(原題:Casse-tete chinois)

----おおっ。
久しぶりの外国映画。
しかもフランス映画とは!?
でも、このタイトルはニャいよね。
『ニューヨークのパリジャン』でいいじゃニャい。
「おそらく、いや確実に
“巴里”という言葉を使いたかったんだろうね。
『巴里のアメリカ人』の向こうを張って…。
しかし、“夫”って付くから、
工夫の話かなと…。
ところが、これはなんと
セドリック・クラピッシュ監督が
グザヴィエという男を主人公に描いているシリーズの最新作なんだ」
----それって、ロマン・デュリスのだっけ。
「うん。
いまでこそ日本でも人気のあるロマン・デュリス。
その彼を有名にしたのは、
このセドリック・クラピッシュ監督。
この映画は、彼が主演している『スパニッシュ・アパートメント』
『ロシアン・ドールズ』に続く三部作の完結編」
----ひとりの男を、ひとりの役者で…というのは
フランソワ・トリュフォー監督+ジャン=ピエール・レオ―の
アントワーヌ・ドワネルが有名だよね。
「あっ、いいところに気づいたね。
最近ではリチャード・リンクレイター監督が
『恋人たちの距離<ディスタンス>』に始まる3部作なども手がけているけど、
なぜかそれらに共通しているのが、愛すべきダメ男」
----“ダメ男”?
映画というのは、夢を見せてくれる装置でしょ?
そんな現実現実した物語よりも、
ヒーローの活躍、美男美女のロマンスなどのほうが、
映画の成り立ちから言っても向いていると思うんだけど…。
「おっ。フォーン、
なんだか、さらりとスゴイこと言ったね。
それは確かに一理あるんだけど、
自分に近しい、等身大の人物を描くことで、
親近感が湧くのも事実。
人によっては、その主人公が現実と向き合い、
成長していく姿を観たい人もいるだろうし、
逆に、壁にぶち当たることで
現実の厳しさを再確認したい人もいるかも…」
----えいは、どうニャの?
「ぼくの場合は、
その主人公の、
日常から“ちょっとだけ離れたところで起こるささやかな冒険”が観たい。
日々、決まった日常だけが繰り返されるのでは、
やはり人生、寂しいじゃない」
----う~ん。
でも、結局それって
“危険な恋”という日常の罠にならニャい?
で、そこからサスペンスが生まれたり…。
「確かにそういう映画は多いよね。
でも、そちらに行かないように
もっと身近に作ってあるのがこの『ニューヨークの巴里夫』なんだ。
ダメダメ男のグザヴィエが
レズの女友だちイザベル(セシル・ドゥ・フランス)のために精子提供の形で父親になったことに端を発する
妻ウェンディ(ケリー・ライリー)からの別居宣言。
彼女は子ども二人を連れて恋人とNYへ行ってしまう。
ところが子どもが制服着用の学校に行くと知って
それは自分の教育方針と違うとかれもNYへ。
かくして、NYで子どもと暮すためのグザヴィエのビザ獲得作戦が始まる…」


----ニャるほど。
そのビザ獲得のあれこれが
話の中心になるんだニャ。
「そうだね。
グリーンカードを得るための偽装結婚。
そして職と住まい探し。
これらのことが軽妙洒脱に語られていく。
もちろん、そこに人生の悩みの大かたを占める恋物語も絡んでくる。
しかもこれがレズビアンの…という変化球。
そんな中、元恋人のマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)が
子どもを連れてNYへやってくる…
と、ストーリーを書き始めるとキリがないんだけどね」


----う~ん。
それだけ話が広がっちゃっていると、
よほど演出力がないと混乱しちゃいそう。
「そういうこと。
観るまではさすがにその演出力の確かさまでは読めないために
少し躊躇っちゃうんだけどね。
と、まあ、この映画はそんな感じでクスクス、
ニヤニヤしながら観ていたワケだけど、
それが最後の最後に突き抜けちゃう。
NYにきても相変わらずダメダメの人生を送っているグザヴィエ。
ところがひとつの“愛”がいま去っていくのを目にして、
心の中にざわめきが起こる。
この幸せだけは逃がさないと街中を疾走、愛しい人の後を追う。
カメラはバストショット、横移動。
そんな映画をぼくが嫌いになれるワケがない。
そう、映画も人生も幸せになったところで終ってほしい」

フォーンの一言「それってネタバレじゃニャいよニャ」
※うん。この手の映画にアンハッピーエンドはない度


こちらのお花屋さんもよろしく。
こちらは噂のtwitter。

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画像はドイツ・オフィシャルFOTOSより。

----おおっ。
久しぶりの外国映画。
しかもフランス映画とは!?
でも、このタイトルはニャいよね。
『ニューヨークのパリジャン』でいいじゃニャい。
「おそらく、いや確実に
“巴里”という言葉を使いたかったんだろうね。
『巴里のアメリカ人』の向こうを張って…。
しかし、“夫”って付くから、
工夫の話かなと…。
ところが、これはなんと
セドリック・クラピッシュ監督が
グザヴィエという男を主人公に描いているシリーズの最新作なんだ」
----それって、ロマン・デュリスのだっけ。
「うん。
いまでこそ日本でも人気のあるロマン・デュリス。
その彼を有名にしたのは、
このセドリック・クラピッシュ監督。
この映画は、彼が主演している『スパニッシュ・アパートメント』
『ロシアン・ドールズ』に続く三部作の完結編」
----ひとりの男を、ひとりの役者で…というのは
フランソワ・トリュフォー監督+ジャン=ピエール・レオ―の
アントワーヌ・ドワネルが有名だよね。
「あっ、いいところに気づいたね。
最近ではリチャード・リンクレイター監督が
『恋人たちの距離<ディスタンス>』に始まる3部作なども手がけているけど、
なぜかそれらに共通しているのが、愛すべきダメ男」
----“ダメ男”?
映画というのは、夢を見せてくれる装置でしょ?
そんな現実現実した物語よりも、
ヒーローの活躍、美男美女のロマンスなどのほうが、
映画の成り立ちから言っても向いていると思うんだけど…。
「おっ。フォーン、
なんだか、さらりとスゴイこと言ったね。
それは確かに一理あるんだけど、
自分に近しい、等身大の人物を描くことで、
親近感が湧くのも事実。
人によっては、その主人公が現実と向き合い、
成長していく姿を観たい人もいるだろうし、
逆に、壁にぶち当たることで
現実の厳しさを再確認したい人もいるかも…」
----えいは、どうニャの?
「ぼくの場合は、
その主人公の、
日常から“ちょっとだけ離れたところで起こるささやかな冒険”が観たい。
日々、決まった日常だけが繰り返されるのでは、
やはり人生、寂しいじゃない」
----う~ん。
でも、結局それって
“危険な恋”という日常の罠にならニャい?
で、そこからサスペンスが生まれたり…。
「確かにそういう映画は多いよね。
でも、そちらに行かないように
もっと身近に作ってあるのがこの『ニューヨークの巴里夫』なんだ。
ダメダメ男のグザヴィエが
レズの女友だちイザベル(セシル・ドゥ・フランス)のために精子提供の形で父親になったことに端を発する
妻ウェンディ(ケリー・ライリー)からの別居宣言。
彼女は子ども二人を連れて恋人とNYへ行ってしまう。
ところが子どもが制服着用の学校に行くと知って
それは自分の教育方針と違うとかれもNYへ。
かくして、NYで子どもと暮すためのグザヴィエのビザ獲得作戦が始まる…」


----ニャるほど。
そのビザ獲得のあれこれが
話の中心になるんだニャ。
「そうだね。
グリーンカードを得るための偽装結婚。
そして職と住まい探し。
これらのことが軽妙洒脱に語られていく。
もちろん、そこに人生の悩みの大かたを占める恋物語も絡んでくる。
しかもこれがレズビアンの…という変化球。
そんな中、元恋人のマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)が
子どもを連れてNYへやってくる…
と、ストーリーを書き始めるとキリがないんだけどね」


----う~ん。
それだけ話が広がっちゃっていると、
よほど演出力がないと混乱しちゃいそう。
「そういうこと。
観るまではさすがにその演出力の確かさまでは読めないために
少し躊躇っちゃうんだけどね。
と、まあ、この映画はそんな感じでクスクス、
ニヤニヤしながら観ていたワケだけど、
それが最後の最後に突き抜けちゃう。
NYにきても相変わらずダメダメの人生を送っているグザヴィエ。
ところがひとつの“愛”がいま去っていくのを目にして、
心の中にざわめきが起こる。
この幸せだけは逃がさないと街中を疾走、愛しい人の後を追う。
カメラはバストショット、横移動。
そんな映画をぼくが嫌いになれるワケがない。
そう、映画も人生も幸せになったところで終ってほしい」

フォーンの一言「それってネタバレじゃニャいよニャ」

※うん。この手の映画にアンハッピーエンドはない度




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画像はドイツ・オフィシャルFOTOSより。