----えっ。ここにくるの久しぶりじゃん。
もう4か月。
これはさすがにやめたのかと…。
「うん。なんど、
もういいや…になったことか。
でもTwitterでもちょっと呟いたように、
この映画は久々に喋ってみたいなと…」
---そんなによかったの?
「いや。
今年の日本映画はほんとスゴくって…。
おそらくこの『聖の青春』はベストテンからは漏れると思うんだけど、
それでもここのベースにある“奇妙な味わい”だけは捨てがたいと…」
----“奇妙な味わい”?
それってTwitterで言っていたことかニャ。
「 『聖の青春』。これは力作だわ。
映画を支配する医者の母親への残酷な告知から夏の蝉の声まで。
久しぶりにブログを書きたくなった」
正直、ニャんのことかと?
「うん。
この映画、いわゆる“お涙ちょうだいもの”でもなければ
ハートフルなヒューマニズム映画でもない。
それを冒頭すぐに、観る者に感じさせてくれるのが
子供の頃、病気になった聖を初めて病院に連れてきた母親に
ドクターが投げかける言葉。
『なぜ、こうなるまで連れてこなかったんですか?
お子さんを大変な病気にしてしまいましたね。
一生、この病気と付き合っていかなくてはならない』。
ざっと、こういったような内容。
これって母親にとっては、罪の重荷を背負わされる言葉。
最近、 “毒親”というような言葉が巷ではやっているけど、
このドクターの言葉は
それこそ“母親失格”との烙印を押されたようなもの。
以後、映画は
彼に将棋のきっかけを与えたり、
終盤に出てくる“男同士の会話”などに表されるように、
父親へは、
寄り添うように好意的に描かれるのに対して、
母親には、感情的なセリフを用意するなど、
対照的な描き方を見せるんだ。
ぼくはこの時点で、これはかなり“歪な映画”だなと…」。
----ニャるほどね。
映画をストーリーでは観ない「えい」らしいニャあ。
じゃあ、このTweetは?
「映画を脚色するというのはこういうことなんだろうな。
聖が羽生を前に食堂ではしゃぐ子供のような姿。対する羽生の言葉もいい。
「村山さんとだったら海の底を〜」。もう、これは恋だ。
聖の悪手に沈着冷静なはずの羽生の顔が歪む。
いずれもフィクションなのだろうけど、そこが好きだ」って…。
「うん。
この映画は
主人公の村山聖をまるで人格破綻者のように描いている。
実力がないものに対しては
弟弟子・江川(染谷将太)はもちろんのこと、
師匠(リリー・フランキー)に対してもまったく遠慮がない。
傍若無人。
退会が決まった江川がどんなに落ち込んでいようと、
第二の人生を目指すと自分に諦め聞かせようと、
才能がない奴が何を言っているんだ…のようなといった接し方。
そんな彼が唯一認めているのが将棋七冠を達成した羽生名人(東出昌大)。
天才は天才のみを認めるということなのか…。
その羽生に勝ったある大会の後、
聖は彼を町の飲み屋に誘う。
そこで聖は、他では決して見せない無邪気な姿となり、
他の人から言われたら不機嫌にしかならない内容の話を、
自分からするわけだ。
このシーンはこの映画の白眉。
脚本の向井康介という人は
『マイ・バック・ページ』もそうだったけど、
“飲み屋”の描き方がうまいね」
----ふむふむ。
あと、
「『役になりきる』という言葉があるけど『聖の青春』はそうではない。
これは脚本に書かれた『役作り』をしているのだ。
体重増加の松山ケンイチは言わずもがなだが、羽生役の東出昌大が出色。
『デス・ノート』よりもこういう方が向いている。
筒井道隆もよかった。最後のナレーションまで気づかなかった」というのもあったよね。
「うん。
役者が役を演じるということ、
それを楽しませてもらった気がする。
さっきのTweetともダブるけど、
最後に対極で、あと一手で聖の勝利が決まるというとき、
彼は大きなミスを犯してしまう。
それに気づいた時の羽生の表情、
いつもは見せない筋肉の動きが素晴らしい。
実際の対局はもっと淡々としていたらしいんだけど、
やはりここはこういう“誇張”が映画をオモシロくする。
つまり、この映画は徹底して映画的表現にこだわるんだ。
羽生が亡くなった後、
彼のことを思い偲ぶ弟弟子・江川。
そこに浮かび上がる聖の面影に
蝉の声がかぶさる。
蝉が何を意味するか…。
フォーンだったら分かるよね」。
----えっ? 蝉、蝉、蝉…
あっ、そうか。
蝉は7日しか地上では生きられない。
<短命>の象徴だ。
「なんでも食い入るように観たらしいのニャ」
※映画は映画として描かれるからオモシロい度
こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。
「ラムの大通り」のツイッター
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
もう4か月。
これはさすがにやめたのかと…。
「うん。なんど、
もういいや…になったことか。
でもTwitterでもちょっと呟いたように、
この映画は久々に喋ってみたいなと…」
---そんなによかったの?
「いや。
今年の日本映画はほんとスゴくって…。
おそらくこの『聖の青春』はベストテンからは漏れると思うんだけど、
それでもここのベースにある“奇妙な味わい”だけは捨てがたいと…」
----“奇妙な味わい”?
それってTwitterで言っていたことかニャ。
「 『聖の青春』。これは力作だわ。
映画を支配する医者の母親への残酷な告知から夏の蝉の声まで。
久しぶりにブログを書きたくなった」
正直、ニャんのことかと?
「うん。
この映画、いわゆる“お涙ちょうだいもの”でもなければ
ハートフルなヒューマニズム映画でもない。
それを冒頭すぐに、観る者に感じさせてくれるのが
子供の頃、病気になった聖を初めて病院に連れてきた母親に
ドクターが投げかける言葉。
『なぜ、こうなるまで連れてこなかったんですか?
お子さんを大変な病気にしてしまいましたね。
一生、この病気と付き合っていかなくてはならない』。
ざっと、こういったような内容。
これって母親にとっては、罪の重荷を背負わされる言葉。
最近、 “毒親”というような言葉が巷ではやっているけど、
このドクターの言葉は
それこそ“母親失格”との烙印を押されたようなもの。
以後、映画は
彼に将棋のきっかけを与えたり、
終盤に出てくる“男同士の会話”などに表されるように、
父親へは、
寄り添うように好意的に描かれるのに対して、
母親には、感情的なセリフを用意するなど、
対照的な描き方を見せるんだ。
ぼくはこの時点で、これはかなり“歪な映画”だなと…」。
----ニャるほどね。
映画をストーリーでは観ない「えい」らしいニャあ。
じゃあ、このTweetは?
「映画を脚色するというのはこういうことなんだろうな。
聖が羽生を前に食堂ではしゃぐ子供のような姿。対する羽生の言葉もいい。
「村山さんとだったら海の底を〜」。もう、これは恋だ。
聖の悪手に沈着冷静なはずの羽生の顔が歪む。
いずれもフィクションなのだろうけど、そこが好きだ」って…。
「うん。
この映画は
主人公の村山聖をまるで人格破綻者のように描いている。
実力がないものに対しては
弟弟子・江川(染谷将太)はもちろんのこと、
師匠(リリー・フランキー)に対してもまったく遠慮がない。
傍若無人。
退会が決まった江川がどんなに落ち込んでいようと、
第二の人生を目指すと自分に諦め聞かせようと、
才能がない奴が何を言っているんだ…のようなといった接し方。
そんな彼が唯一認めているのが将棋七冠を達成した羽生名人(東出昌大)。
天才は天才のみを認めるということなのか…。
その羽生に勝ったある大会の後、
聖は彼を町の飲み屋に誘う。
そこで聖は、他では決して見せない無邪気な姿となり、
他の人から言われたら不機嫌にしかならない内容の話を、
自分からするわけだ。
このシーンはこの映画の白眉。
脚本の向井康介という人は
『マイ・バック・ページ』もそうだったけど、
“飲み屋”の描き方がうまいね」
----ふむふむ。
あと、
「『役になりきる』という言葉があるけど『聖の青春』はそうではない。
これは脚本に書かれた『役作り』をしているのだ。
体重増加の松山ケンイチは言わずもがなだが、羽生役の東出昌大が出色。
『デス・ノート』よりもこういう方が向いている。
筒井道隆もよかった。最後のナレーションまで気づかなかった」というのもあったよね。
「うん。
役者が役を演じるということ、
それを楽しませてもらった気がする。
さっきのTweetともダブるけど、
最後に対極で、あと一手で聖の勝利が決まるというとき、
彼は大きなミスを犯してしまう。
それに気づいた時の羽生の表情、
いつもは見せない筋肉の動きが素晴らしい。
実際の対局はもっと淡々としていたらしいんだけど、
やはりここはこういう“誇張”が映画をオモシロくする。
つまり、この映画は徹底して映画的表現にこだわるんだ。
羽生が亡くなった後、
彼のことを思い偲ぶ弟弟子・江川。
そこに浮かび上がる聖の面影に
蝉の声がかぶさる。
蝉が何を意味するか…。
フォーンだったら分かるよね」。
----えっ? 蝉、蝉、蝉…
あっ、そうか。
蝉は7日しか地上では生きられない。
<短命>の象徴だ。
「なんでも食い入るように観たらしいのニャ」
※映画は映画として描かれるからオモシロい度
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「面白いミュージカル映画20選!思わずからだがリズムを刻む!」というサイトを運営しております富樫と申します。
この度、相互リンクをお願いしたくご連絡させていただきました。
誠に勝手ながら、ラムの大通りという名前で、
すでに下記ページに貴サイトへのリンクを掲載させて頂きました。
http://musical-movies.com/link1/
112番目に掲載しております。
(リンク集ページを整理した場合、掲載番号に変更がある場合もございます。)
相互リンクの許可を頂けるようでしたら下記の当サイト情報にて掲載頂けると嬉しく思います。
加筆修正などありましたらお手数おかけしますが、
よろしくお願い致します。
■当サイト情報~~~~~
サイト名 1899年、パリで最もアイされた女
URL http://musical-movies.com/moulinrouge/
紹介文 ミュージカル苦手?でも、思わず体がリズムを刻むことありますよね?
~~~~~~~~~~~~
相互リンクをお受け頂ける際は、
お手数ですがご一報頂けると助かります。
以上です。
ご多忙中恐れ入りますが、ご対応の程よろしくお願いします。
※サイトデザインも未熟なサイトですが記事はちゃんとしておりますので、
是非、ご覧いただければと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サイト管理人:富樫
サイト:http://musical-movies.com/
メール:azarashi673@gmail.com