つまり
食は記憶なのだなあとつくづく思ったことである。
“ねぶた”も歳時記では八月・秋の季題となっている。
漢字でかけば“佞武多”である。
青森の熱気に触るるねぶたの夜