江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

大道芸で得たもの

2021-04-23 00:46:18 | 大道芸
沖縄での初日、舞台のセットに人形の糸がひっかかってしまった。
そのセットはススキの造花で、
フローラルテープという、紙に糊を染み込ませたもので作ってあるから
すぐにとれるものと糸を振るように引っ張ったら
逆に喰い込んでしまった。
アドリブで場をつなぎながらなんとかほどこうとするが、
片手で何とかしようとしても、何ともできず
結局相方で出演しているかみさんに手板を持ってもらって
両手を使うと程なくほどけ
すぐに自然と芝居に戻ったのだが、
観客は大喜び、その後も大いに盛り上がった。

トラブル中、不思議なことに焦るとか、緊張することがなかった。
考えてみると
今まで結構トラブルに見舞われている。
大道芸ではいつも何かあると思った方が良い。
『酔いどれ』は振袖になっているので、
ちょっと風が吹くと、袖が風に持って行かれ、
お酒が飲めなくなってしまう。
獅子もそうで、しっぽが振れなかったり、
見得を切ったらそのまま風に流されたり
いろんなことが起こる。

その時大切なのは、芝居の意図。
そこさえ腹の中でしっかり持っていれば
振りを変えたり、アドリブを入れてもぶれることは無い。
こんなことができるようになったのも、
大道芸のお陰だろう。
トラブルに本当に強くなったと思う。
コメント
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