ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』

2014-10-28 00:04:20 | 新作映画
(原題:Casse-tete chinois)



----おおっ。
久しぶりの外国映画。
しかもフランス映画とは!?
でも、このタイトルはニャいよね。
『ニューヨークのパリジャン』でいいじゃニャい。
「おそらく、いや確実に
“巴里”という言葉を使いたかったんだろうね。
『巴里のアメリカ人』の向こうを張って…。
しかし、“夫”って付くから、
工夫の話かなと…。
ところが、これはなんと
セドリック・クラピッシュ監督
グザヴィエという男を主人公に描いているシリーズの最新作なんだ」

----それって、ロマン・デュリスのだっけ。
「うん。
いまでこそ日本でも人気のあるロマン・デュリス。
その彼を有名にしたのは、
このセドリック・クラピッシュ監督
この映画は、彼が主演している『スパニッシュ・アパートメント』
『ロシアン・ドールズ』
に続く三部作の完結編」

----ひとりの男を、ひとりの役者で…というのは
フランソワ・トリュフォー監督+ジャン=ピエール・レオ―
アントワーヌ・ドワネルが有名だよね。
「あっ、いいところに気づいたね。
最近ではリチャード・リンクレイター監督
『恋人たちの距離<ディスタンス>』に始まる3部作なども手がけているけど、
なぜかそれらに共通しているのが、愛すべきダメ男」

----“ダメ男”?
映画というのは、夢を見せてくれる装置でしょ?
そんな現実現実した物語よりも、
ヒーローの活躍、美男美女のロマンスなどのほうが、
映画の成り立ちから言っても向いていると思うんだけど…。
「おっ。フォーン、
なんだか、さらりとスゴイこと言ったね。
それは確かに一理あるんだけど、
自分に近しい、等身大の人物を描くことで、
親近感が湧くのも事実。
人によっては、その主人公が現実と向き合い、
成長していく姿を観たい人もいるだろうし、
逆に、壁にぶち当たることで
現実の厳しさを再確認したい人もいるかも…」

----えいは、どうニャの?
「ぼくの場合は、
その主人公の、
日常から“ちょっとだけ離れたところで起こるささやかな冒険”が観たい。
日々、決まった日常だけが繰り返されるのでは、
やはり人生、寂しいじゃない」

----う~ん。
でも、結局それって
“危険な恋”という日常の罠にならニャい?
で、そこからサスペンスが生まれたり…。
「確かにそういう映画は多いよね。
でも、そちらに行かないように
もっと身近に作ってあるのがこの『ニューヨークの巴里夫』なんだ。
ダメダメ男のグザヴィエが
レズの女友だちイザベル(セシル・ドゥ・フランス)のために精子提供の形で父親になったことに端を発する
妻ウェンディ(ケリー・ライリー)からの別居宣言。
彼女は子ども二人を連れて恋人とNYへ行ってしまう。
ところが子どもが制服着用の学校に行くと知って
それは自分の教育方針と違うとかれもNYへ。
かくして、NYで子どもと暮すためのグザヴィエのビザ獲得作戦が始まる…」






----ニャるほど。
そのビザ獲得のあれこれが
話の中心になるんだニャ。
「そうだね。
グリーンカードを得るための偽装結婚。
そして職と住まい探し。
これらのことが軽妙洒脱に語られていく。
もちろん、そこに人生の悩みの大かたを占める恋物語も絡んでくる
しかもこれがレズビアンの…という変化球
そんな中、元恋人のマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)が
子どもを連れてNYへやってくる…
と、ストーリーを書き始めるとキリがないんだけどね」





----う~ん。
それだけ話が広がっちゃっていると、
よほど演出力がないと混乱しちゃいそう。
「そういうこと。
観るまではさすがにその演出力の確かさまでは読めないために
少し躊躇っちゃうんだけどね。
と、まあ、この映画はそんな感じでクスクス、
ニヤニヤしながら観ていたワケだけど、
それが最後の最後に突き抜けちゃう。
NYにきても相変わらずダメダメの人生を送っているグザヴィエ。
ところがひとつの“愛”がいま去っていくのを目にして、
心の中にざわめきが起こる。
この幸せだけは逃がさないと街中を疾走、愛しい人の後を追う。
カメラはバストショット、横移動。
そんな映画をぼくが嫌いになれるワケがない。
そう、映画も人生も幸せになったところで終ってほしい」






フォーンの一言「それってネタバレじゃニャいよニャ」身を乗り出す

※うん。この手の映画にアンハッピーエンドはない度

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猫ニュー

画像はドイツ・オフィシャルFOTOSより。

『超能力研究部の3人』

2014-10-26 18:00:45 | 新作映画
----これって乃木坂46の映画だよね。
ということは、またしても秋元康…。
「うん。
あとで、それに気づいて
これ、あんまり誉めない方がいいかな、
なんて、そう思いもしたんだけど、
観ている間は、とにかくその語り口に魅せられて…」

----おっ、久しぶり。
語り口”(笑)。
そう言えば“フェイクドキュメンタリー”という噂を聞いたけど…。
「そうなんだ。
フェイクドキュメンタリーと分って観ていても、
混乱させられる。
そこがこの映画の巧さだろうね。
大筋はこう。
とある地方の女子高生3人、
山崎良子(秋元真夏)、村田育子(生田絵梨花)、木暮あずみ(橋本奈々未)。
彼女らは超能力研究部に属している。
年頃だけあって、もちろん男の子にも目がない。
ところが、ある日、
育子のお目当ての竹田孝一(葉山奨之)の友だちのひとり、
森正太郎(碓井将大)が
スプーン曲げを軽々とやっているところを目にしてしまう。
正太郎を問い詰める3人。
すると驚いたことに彼は自分を宇宙人だと言う」

----ふむふむ。
恋も絡んで、これはSFジュブナイルだニャ。
あれっ、どこがフェイクドキュメンタリーに?
「メイキング、
いやバックステージ部分と言った方がいいかな。
この3人の女高生は、いわゆる乃木坂46のメンバー。
彼女らの撮影現場、さらにはオフにまで
カメラは密着してゆく。
で、オモシロいのはここから。
このバックステージ部分では
いかにもの風貌の業界マネージャーが登場。
『キスシーンは撮るな。金は事務所で出すからCGにしろ。
そのセリフは、彼女には言わせられない』など、
撮影スケジュールを無視した横やりで
観る方を大いに笑わせてくれる」

----ニャんだ。
それじゃあ、フェイクだとバレバレじゃニャい。
「のはずなんだけどね。
ところがその撮影中に、
監督の山下敦弘自身が
鬼の演技指導を披露したりで、
観ていてハラハラ」

----たとえば?
「なかなか“怒り”の感情を表現できない秋元真夏をその気にさせるために、
相手役の女の子たちに、
彼女の琴線に関わる言葉で罵倒させたりする」

----琴線?
「うん。
ブス、演技やダンスが下手に始まって、
なぜ、アイドルをやっているんだと言うことまでね。
で、そのやり取りを観ていた生田絵梨花
自分が、なんでも器用にこなしていることに気づいて、
感情を抑えられなくなってしまう。
で、それはついに秋元との衝突にまで発展。
そしてさらには、その間に立つ橋本奈々未にも影響を及ぼして…。
ある撮休の日。
メイキング担当として参加している森岡龍が彼女にインタビューしている間、
ついに涙をこぼす橋本…。
実はこのとき、彼女は信じられないほどに美しい目、
誤解を恐れずに言えば
人間離れした目を見せるんだけど、
森岡も『いま、すごくきれいだった』と口走る。
あっ、人が“きれい”と思う“画”って、
共通なんだなって…
そんなことを感じたな」

----ふうむ。
これは観てみたくなったニャあ。
「さて、
ここまで聞いて
フォーンはどう思う。
この乃木坂の3人の感情が大きく心揺らいだ部分。
これは本物なのか?
それとも演出によって引き出されたものなのか?」

----だって、バックステージ。
あっ?
「気がついたね。
これはフェイクドキュメンタリー。
この部分も演出の可能性だってあると言うこと。
この映画、
さっきも話したように
山下敦弘演出が覗けたりして
ファンにはたまらない作品。
でも、それもすべてフェイクなのかも?
これは『オーソン・ウェルズのフェイク』に負けない
フェイクドキュメンタリーの傑作だと、
ぼくは思うよ。
フェイクドキュメンタリーの理想形、
それはフェイクであることを忘れさせることだからね」




フォーンの一言「だから“これは事件”と言っていたのだニャ」身を乗り出す

※まったく、してやられた感じだ度

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『福福荘の福ちゃん』

2014-10-19 19:02:03 | 新作映画
----あらら。まさかこれを選ぶとは思わなかったニャあ。
「そうだね。
自分でも意外なんだけど、
とても魅せられて…。
今年のマイベストを選ぶとしたら、
おそらく10本のうちには入るだろうね。
ただ、あらかじめ言っておかなくてはいけないのは、
主演の大島美幸という人を
あまりぼくは知らないということ。
そしてそれが、この映画を楽しめた大きな要素でもあるんだ」

----大島美幸って「森三中」とかいうお笑いのトリオのひとり。
かなり有名な人らしいよ。
えいが、お笑い番組を観ないのは、
フォーンは知っているけど、
普通にはなかなか信じてもらえニャいだろうね。
「かもね(汗)。
でも世界的に有名な人でもないわけで…。
ということは、
海外の人と同じ条件で、
ぼくはこの映画に接したことになるワケだ(笑)」

----でも、やはり女性が演じているんだから
観ていて不自然さを感じなかった?
「いや。
最初こそ、“主人公の福田辰男=女性が扮している” と
身構えて観ていたものの
途中から完全に忘れてしまっていた。
それほど見事な成り切りぶりなんだ。
暴論に近いけど、
ダスティン・ホフマンの『トッツィー』
ロビン・ウィリアムズの『ミセス・ダウト』よりも
自然だったかもしれない。
まあ、くどいようだけど、
これも、ぼくが“大島美幸”の顔を知らなかったからなんだけどね」

----話がなかなか進まないニャあ。(笑)
物語はどういうものニャの?
「これはよくある話。
福ちゃんは、ボロアパート『福福荘』に住む塗装職人。
昼間は仕事で汗を流し、
夜はアパートの住人同士のトラブルを解決。
誰にでも親切で人気者の福ちゃんだが、
恋愛にはオクテで、
仕事仲間のシマッチ(荒川 良々)がセッティングしてくれた
お見合いの場も台無しにしてしまう。
そんなある日、福福荘に、
福ちゃんの初恋の人・千穂(水川あさみ)が訪ねてくる。
彼女は福ちゃんを女性恐怖症にしてしまった過去の事件について謝りにきたのだった。
最初は彼女を突き返してしまう福ちゃんだったが、
カメラマン修行中の千穂の頼みでモデルを引き受けているうちに、
またもや彼女への恋心を募らせていく…」

----やはり一度好きになった人は忘れられニャいってワケか…。
でも、それって巧くいくのかニャあ。
「おおっ。
いきなりポイントを突いてきたね。
そう、この映画の最大の見どころは、
かつて彼をどん底に陥れた彼女への恋が実るかどうか?」

----でも、どうして
その千穂って人は
今頃になって福ちゃんを訪ねてきたの?
「その理由については、
映画を観てもらった方がいいかな。
最初、千穂が出てきたとき、
ぼくもこれがどう絡んでいくのか分からなかった。
それが(多少の無理はあるけど)、
福ちゃんの現在の物語へと結びついていく。
千穂の現在に関しては、現代の写真界をアイロニカルに、
また、福ちゃんと千穂の過去については
少しノスタルジックに…。
しかも共通項は“残酷さ”を持って描かれている。
ここ巧いところだね」

----でも、そんな残酷な過去だったら
福ちゃんが許すのって嘘っぽくニャい?
「そこがまたよくできているんだ。
この福ちゃんは、
普通には考えられないほど“いいひと”。
ぼくなんか、そのあまりの“いいひと”ぶりに涙がにじんじゃったもの。
で、これが重要なんだけど、
その“いいひと”を感じさせたのも
大島美幸というキャラクターゆえ。
同じ坊主頭でも、同僚のシマッチを演じている荒川良々とは全然違う。
彼の場合は、それまで演じてきた映画でのアクの強さが沁みついていて、
“いいひと”と言われても素直にはうなずくことができない。
ところが、富士額で、肌もつるんとしている彼女だと、
同じオッサンでも“いいひと”に見えてしまう」

----ふむ。
「この映画を観ながら
ぼくの頭をよぎったのは、
ビリー・ワイルダー映画のジャック・レモン
あっ、その関連でいけば、
この映画のラストは、
ほんとどうにかならなかったものかな。
『アパートの鍵貸します』になれたかもしれないのに…。
そうそう。
ワイルダー映画繋がりで言えば
ジャック・レモンの相棒役が多かったウォルター・マッソー
彼の晩年の名作『サブウェイ・パニック』のラストのように終ってもよかったのではないかと…」

----そう言えば、ツイッターでも
しきりに“あと4カット前で終れば…”と言っていたよね?
「うん。
絶対にそうしてほしかった。
ぼくは、残り3カットは蛇足と思う。
ラストはもうどうなるか、
誰にも見えているんだから、
ダメ押しで“その後”を描かず、
福ちゃんの顔で終った方がよかった。
大島美幸はそれだけの演技力あるし…。
日本映画は、観客を信用していないのかなと、
少し残念」




フォーンの一言「大島美幸の顔芸も楽しめるらしいのニャ」身を乗り出す

※北見敏之、芹澤興人ら脇役もいい。『全然大丈夫』より全然大丈夫だ度

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『ランナー・ランナー』

2014-10-13 23:57:41 | 新作映画
(原題:Runner Runner)


----ん?“走る人、走る人”?
これって確かオンラインカジノの話じゃニャかったの?
「うん。
実はぼくも知らなかったけど、
この“ランナーランナー”というのは、
どうやらテキサス・ホールデムなるポーカーゲームで使われる言葉らしい。
詳しいことは省くけど、
“非常にラッキーな引き”を意味するのだとか…」

----ニャるほど。ということは、
この映画は、
ギャンブルで負けが込んだ男の
一発大逆転を描いているわけだニャ?
「いやいや。
それが違うんだな。
もっとも物語は、
プリンストン大学の学生リッチー(ジャスティン・ティンバーレイク)が
オンライン・ポーカーで学費を全額スッてしまったことに端を発しているけどね。
プレイ中、自分のカードが対戦相手に見透かされているような感覚を覚えた彼は、
落ち込む間もなくサイトのシステムを解析。
そこに隠されていたペテンを発見し、
カジノ王として名を轟かすブロック(ベン・アフレック)のもとへと
直談判に向かうんだ」

----うわあ。勇気あるニャあ。
普通、そういうのって<裏社会>が絡んでいそう。
「だよね。
ぼくも、これはあまりにも無謀だと…。
ところが、
リッチーはブロックに対して
『このペテンをネットに流すこともできた。
だが、自分はそうはしなかったのだ』と、
賭け金の返済を交渉」

----それって脅し…。
でも、ブロックって人だったら、
そんなの簡単にブロックするんじゃニャい。
「なんという、酷いダジャレ(笑)。
ところが意外にもブロックは
サイトのシステム・エラーをあっさりと認め、
その情報の封印と引き換えに賭け金の返済と残りの学費の支払いを保証。
そればかりかリッチーの頭脳と機転を見こみ、
彼をカジノ経営に誘うんだ」

----ニャんか、調子よすぎるニャあ。
「だよね。
さて、これまでとは桁違いの札束が行き交う中、
リッチーは徐々に仕事にハマっていく。
ところがある日、彼はFBI捜査官のシェイバースに誘拐されてしまう。
『48時間以内にブロックの詐欺の証拠を持ってこい。
そうしなければ、二度とアメリカの土を踏むことはできない』と脅されるリッチー。
果たしてブロックはほんとうに詐欺を働いているのか?
確信が持てない中、他の仲間たちは次々と消息を絶ち、
ブロックには自らの家族の弱みを握られてしまう」

----これは泥沼だ…。
「そう。
この映画でリッチーが抜け出そうとあがいているのは、
ギャンブルの中ではなくその枠組み。
金ではなく自分の人生そのもの。
そしてそのリッチーが属する世界には、
暴力で彼を脅かす男もいれば、
ブロックのビジネス・パートナーの美女レベッカもいる」

----分った。
これはその美女とリッチーとのロマンスが始まるんだニャ。
彼女がほんとうに自分を愛しているのか
それともフリだけなのか?
ん。ここがポイントだニャ。
「さすが。(笑)
ギャンブルにハマって、さあ大変”の映画には
古くはジェイムズ・カーンの『熱い賭け』、
最近ではマット・デイモンの『ラウンダーズ』と、
見ごたえのある映画が多い。
この映画は、そんな“ギャンブル・ムービー”に
新風を吹き込んだと言ってもいいかもしれない。
なにせ、その沼からの“脱出”が
彼の人生を賭けた一生に一度の大勝負なワケだから」

----監督は誰ニャの?
ブラッド・ファーマン
『リンカーン弁護士』でも、そうだったけど、
ここでもことの成りゆきをスリリングな筆致で見せてくれる。
ただ、それに付いていくには、
こちらも頭脳をフル回転することが必要。
漫然と観ていると置いていかれるんだ。
でも、その後に訪れる爽快感ときたらもう…。
これがこの監督の作る映画の魅力だろうね」





フォーンの一言「これは実在の詐欺トラブルが基になっているらしいのニャ」身を乗り出す

※どこまでが真実かは分からないけ度…

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『馬々と人間たち』

2014-10-09 21:39:54 | 新作映画
(原題:Hross o oss)


----あれっ。久しぶりだし、
今日はてっきり『0.5ミリ』のお話かと…。
他にも『紙の月』だの『ザ・テノール 真実の物語』だの
『ザ・レイド GOKUDO』っていうインドネシア映画のもあったじゃニャい。
そうそう、あと『トム・アット・ザ・ファーム』ニャんてのも…。
「いやあ。
そういう意味で言えば、いちばん話したいのは
『誰よりも狙われた男』
日本映画だと『ミンヨン 倍音の法則』
アニメだと『TATSUMI マンガに革命を起こした男』もそうだね。
ただ、このあたりを喋ろうとすると
ちょっとリキが入りすぎちゃう。
ただでさえ、最近、喋る本数が減っているんだから
ここらで少し方向転換をしようかと…。」

----方向転換?
「す。
つっこんで話したいと思うから、
時間との折り合いがつかずに、
ブログのペースが落ちちゃっている。
そこでこれからは
ツイッターで喋ったことを少し補足する形にしようかと…。
これならフォーンも待ちくたびれることがない」

----それって、手抜きってワケじゃニャいよね?
「うん。
そうならないように努力するよ。
と、長い前置きの後、いよいよ今日の本題。
この『馬々と人間たち』
ぼくはこれドキュメンタリーだとばかり思い込んでいた。
ところがどうしてどうして。
もう、これ以上にないほど作り込まれた映画なんだ」

----ということは、
一本の物語になっているワケだニャ。
「う~ん。
一本というよりはオムニバス。
いくつかの、
なんとも摩訶不思議なエピソードから成り立っている」

----この映画、
あの強烈なメインビジュアルで知られているよね。
これ、ニャにやっているの?
「あらら。
そこからきたか。(汗)
フォーンのように早く去勢した猫さんには分りづらいけど、
これは“交尾”というものを行なっているんだ。
ビジュアルを見たとき、
どうやらそれらしいとは思ったけど、
ほんとうにそうだった。
このエピソードでは、
自分のメス馬を誇らしげに周囲にひけらかしている老人のところへ、
発情したオスの馬がやってきておもむろにのしかかる…」

----よく分らないニャあ。
「だから、
フォーンには話しづらいの。(汗)
で、恥をかかされたその馬主は…というエピソード。
さて、この後に続くエピソードが
またまた風変わり。
海を行く一隻の船。その積み荷であるウォッカが欲しい男は、
なんと馬を泳がせ、
馬上の人となって船の方へ向う。
この“泳ぐ馬”というのは、
アルベル・ラモリス監督の『白い馬』にもあったけど、
詩情豊かなあの作品に比べて、
これはかなり毒が効いている」

----ニャんだか、
話を聞いていると、
フォーンが思っていた“馬と人間の心温まる物語”からは
ほど遠いニャあ。
「そうだね。
そこがこの映画のポイント。
その極とも言えるのが
吹雪の荒野を馬とさすらう男が
自分の命を助けるために取った行動…」

----ゴクッ。
ニャんだろう、それって。
「いやあ、
さすがにこれは言えない。
ただ、映画をよく観ている人になら分るかもしれない
いや、絶対に分るヒントを。
それは『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』のトーントーン。
ということで、今日はおしまい」

----えっ。もう?
「うん。
だから言ったでしょ。
ツイッターを補足する形で
喋る本数を増やしていくって」

----う~ん。仕方ニャいか…?



フォーンの一言「そんな酷いことを馬にさせてもいいのかニャ」ちょっと怒るニャ

※ところが馬は一匹も傷つけていない。つまりそれだけ作り込まれているのだ度

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