ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

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『ミスター・ロンリー』

2007-11-29 23:53:26 | 新作映画
※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


(原題:Mister Lonely)

----「マイケル・ジャクソンでしか生きれない僕が出会ったのは、
マリリン・モンローでしか存在できない君」----
これどういう意味?
「主人公はマイケル・ジャクソンのパフォーマンスを披露する大道芸人の男(ディエゴ・ルナ)。
しかし彼はその時だけでなく“24時間365日マイケル”」

----えっ?それって実生活も…ってこと?
「そういうことだね。
キャッチコピーが
『かりものの人生の、ほんものの幸せ』。
どうせ人前でほんとうの自分を隠して
違う自分を演じているんだったら、
いっそのこと他の人になってしまった方がいい…
どうもこういうことらしい」

----その言い方だと、よく分かっていないニャ。(笑)
「うん。正直言うとそうだね。(汗)
それはさておき、話を先に進めると-----
この主人公は
マリリン・モンローとして生きている美しい女性(サマンサ・モートン)と出会い、
彼女に誘われてスコットランドの古城へ。
そこに住む人々はみなチャップリン(ドニ・ラヴァン)やマドンナ、ジェームス・ディーン、
あるいはエリザベス女王やローマ法王として
別の人生を生きている。
だが、そこでもやはり愛欲や独占欲と言ったものは残っている。
本当の意味のユートピアではないんだ。
この辺りはちょっと『アリスのレストラン』に通じるかな。
さて、そんな彼らは自分たちの特技を生かした
“地上最大のショー”を計画していた・・・
一つはこんなお話だ」

----えっ?それってどういうこと?
「実は、これと並行して語られるもう一つの物語がある。
それは、ある奇跡の物語。
貧しい地域に住む人々に飛行機から物資を落とすため
機上の人となった尼さんたち。
ところが、その中のひとりが誤って落ちてしまう。
しかし必死の祈りが聞いたのか、奇跡的にこの尼さんは助かる。
神に深く感謝した彼女は、他の人も誘ってスカイダイビング。
ここに今まで誰も観たことがない
“尼僧服姿のパラシュートなしスカイダイビング映像”が現出する」

----あらら、こっちの方がオモシロそうだ。
「そうなんだよね。
なんと言っても圧倒的に映像が美しい。
自転車に乗って尼さんが落ちてゆくところなんか
そのスローモーション映像に思わず息を飲んだね」

----でも、この二つって繋がるの?
「う~ん。ネタバレ注になるから詳しくは言えないけどね。
ぼくが観て思ったのは、
人間、どんな生き方をしても最後は……ってこと。
でも、こういうペシミスティックな考え方は
ぼくにはあまり合わないなあ。
ハーモニー・コリン監督とは肌が合わないや」



(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「辛そうな話だニャあ」悲しい


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『迷子の警察音楽隊』

2007-11-28 21:27:13 | 新作映画
※カンの鋭い人は注意。※映画の核に触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。



(原題:The Bands Visit)


----これって東京国際映画祭で
東京サクラグランプリを受賞した作品だよね。
イスラエルの映画だっけ。
「そう。
じゃあ、まずはさわりから。
イスラエルにやってきたエジプトの警察音楽隊。
ところが空港に出迎えはなく、
しかも乗るバスを間違えてしまったために
彼らはホテルもない辺鄙な町に着いてしまう。
町の食堂の美しい女主人ディナの厚意により、
音楽隊は3組に分かれてホームステイをすることになる。
ざっと、こんなお話かな」

----ふうん。これのどういうところが受けたんだろう?
「おそらく、
アラブとイスラエルという対立する民族でありながら、
そんな政治的立場からまったく離れた庶民同士の関わりの中で
お互い、一人間として心を通わせるさまが描かれていることが
いちばん大きな理由じゃないかな」

----でも、それだけじゃ
普通のメッセージ映画になってしまうのでは?
「そのとおり。
ここでは、そこからさらに一歩進んで
ヴィジュアル的なオモシロさも見せてくれる。
イスラエルの人たち自身が自ら認める“文化も何もない”砂漠の町。
そこに水色の制服を着た音楽隊が立っているという
なんとも奇妙な感覚。
あるいはアキ・カウリスマキの『街のあかり』を思わせる
グリーンのトーンの室内など、
映像としての見どころは多い。
さらに言えば、その人物造型だね。
エジプトの音楽隊には女あしらいの上手いカーレイドという色男がいて、
ストイックな団長トゥフィークの手を焼かせている。
ところが、女主人ディナはこの堅物のトゥフィークを気に入ってしまう。
この二人に芽生えた感情がどう落ち着くか?
これはこの映画最大の見どころ」

----へぇ~っ。女に手が早い青年が出てくるのか。
それは思ってもみなかった設定だニャあ。
「うん。彼カーレイドがスケート場で
女扱いに慣れていないイスラエルの若者に
恋の指南をするところも楽しい。
なるほど、こうやってキスに持ち込むのかって
あっけにとられて観ていた。
こんなシナリオが書けるなんて、
この監督エラン・コリリンも
なかなかの強者と睨んだね」

----ところで、さっきの団長と女主人の恋は?
「これがねぇ~っ。
一時期、ヌーヴェルヴァーグあたりによくあったような展開になるんだね。
ある程度、想像はついたけど、
このお話の持っていき方は
個人的にはあまり好きじゃないね。
まあ、これが現実なんだろうけど…」

ニャに言っているのか
さっぱり分からないニャあ。

(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「よく分からないニャあ」小首ニャ

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『団塊ボーイズ』

2007-11-27 20:50:23 | 新作映画
※注意!映画の見どころ触れる部分もあります。
鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。


(原題:Wild Hogs)

-----ニャに、このタイトル?
ふざけすぎていない。
第一、アメリカに“団塊”なんて言葉あるの?
「さあ、どうだろう。
おそらくないと思うけど……。(汗)
でも、このタイトルはほんとうに巧く付けたモノだと思うよ。
日本の団塊世代は今年定年になった60代あたり。
それからすると、この映画の彼らは若すぎる気はするけどね。
でもミドルエイジでありながら
その言動、行動はボーイズそのもの。
カッコいい言葉で決めるんだけど行動が伴わない。
これが少年(=ボーイズ)だと理念だけで現実的ではないという感じになるわけだけど、
彼らの場合は、悲しいかな体力がね……」

----ティム・アレンにジョン・トラボルタ、
マーティン・ローレンス、ウィリアム・H・メイシー。
確かに定年の年齢じゃないね。
「うん。彼らは仕事が順調なのに息苦しさを感じる歯科医(ティム・アレン)だったり、
美しいモデルの妻と離婚した上に破産した実業家(ジョン・トラボルタ)だったり、
1年間の猶予をもらって執筆活動に専念しながら
期限切れとなった下水配管工(マーティン・ローレンス)だったり、
運命的な恋を夢見るパソコンオタクだったり(ウィリアム・H・メイシー)…。
そんな彼らの共通の趣味はハーレーに乗ること」

-----で、彼らは『イージー・ライダー』みたいに
フリーでワイルドな旅に出るというわけだ…。
「そう。話を持ちかけるのはジョン・トラボルタ演じるウディ。
そのときに彼が引き合いに出す映画がいい。
『ワイルドバンチ』『脱出』はともかく
『セント・エルモス・ファイアー』まで出てくるんだから笑える。
ところが、実際に旅に出てみたら雨は降るし、トイレの処理で悩んだり。
『イージー・ライダー』では描かれなかった部分ばかり出てきて
けっこう笑える。
しかもテントが焼失。
これの原因が焼いたマシュマロというのも、
『おもいでの夏』を始めとする青春映画の定番」

----テントが焼けたら寝られないじゃニャイい。
「うん。そこでみんなで体を寄せ合っていると、
ホモの警官にうらやましがられる始末(笑)。
で、クライマックスは地元の不良ライダーたちとの抗争。
そのボスを演じているのがレイ・リオッタ」

-----うわっ。ピッタリだね。
「でも、本当のサプライズはその後。
彼らの伝説的存在のライダーとして…」

----分かった。ピーター・フォンダの登場だ。
「そう。その彼のキメのセリフが『時計をはずせ!』。
いやあ、ゾクゾクってきたね」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「バイクは気持ちよさそうだニャ」ぱっちり


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『アメリカン・ギャングスター』

2007-11-25 17:31:20 | 新作映画
(原題:American Gangster)

----この映画評判いいよね。
リドリー・スコットとしては『ブレードランナー』以来の傑作と
評している人もいるんでしょ?
「そう。そこがスゴいよね。
比較がオスカー受賞の『グラディエーター』ではなく、
あの『ブレードランナー』」

----実際に観てみてどうだった?
この映画も160分近くあるんだけど、
よくできた映画というのは、
“時間の長さ”をまったく感じさせない。
ここでは1970年代初期のニューヨークを舞台に、
デンゼル・ワシントン扮するフランク・ルーカスと
ラッセル・クロウ扮するリッチー・ロバーツの
ふたりの生きざまがクライマックスの“対面”に向けて
それぞれにじっくりと描かれる」

----対決じゃなくて対面?
よく分からないニャあ。
ふたりはそれまで出会わないの?
「正面きってはね。
フランクは15年間、ハーレムでボスに仕えてきた運転手。
ボス亡き後は、ベトナムの軍用機を利用して
東南アジアの麻薬を密輸することを思いつく。
安くて良質な麻薬を生産者から大量に仕入れる彼は
マフィアからも一目置かれる麻薬王の座に登り詰めるものの、
当然のように彼をやっかむさまざまな敵が現れる。
一方のリッチーは
汚職に手を染めることを拒んだことから
周囲から浮いてしまう一匹狼の刑事。
四面楚歌の中、彼は特別麻薬取締局で
ヘロインの供給ルートを粘り強く調査する…」

----えっ?
その頃の警官って汚職があたり前だったってこと?
「そういうことだね。
刑事側と犯罪者側を交互に描くというのだったら、
これまでにもないわけではないけど、
この映画はそこに“第3の存在”を噛ませるんだ。
それがジョシュ・ブローリン演じる汚職刑事のトルーポ。
彼はフランクを強請る一方、リッチーをも牽制する。
ここでこの映画の奥行きがグンと広くなったね」

----ジョシュ・ブローリンか、
またまた渋い配役だね。
「他にも、フランクをライバル視するハーレムのギャング、
ニッキーにキューバ・グッディングJr.。
マフィアのドンにはアーマンド・アサンテ。
こちらも懐かしい名前だね。
実話が基になっているだけにストーリー云々には
あまり言及しないことにして、
見どころは、まず映画史に残りそうな名セリフの数々」

----たとえば?
「『列に並べ、俺を殺したいヤツは大勢いる』。
さあ、これをいったい誰が喋るのか?
『成功して敵を作るか、失敗して友を作るか』もカッコいい」

----そういえばリドリー・スコットの刑事映画って、
『ブラック・レイン』もあったよね。
「うん。あの頃から彼は
追う者、追われる者の描き分けが巧いよね。
最初に話した、ふたりの“初対面”。
もう、ここはゾクゾクくる。
そうそう、最後になったけど時代描写も抜群。
ラッセル・クロウが着ている服なんてほんとうに懐かしかったな」


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「正義に生きる男はカッコいいニャあ」ぱっちり


※リドリー・スコット、熟練のワザだ度
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『陰日向に咲く』

2007-11-22 22:42:18 | 新作映画
----さあてCMあけだね。
どんな映画から始まるのかニャあ。
そうだね。まずはこの映画。
お正月第二弾、1月公開の『陰日向に咲く』。
いやあ、これは泣けたね」

----確か、劇団ひとりの原作だよね。
「うん。ベストセラーになったというその原作は読んでいないけど、
これが実によくできたお話。
台風の接近と北上にあわせて、
いくつかのエピソードが徐々に高まりを見せていって
東京上陸のその日に、それらが沸点に達し、
鮮やかな光の中ですべて新しい朝を迎える」

----ふうん。それらのエピソードって?
「ギャンブルから足を洗えず借金まみれになったあげく、
オレオレ詐欺にまで手を染めてしまうシンヤ(岡田准一)。
若かりし頃、しがない芸人・雷太(伊藤敦史)に恋した母・鳴子(宮あおい)の
恋の軌跡をたどろうとする寿子(宮あおい・二役)。
25歳のがけっぷちアイドル、みゃーこ(平山あや)を
一途に応援するアキバ系アイドルオタクゆうすけ(塚本高史)。
そしてカリスマホームレス・モーゼ(西田敏行)に憧れ、
人生を投げ捨ててダンボール生活を始める
エリートサラリーマン、リュウタロウ(三浦友和)…」

----スゴいニャあ。盛りだくさんだ。
「この映画のオモシロいところは、
現代を象徴する
サラ金、オレオレ詐欺、アキバ系、ホームレスといった
いわば<記号>を巧みに織り交ぜながら、
結局は“一途な想い”を映像化しているところにある。
これらの“想い”はその深さに呼応するかのように、
最後は赦しや救済という形で結実していく」

----へぇ~っ。
「また、俳優の演技がよくてね。
宮あおいも久々のヒット。
演じるのが母と子という二人の女性の人生を。
いわば“演技すること”が前提となっているだけに、
イヤミなく自然に受け入れられる。
そして何よりも岡田准一。
その感情域の広さにはもう感服。
おそらく、これまでの彼の映画の代表作となることは間違いないね。
そんな若手と大ベテランの西田敏行が
真っ正面から演技でぶつかり合うんだから…。
いやあ、これは観てもらうしかないね。
それと、やはり撮影。
台風が近づくナマ暖かいイヤ~な空気。
そして台風に、翌朝の美しい朝焼け。
天気待ちで撮ったのか、特機の活躍か?
いずれにしてもCGとは別の確かな手触りがある」

----ちょっと。メチャホメじゃニャい!
「うん。原作が読みたくなったもんね。
しかし、話変わるけど“病気に桃缶”って
これ全国共通の認識なのかなあ。
確か、大島弓子の漫画『ほうせんか・ぱん』にも出てきたけど、
これからは黄桃缶を見るたびに、
この映画を思い出しそうだな」


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンも泣くのかニャあ?」小首ニャ

※平川雄一朗、新人監督とは思えない度
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CMタイム「あったかハイム」第一話「寒い家」

2007-11-21 20:33:15 | Weblog
試しにやってみました。

次の作品のアップまでCMをお楽しみください。
タイトルは「「あったかハイム」第一話「寒い家」」です。
どうやら5話まで続くようです。

「寒い家」

※画面のどこでもクリックすると動画が現れます。

フォーンの一言「この家に猫さんはいないのかニャ」ぱっちり
コメント

『スリザー』

2007-11-20 22:41:08 | 新作映画
(原題:Slither)

----タイトルだけだとよく分からないニャあ。
どんな映画ニャの?
「一言でいえば、侵略SFホラー」
----ありゃりゃ、まただ。
この前 『インベージョン』があったばかりなのに…。
「いやあ、あんな大作とは違って
これは思いっきりB級。
でも、こっちの方が遥かに楽しめたね。
やはり侵略SFは田舎に限る」

----そういえば、
この映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』の脚本家ということを
うたい文句にしているよね?
「そうだね。
最初のうちは、
思わず『これTVムービー?』と言いたくなるほどチープだったんだけど、
その造型の奇抜さ、そして散りばめられた笑いによって
いつの間にか引きつけられていたね」

----ニャるほど。エイリアンの姿がオモシロいんだ?
「うん。ナメクジを肉塊で作った感じ。
で、それが口に入ってゆくと、
脳まで達して寄生した人を操ってしまう。
いわゆる操り型ゾンビだね。
で、この乗っ取られた人間のメタモルフォーゼがスゴい。
ボスキャラはイカみたいになるし、
そのイカに他の乗っ取られた人間が合体して
ぶよぶよ膨らんでゆく。
でも圧巻は、全身お腹みたいな形になってしまう女性だね。
なにせ、おへそのところに顔があるんだから…。

『スリザー』おなか

もう恐怖を通り越して笑うしかなくなってくる」

----へぇ~っ。出演者はどうニャの?
「一番の有名どころはネイサン・フィリオン。
最近では 『ウェイトレス ~おいしい人生のつくりかた』に出ている。
あと、『箪笥』のハリウッド・リメイクに出演が決まった
エリザベス・バンクスも見モノ。
他のエイリアンたちによってわざわざスリップ一枚にされる。
それでいてエイリアン相手に戦うものだから
ちょっとしたお色気も」

『スリザー』スリップ


----ニャんてサービス精神豊かなエイリアンたちだろう(笑)。

(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「観たけど、あの最後はニャいんじゃニャいの?」悲しい

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ここのサイトは見モノです。他にもオモシロい壁紙いっぱい。
ナメクジエイリアンもうようよ。

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『タクシデルミア ある剥製師の遺言』

2007-11-19 15:42:26 | 新作映画
(原題:Taxidermia)

-----最近、少しペースが落ちていない?
けっこう観ているような気がするけど…。
「うん。
でも、あまりフォーンに喋るほどでもないなって作品ばかり。
なかには、少年冒険ファンタジーもあれば、
本格ミステリーもあれば、
おバカな人たちのコメディもあるんだけど、
どれもあまり気乗りがしなくって…。
この作品も、正直迷ったんだけど、
このまま公開されるかどうか分からなくらいヤバいんで、
そこだけでも喋っちゃおうかな……と」

----ヤバい?
「うん。この映画に関しては
これまでポルノでもない限りだれも描こうとしなかった映像が次々に出てくる。
公開、大丈夫なのかなあ」

-----ありゃりゃ。それは……。
「映画そのものは90分くらいしかないのに、
なんと三世代の物語が描かれる。
戦争中の下級兵士の祖父、共産主義時代の大食いチャンピオンの父、
そして現代のハンガリーでの剥製職人の息子。
で、まあ、最初のがポルノチックだとすれば、
次がグロテスク。そして最後がホラー(?)。
彼らがそれぞれ何をやっているかは、
酒の入った席でも喋りにくい。
この映画、まともに解説できる人いるのかなあ」

----ふうん。でも海外の評価とは高いんでしょ?
「そうみたいだね。
比較としてあげられているのがデビッド・リンチ、テリー・ギリアム、
そしてデビッド・クローネンバーグにジャン=ピエール・ジュネ」

-----それはまたそうそうたる名前だね。
でも、少しくらい話してもいいんじゃニャい?
「じゃあ、エピソードをちょっとだけ。
祖父がブタの死体とセックスしたら、
シッポの生えた息子(父)が産まれてきた。
この息子は大食いチャンピオンになり、
食べ過ぎて動けなくなって、
まるでジャバ・ザ・ハットになる。
あっ、ここで太った猫が3匹出てきたの思い出した。
この猫たちは…。
やっぱり止めよう」

----う~ん。歯切れ悪いニャあ。

         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンもビックリだニャ」ぱっちり


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『ブラザーサンタ』

2007-11-17 09:32:01 | 新作映画
(原題:Fred Claus)

-----『ブラザーサンタ』って、
つまりサンタクロースの兄弟ってこと?
「うん。そういうこと。
サンタクロースって、あらゆるおとぎ話の中でも
子供がいちばん自分に近く感じて、しかも早く知るお話だよね。
でも、ある程度の年になると
それが嘘だってすぐに分かってしまう。
そういう意味では、ファンタジー離れを起こさせる罪深いお話でもあるわけだ」

----えっ?嘘って分かるってどういうこと?
「だって、たった一人しかいないサンタクロースが
全世界の子供たちに一晩でプレゼントを届けるなんて
どう考えたってありえないじゃない。
この映画では、そのサンタが普段はどこに誰と住んでいるかが描かれる」

-----そうか、一緒に住んでいるのがこの兄弟……。
「いや、それが違うんだ。
この映画の主人公、兄貴のフレッド(ビンス・ボーン)は
その昔、弟ニコラス(ポール・ジアマッティ)が産まれたとき、
いい兄になろうと努力するものの、
弟が完璧すぎて彼ばかりが持ち上げられたことから
すっかりやさぐれてしまう。
一方、善行を積み重ねたニコラスは聖人となり、
サンタクロースとして家族やエルフたちと一緒に
年をとらないまま北極に暮らしている。
そんな中、都会で暮らすフレッドは新事業(?)の資金調達を
兄のニコラスに頼もうとする。
弟思いのニコラスは妻(ミランダ・リチャードソン)の反対を押し切って
お金を貸す代わりに、
北極まで来てクリスマス用のオモチャ作りを手伝うことを
フレッドに条件として飲ませるんだ」

----ふうん。意外とオモシロそうだニャあ。
フォーンは、物語が都会の街中で進んでいくと思っていたから少しビックリ。
これはファンタジーなんだね。
「うん。しかもサスペンスもある。
その名もノースカット(ケビン・スペイシー)なる男が現れて
採算の悪い北極でのオモチャ工場は閉鎖して
南極で外注するという本部の意向を告げにやってくる。
北極に滞在してミスをチェックするノースカットに、
ニコラスはハラハラ…」

-----ケビン・スペイシーまで出ているんだ。
「うん。あと兄弟のお母さんにキャシー・ベイツ。
また、フレッドの恋人としてレイチェル・ワイズ。
ほんとうに豪華な布陣だ」

----でもこの映画、知らなかったニャ。
急に公開されたって感じ。
「そうだね。クリスマス・シーズンになると、
こういう急遽公開のクリスマス・ムービーが
必ずと言っていいくらい現れるよね。
話としては、ノースカットの過去も含めて
エピソードが巧く絡み合っていてオモシロいけど、
最初に話した“一晩で全世界の子供にプレゼント”が
どうしても引っかかってしまう。
それを“画”で見せちゃうから、
余計に嘘っぽくなくなる。
まあ、ファンタジーだから気にすることはないんだけどね。
でも、いつかここをクリアするサンタ・ムービーできないかなあ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「フォーンもサンタさんに何かもらいたいニャ」もう寝る


※エルフたちのミュージカルもある度

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『カンナさん大成功です!』

2007-11-15 00:12:48 | 新作映画
(原題:200 Pounds Beautyr)

----これって日本の漫画が原作だよね。
「そう、鈴木由美子という人が描いたらしい。
韓国ってあたりまえのように整形が行なわれているらしいから、
こういう“美の追求”を描いたお話はよけいに受けたんじゃないかな。
なにせ『猟奇的な彼女』よりもヒットしたというんだから驚きだ」

----ということは、整形で美人になる女性のお話?
「うん。身長169cmにして95kgのカンナが、
心密かに慕っていた男の本心を知って一念発起。
命がけの全身整形で48kgになる。
実は彼女の仕事は、スター歌手の声の影武者。
しかし整形のため姿を消してしまったことから、
そのスター歌手は別の影武者を探さなくてはいけなくなる。
そこに現れたのが“ジェニー”(実はカンナ)なる美女。
超美人の彼女を周囲が放っておくわけはなく…」

----う~ん。ニャんだか取りたてて珍しいお話というわけでもニャいなあ。
「そうだね。
この映画は、そのお話より主演のキム・アジュンの美しさが見どころ。
しかも最初の太ったカンナさんも彼女が演じているというんだから驚き。
ぼくは、最初別の人が演じていると信じて止まなかったもの」

----チュ・ジンモもカッコいいよね。
「そうだね。少し香港の俳優っぽいマスク。
でも、今日はあまり中身のない話で終わってしまったなあ」

----いつもじゃあニャいの?
「mmmmmmmmm……」

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フォーンの一言「思ってるだけじゃダメニャ。実行するニャ」ご不満

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『ベオウルフー呪われし勇者ー』

2007-11-14 00:53:33 | 新作映画
(原題:BEOWOLF)

「この映画にはちょっと驚かせられたね」
----えっ、CGを多用した英雄叙事詩じゃニャいの?
「うん。それはそうなんだけど、
最初オフィシャルを観たときには
『ポーラー・エクスプレス』ばりのモーション・キャプチャーを使った映画かと…。
しかし、実際に作品を観てみたら、ああいうアニメチックな作品じゃない」

----じゃあ、CGは背景やクリーチャーに使っているだけ?
「まあ、最後まで聞いてよ。
ところがアンソニー・ホプキンスはほとんどオールヌードで出てきて、
実際はかなり年のはずなのに肌はつやつや、艶かしい。
アンジェリーナ・ジョリーもこれまた豊満な胸を見せる。
で、ベオウルフ演じるレイ・ウィンストンが見事な筋肉美。
そしてロビン・ライト・ペンはまるでアニメのように
整いすぎて生気のない顔。
後でプレス読んで分かったんだけど、
結局、この映画はモーション・キャプチャー。
ところがEOGという技術のおかげで
まぶたや目の筋肉まで再現。
最近よく聞く“不気味の谷”だっけ。
これがまったくないという、まあ画期的な映像だったね」

----お話はどうニャの?
「これも驚きで、
主人公のベオウルフがやたら人間臭い。
名誉欲や愛欲にとらわれているばかりではなく、
自分を誇示したがる、
いわゆる目立ちたがり屋さん」

----それまた珍しいね。
原作でもそうニャの?
「いや。なんでも原作は三部に分かれていて
二部と三部が数十年飛んだりするらしい。
そこで、この脚本家たちは大胆な解釈を試みている。
それはアンファース王(アンソニー・ホプキンス)と
魔物(アンジェリーナ・ジョリー)の子が怪物グレンデル。
で、グレンデルを退治したベオウルフがその母である魔物と結ばれ、
その子供である火を噴くドラゴンが生まれる」

----ドラゴンまで出てくるの?
「うん。ここは見モノだよ。
『ベオウルフVS.キングギドラ』という感じ。
最初のグレンデルもロックバイターか大きなゴラム(笑)」

----でも、そういう戦ってばかりの映画って
苦手じゃなかった?
「それが意外と飽きなかったんだ。
これもプレスで分かったんだけど、
アニメの多くは被写体が動くとカメラも次の瞬間にいる。
オモシロくも何ともない動き。
ところがこの映画では、
カメラは常に被写体の後ろにいて常に少し動いていたり、
わずかに遅れたりするようになっている」

----いわゆる映画的ってことだね。
「監督のゼメキスは
スタッフに2Dカメラの基礎レッスンをしたらしい。
こういうところも映画をオモシロくしている理由の一つだろうね。
ただ、映像はかなり残酷で
子供が観るには少しキツいかもだけど」

(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これは実写ニャの?それともアニメニャの?」小首ニャ

※ジョン・マルコビッチ、ブレンダン・グリーソンもいい度
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『潜水服は蝶の夢を見る』

2007-11-11 00:14:45 | 新作映画
(原題:Le scaphandre et le Papillon)

「いやあ、久しぶりに見応えある映画を観たね」
----そうニャの。
これってよく分かんないタイトルの映画だよね。
ある意味、アスミック・エースっぽい気もするけど…。
「うん。確かにそうかも。
この映画、タイトルだけでは想像がつきにくいけど、
これは20万回の目の瞬きで自伝を綴った『ELLE』誌編集長
ジャン=ドミニク・ボビー(通称ジャン=ドー)の
実話を映画化したものなんだ」

----20万回の目の瞬き…
ニャんで、そんな面倒なことを…?
「実は、ジャンは突然の病気で
身体の自由を失ってしまうんだ。
映画は、彼が病気に倒れた後、
病院で目覚めるところから始まる。
意識もしっかりしていて、自分は喋っているつもりなのに、
それが相手の耳には届かない。
でも視界の中の話し声はちゃんと聞こえる。
これって少し違うけど『ジョニーは戦場へ行った』みたいな
悲惨な展開になるのかと…」

----でも、あの映画では
医者たちが彼に意識があるとは思っていなかったけど…。
「うん。そこが決定的に違うね
医学の進歩…なんてつまんないことも考えたけど、
あちらは視覚自体なかったしなあ…。
さてこの映画に話を戻すと、
前半は、徹底してジャン=ドーの視線で描かれる。
そこでキャメラは、それにあわせてぼやけたり、
上下左右に揺れたり。
実験的とも言えるこの主観ショットは、
それだけでもカンヌで高等技術賞受賞に値すると思ったね」

----ふうん。それは観てみたいニャあ。
でも、その撮影法って最後までは続かないんだね。
「うん。実はジャン=ドーが自由になるのは左目だけ、
でも、彼はあるとき、
それに加えて“記憶力”と“想像力”も自由になることに気づくんだ。
映画が主観ショットから離れるのはまさにそこから。
つまり彼は自分と話している人の姿を
“想像”の中で観ることができるようになったというわけだね。
それに伴う撮影法の変化…。
これは実に理にかなっていると思ったね」

----ニャるほど。で、瞬きの意味は?
「言語療法士が文字盤を使って一文字一文字喋る。
で、ジャン=ドーの言いたい言葉のときになったら
彼は瞬きを一回する。
それの繰り返しにより、単語や文章を作っていく…。
と、まあこういう仕組みだ。
最初は面倒くさがっていた彼も
それでコミュニケートを取る方法を身につけてから、
編集者相手に自伝を書き上げようという気を起こし始める。
『たとえ身体は“潜水服”をきたように動かなくても
記憶と想像力で“蝶”のように自由に羽ばたく』----
これが原題の意味だね」

----ニャるほど。
「実は、この映画、
主人公は反キリスト教の過去を持つし、
内縁の妻の前で愛人からの電話に出て、
妻が聞きたくないことも言ったりする。
だけど 『象の背中』とはまるで印象が違って、
いちばん身近な女性を裏切っているはずなのに、
なぜか観る者にそれほどの嫌悪感は感じさせないんだ」

----う~む。それはもう自分を嘘で飾る必要がないということかニャあ。
「そういうことじゃないかな。
この主人公ジャンを演じているのは
アルノー・デプレシャンの映画や
『ミュンヘン』でも有名なマチュー・アマルリック。
実はジョン=ドーの役は
ジョニー・デップも演じたがっていたと言うけど、
マチューで正解じゃないかな。
監督のジュリアン・シュナーベルは
原作にあわせてフランスで撮影し、
しかもフランス人にフランス語で演じさせている。
ジャン=ドーの世界を尊重したわけだね。
パリの風景ではトリュフォーの『大人は判ってくれない』の
サントラを使用するなど、
何から何までファン魂に訴えてくれる作品だったな」


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でも辛い話だニャあ」悲しい

※しかし、この映像には驚かされた度
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※ちょっとCM。けっこう凝ってるかも。
(画像のどこでもクリックしたら動画が観られます)

<キスミント
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『椿三十郎』(森田芳光・織田裕二)

2007-11-07 22:22:02 | 新作映画
-----これって黒澤明の時代劇を
森田芳光がリメイクしたんだよね。
オリジナルがあまりにも偉大なだけに難しそう。
「いやあ、これが困ったことに意外とオモシロいんだ」
----オモシロいのに、ニャにが困るの?
「う~ん。どこから切り出したらいいんだろう。
まず最初に言えるのが、
このシナリオはほんとうによくできているということ。
今回森田監督は、オリジナルの
菊島隆三、小国英雄、黒澤明3人による脚本を
そのまま使用しているんだ。
だから、記憶の中の『椿三十郎』が次々と出てくる。
冒頭の床下の若侍たち、椿の花、そしてラストの決闘…。
実を言うと、黒澤明の『椿三十郎』は
ぼくが親に連れられて初めて二番館以外で観た日本映画。
つまり封切り館に行った映画。
それだけにインパクトは強いんだ」

-----あっ、あの血がビュ~っ!
「うん。世界で初めて血飛沫が上がるシーン。
あそこなんか、一瞬、色がついたという
間違った記憶が脳に焼き込まれたくらい鮮烈だったね。
あのシーンって、
腹に仕込んだ血糊のポンプを押す人が
誤って強く押したなんて言われている。
まあ、それが真実なのか
それとも伝説を作るための作り話なのかは知らないけど、
少なくとも脚本には血がどれだけ出るかは書いてないわけで、
そういう糊しろ部分を森田監督がどう演出したか、
これがこの映画、最大の見どころだろうね」

----で、このシーンはどうなってるの?
「まさか、それは言えないよ。
ただ、なるほどという処理はしていたけどね。
この映画、
最初のうちは、やはり織田裕二じゃ軽いなという感じ。
三船敏郎の貫禄にはとてもかなわない。
というより、ああいう俳優は今はいないんだなと再認識。
ところが、次第にその軽さに慣れてくる。
それが森田芳光の演出なのか、
それとも脚本が完璧だと、自ずと映画もオモシロくなるのか…。
演出力か脚本力かその判断に苦しむから
『困ったことに』と言ったわけさ」

-----ニャ~るほど。


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「でもオモシロそうだニャ」ぱっちり


※脚本が読みたくなった度
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『ペルセポリス』

2007-11-05 23:32:29 | 新作映画
(原題:Persepolis)

-----これフランス映画ってホント?
どう見てもキャラクターの顔が違うんだけど…。
「うん。監督のマルジャン・サトラビがイラン出身
(共同監督のヴァンサン・パロノーはフランス人)。
これは彼女自身の自伝的グラフィック・ノベルのアニメ化。
そうそう、『オフサイド・ガールズ』のオリジナル・ポスターも
マルジャビが手がけたらしい」

----へ~っ。才能豊かニャんだね。
ところでこの映画、どんな内容ニャの?
「一言で言えば、イラン現代史。
物語は現代のフランス空港オルリーからの回想で始まり
1979年の主人公マルジャン(通称マルジ)9歳の時へと飛ぶ。
彼女の死んだおじいちゃんは王家の血を引く共産主義者。
そして両親は自由主義思想を強く持つ。
しかもオジさんはアナーキスト。
そんな彼らの下で育っただけにマルジも反骨精神が旺盛。
映画は、このマルジの目を通して不安定に揺れるイランの国情を綴っていく」

-----えっ?でも彼女の成長史でもあるんでしょ?
「うん。こんな国にいてはいけないと、
両親はマルジをオーストリアのウィーンに留学させる。
そこで彼女はデカダンな学生たちに囲まれながら自分も堕ちていく。
母国の苦しみを思い罪悪感に苛まれながらも
享楽的生活を送る彼女は、
最後はほとんどホームレス状態。
このあたりは、観ていてかなり辛かったね」

----でも、イランの政情ってよく知らないからニャあ。
「この映画は、そこが実にコンパクトにまとめてある。
パーレヴィ王朝がいかにしてできたか、
そしてどのようにして崩壊したか、
代わりに生まれた革命政府の実態とは?
あるいはイラン・イラク戦争勃発と
戦争が長引いた理由。
その後の政府の実態など、
何も知らなくてもすぐ理解できるように
かなり分かりやすく説明してくれる。
しかもそれが多感な女性の目線で描かれるものだから、
ある意味、目から鱗だったね」

-----どういうこと?
「たとえばイランでは
女性が家族以外の男性の目に触れないようにと
チャドルを身につけさせられているよね。
そのため、ぼくなんかには
イランの女性の表情をうかがい知ることができず、
彼女らはじっと服従しているように見える。
でも、ちょっと考えれば分かることだけど、
自由を制限されることを好む人なんて
そうそういるわけはない。
この映画では、そんな締め付けに対する若者の素直な反発や
当局に隠れながら青春を謳歌する姿が描かれる。
一部、思想信条に傾倒している人は除き、
若者の異性への興味や欲望、また自由への渇望は世界万国共通ということを
改めて思い知らされたね」

----ニャるほど。これは観てみたくなったニャあ。
「でしょう。
ブルース・リーとアイアン・メイデンが好きで
『アイ・オブ・ザ・タイガー』を歌って勉強するイラン女性。
それだけでも見応え十分だと思うよ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「声優もよさそうだニャ」ぱっちり


※カンヌ国際映画祭審査員賞受賞だ度

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画像はフランス・ポスターより。
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『ユゴ~大統領有故~』

2007-11-04 18:01:42 | 新作映画
(英題:The President's Last Bang)

-----ハン・ソッキュが、ニャにやらひそひそ話をしているけど、
これって謀略もの?
「うん、そうだね。
韓国で長年にわたって独裁政権に君臨した朴正煕大統領が暗殺された
歴史的な一日を描いたものなんだ。
この事件は、大統領ファミリーの一人、
中央情報部長(KCIA長官)キム・ジェギュ(ペク・ユンシク)が
晩餐を楽しむ大統領(ソン・ジェホ)を殺害したわけだけど、
ハン・ソッキュの役はその部下のチュ課長役」

----ということは、耳打ちされているのがキム部長。
「そうだね。
この映画、完全に史実かというと
そうは言い切れない。
というのも、事件を起こした関係者の供述も
悪名高きKCIAの拷問によって引き出されているわけだから、
それをすべて真実と捉えるのは早計にすぎる」

-----ということは、
この映画の観るポイントとしては
監督が事件を、あるいは朴正煕をどう捉えたか…ということになるね。
「おっ、分かってきたじゃない。
そのため、ここではある意味の誇張もなされている。
たとえば晩餐の席が四方から階段を上った場所。
これは出席者の関係だけでなく
視覚的にもオモシロい効果を上げている。
また、当日大統領は二人の女性を宴席に呼んでいるんだけど、
その一人に『北の宿から』など日本の演歌を歌わせている」

----あれっ。その頃、
確か韓国では日本の歌は禁じられていたんだよね。
「うん。ただ、そのモデルとなった歌手の持ち歌に日本の曲が多かったこと、
また生前の大統領が演歌が好きだったこと、
さらには彼自身、戦時中は日本の陸軍士官学校に進んだことなども
その背景にあるようだ。
それとこの映画は日本語がやたらと多く使用されている、
これは日本と韓国の不幸な過去の象徴とも言えるだろうね」

-----肝心の暗殺シーンはどうだったの?
「喩えは悪いけど、
『忠臣蔵』の松の廊下を思い出したね。
というのも、前から実行を考えてはいたとはいえ、
あまりにも突発的に起こる。
同席のチャ大統領警護室長(チャ・ジチョル)の
傲慢な態度が腹に据えかねたんだね。
キム部長が腹心の部下たちに知らせるのもその日、その場所で。
ボスの命令は絶対という感じで、
それを上から聞かされ、
おのおの覚悟を決める過程がなかなかオモシロかったね。
大統領ファミリーの描き方からにしてそうなんだけど、
全体的に大きなヤクザ組織を見ているみたい。
あと、発覚するまでもなかなかスリリングに見せてくれる。
監督のイム・サンスという人は『ディナーの後に』では
若い女性の性を真っ向から描いていたけど、
ここでも妥協はなかったね。
なにせ、大統領の遺族から抗議があって
ソウル中央地方裁判所は3分50秒の削除を命じたというからね」

----じゃあ。これは不完全版?
「ぼくが見たヴァージョンでは、
該当シーンが黒塗りに。
でも日本での完全無修正公開が決まったようだよ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これは恐そうだニャ」もう寝る

※ユーモアもあるし、オススメだ度

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