陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

七十七年目の終戦日

2022年08月15日 | cocoro

七十七回目の終戦日である。

私の父も戦争に行った。
終戦は佐世保で迎えたと聞いた。
もし、今生きていれば九十八歳だ。
終戦の時は二十一歳であった。

あの戦争で生き残った方たちも、もう
ほとんどが鬼籍に入っているだろう。
戦争の生き証人が全ていなくなる日も近い。

戦争の記憶が薄れてきたと思ったら
なんとウクライナで戦争が始まった。
台湾も危ないと言われている。
人類はやはり戦うことが好きなのか?

企業社会もみんな普通に戦うと言う。
仕事をすることも戦いなのだ。
戦うぞ!なんて気勢を上げて仕事をしている。
皆戦うと言う言葉に何の疑問も持っていない。
これよく考えると、やはり人類は戦うということが
遺伝子に染みついているのだなと思わざるを得ない。

九州の田舎には遺骨なき伯父の墓がある。
半島の小さな村の高台の海を望む墓地に
伯父は眠っているのだが、遺骨はない。
南方の海の藻屑となって戦死したのだ。
勿論、私は伯父の顔を知らない。
田舎の本家の薄暗い仏間の鴨居の上に
飾られた軍服の遺影で知るだけである。

私の歳辺りが、戦争に行った親を持つ
最後の世代だろう。そういう意味では
私も戦争の記憶を語り継ぐべき使命を
負ってるのだ。

真青なる知覧の空や夏の果

(写真)2007年、大和ミュージアムにて
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