江戸糸あやつり人形

江戸時代から伝わる日本独自の糸あやつり人形。その魅力を広めるためブログを通して活動などを報告します。

2020-07-26 00:24:25 | 日記
今年はずっと自宅にいて水やりがしっかりできているので
鉢植えのどの植物も元気だ。
とりわけエドチリメンという萩が繁茂している。

雨の滴が葉の上に溜まり
この時期ならではの風情を醸している。
そして可憐な花が、目を楽しませてくれる。

ふと昔読んだ文章が、うろ覚えながら頭をよぎった。
あれは幸田文の文章だったか。

書斎にいた彼女は、客人が来たのに気付いた。
見ると、門を過ぎたところで、萩が雨に濡れて道を塞いでいる。
どうするのかと見ていると、
その女性は、差していた傘を横にすると
くるくると回す。
萩は緩やかに次から次へと跳ね上がり、道を開けた。
その様子がとても美しかった。

私は大学受験のころであったろうか、
北海道の我が家の周りに萩は無く
その様子を頭に描くことはできなかったが、
なんとも言えない時の流れ、風情を羨ましいと思った。
コメント
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