漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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無月経、生理不順対策:精血を充実させる

2013-05-31 | 生理・生理不順・生理痛
生理が来なくなった、生理周期が不定期・・・という場合、
まず血液を充実させることです。

漢方の教科書にも、女性の一生は“以血為本,以血為用”
(血が体の根本となり、一生血にまつわり、頼るものである)と書かれているほどで
言ってみれば、『女性は血でできている』ってとこでしょうか。

「じゃ、鉄剤のめば?」と思うでしょうが・・・
このような疾患の女性では大概、鉄剤を服用しても胃腸を壊して続けられず、
血液が充実する前に投与中止となることが多い。
胃腸が弱いタイプが多いということでしょう。
それに、
鉄剤を飲んだだけで生理不順がすっかりよくなったという話はあまり聞かないし、
それくらいのものなら普段の食事をちょっと気を付ければ、生理不順も無月経もすぐ直るはずだ。


実は無月経や生理不順を解決するのはそう単純なものではなく
『校注婦人良方』によれば、
血は食べ物から作られ、五臓を調和し、六腑を濡養する。
血は、男性は精に変わるが、女性は上部では乳汁となり、下部では血海となる。

血が充実するためには肝、脾、腎の機能が旺盛であることが大切で
肝は血を蔵し、脾は血を造りだし、腎は先天の力で精を蔵し、
精は血に変わることができ、血も精に変化し「精血同源」
つまり肝、脾、腎とで相乗効果を発揮する。
精血は“月経の本”であり、精血が充実すると、月経、妊娠、出産、哺乳が順調である。


つまり毎日食べているものを、消化して必要な物利用するパワーがなければ、
良質の血液を造り続けることができない。
胃腸がしっかりしていて、そのうえで腎を強化して『精血』が充実することが大切。

ホルモン剤などで1,2度生理出血が復活しても、
その後また生理が止まってしまうことが多いのは、この精血を作り出す体ができていないからで、
そこを漢方で、補脾、補血活血、補腎などの対策を組み合わせてしっかり育てると、
規則正しい生理周期を刻んでくれるようになる。


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