ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『マニアック』(イライジャ・ウッド版)

2013-03-30 14:42:19 | 新作映画
(原題:MANIAC)

----『マニアック』?
ニャんだか恐そうな映画。
えっ、でもイライジャ・ウッドが出てるの?
「そう。
実はこれ、ウィリアム・ラスティグが80年に作った
同名作品のリメイク。
一言で言えば、連続女性猟奇殺人者の話。
プレスではショッキング・バイオレンス・スリラーと謳っているけど、
ぼくはこれは、サイコ・スプラッター、
もしくはサイコ・ゴア・ムービーという感じだったね」

----ということは、血がどば~っ。
そういうの苦手じゃなかった。
「うん。
正直言うと、
ところどころ細目になっていた(笑)」

----“サイコ”が付くということは、
異常性も強いってことだよね?
「それはもう凄まじい。
イライジャ扮する主人公フランクはマネキンの修復師。
マネキンしか愛することができない彼は、
女性を殺害した後、
その頭皮を剥いで持ち帰り、
マネキンの頭にホッチキスで止めていくんだ」

----ひぇ~っ。
「宣伝のKさんは
『最初、入っていければ大丈夫。
スタイリッシュな映像をお楽しみ下さい』と言っていて、
それってどういうことかなと思ったけど、
なるほど納得。
開巻早々に、この皮剥ぎが出てくるんだ」

----たまんないニャあ。
でも、その“スタイリッシュ”というのは?
「これはね。
その映像のほとんどが
フランクの目線、
今でいうところのPOV手法を撮っているんだ」

----へぇ~っ。
無名な俳優で作る
フェイクドキュメンタリーならともかく、
イライジャ・ウッドほどの大物が出てきての
その手法というのはかなり大胆。
でも、それじゃイライジャ自身が映らないのでは?
「そこがよく考えてあるもので、
鏡やガラスを利用して
イライジャ自身の姿も見せるように工夫がしてあるんだ。
この映画では一部イライジャ・ウッドも撮影。
そればかりか
自分が映像に映り込まないときも、
主人公になりきって撮影に同行していたらしいよ」

----監督はだれニャの?。
「地下駐車場を舞台にしたバイオレンス・スリラー 『P2』で監督デビューを果たしたフランク・カルフン
彼が俳優として参加もしている『ハイテンション』の監督
アレクサンドル・アジャが製作・脚本を担当。
舞台をニューヨークからロサンゼルスに置き換えてのこのリメイク、
ぼくはかなり成功していると思ったね。
Kさんは、『みんな重~い感じで試写室を出てくる』と言っていたけど、
ぼくはなぜかニコニコしながら出てきたし…」

----それってかなりヤバくない?
                 
(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「事件の背景には主人公のトラウマがあるらしいのニャ」なにこれ?

※イライジャ・ウッドは低予算のホラー映画会社ウッズシェドを設立、自らもプロデュースに乗り出しているらしい度
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『藁の盾-わらのたて-』

2013-03-27 23:55:44 | 新作映画

「正直言います。
実は、この映画については三池崇史監督の新作ということしか知らず、
“また三池か、よく作るな”くらいの感じで臨んだわけだけど、
いやあ、申しわけありませんでした。
これは、ほんとオモシロかった」

----おっ、正直。
で、どんな映画だったの?
「では簡単に物語から。
少女が惨殺される事件が相次いで発生。
清丸(藤原竜也)というひとりの男bが指名手配される。
そんな中、被害者の中のひとりの女の子の祖父・蜷川(山崎務)が、
清丸を殺せば10億円の謝礼を支払うという新聞広告を出す。
身の危険を感じた清丸は福岡県警に自ら出頭。
警視庁警備部のSP銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)が凶悪犯を
東京まで移送することになる。
だが、清丸の命を狙う者は警察内部にもいて…」

----オモシロそうだけど、
飛行機で輸送すればすぐ終わりなんじゃニャいの?
「いや、
整備士までも清丸の命を狙っていて、それは無理」

----えっ?
「蜷川は、彼の暗殺に失敗した者にも一億円を支払ったばかりか、
自分の会社に迎え入れてまでいるんだ。
だから、たとえ自分の仕事を棒に振ってでも
彼を殺そうとする男は次々と現れる。
ヘリもロケット砲の標的になる危険性があるということで、
結局は陸路を行くことに。
かくして高速道路完全封鎖。
救急車、警備対象車、パトカーなどで埋め尽くしての
大移送劇が始まる」

----ニャるほど、
それはオモシロそうだ。
「うん。
アクションとしても
ここまでやったのは久しぶりじゃないかな。
クラッシュするパトカーの数一つとっても
とても日本映画とは思えない。
さて、物語に戻ると、
護送チームには銘苅と白岩に加え、
警視庁捜査一課から奥村(岸谷五朗)と神箸(永山絢斗)がその任に。
さらに福岡県警(伊武雅刀)が同行。
彼らは、秘密裏に新幹線に乗り換えるが
ネット上にはなぜかその情報が漏れている」

----ということは、
彼らの中に裏切り者が…?
「さあ、それは映画を観てもらうにして、
この状況では
彼ら5人が互いに疑心暗鬼に陥るのは必至。
で、映画は、
外と中、両面のサスペンスが生まれるってワケだ。
ということで、途中まで
ぼくはウォルター・ヒルの『ウォリアーズ』あたりを考えていたワケだけど、
話は、さらに膨らんでゆく。
なぜ、この仕事に、
銘苅と白岩が選ばれたのか?
物語は、日本の統治機構と財界の大物・蜷川とを繋ぐ闇まであぶり出してゆく」

----日本映画のお家芸って感じだね。
山本薩夫監督あたりのね。
『金持ちが仕掛けたゲームに貧困者が踊らされている』
これは劇中に出てくる言葉だけど、
いい悪いは別にして、
清丸を狙う連中には、
みんな“理由”がある。
それはたとえ、
自分がどうなろうと、
家族には、その報奨金で楽になってもらいたいというもの。
あまりにも、今の社会を写しだしていたね。
しかも命を狙われているのは
まさに<屑>の言葉がふさわしい最悪最低の男。
果たして、この命を守る意味があるのか?
物語が進むごとに、
観ている自分の考えも右へ左へと揺らいでゆく。
このあたりは、三池監督の独壇場。
観客の心をよく掴んでいる。
ところが、そんな中、決してブレないのが銘苅。
この強靭な精神力。
まさに彼こそヒーローにふさわしい。
大沢たかおVS.藤原竜也。
まったく異なる個性の対決も本作の見どころの一つだよ」


                 
(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「新幹線の撮影、よくできたよニャ」身を乗り出す

※これは台湾でロケしたらしい度
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『桜、ふたたびの加奈子』

2013-03-24 18:37:24 | 新作映画
----えっ、今日はこの映画?
ニャんだか、いやだなあ。
「同じこと、仕事先の人からも言われた。
『よく、観に行きましたね』って。
子供が亡くなる…その設定だけで
もう、敬遠したいのだそうだ。
でも、これが意外によくできている映画」

----確か、稲垣吾郎と広末涼子が夫婦役を演じるんだよね。
幼い娘を亡くしたふたりは心に深い傷を負う。
「そう。
絶望のあげく
自殺未遂まで引きこす妻。
あわやのところを助かった彼女は、
以後、
死んだ娘の生まれ変わりに会いたいと切望する」

----つまり、
この映画はリーインカーネーションものってこと?
「そう思って、
こっちも観るワケだ。
さあ、その子はほんとうにその生まれ変わりなのか?
それとも、彼女の思い込みに過ぎないのか…と。
ところがこの映画は、
最後の最後に思いもかけない真実を明かしてくる。
それが何かはとてもここでは明かせないけど、
ファーストシーンから
見事に伏線が張りめぐらされている。
こうして喋っていてもゾクゾクっ。
子供が亡くなるという設定自体にNOという人以外は
観てみて損のない映画ではあるね。
よく安易に使われるけど、
これぞ真の意味で最強の<母と子の絆>」

----へぇ~っ

                 
(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「広末涼子の演技がいいらしいのニャ」悲しい


※葬儀のときの表情、入りこみ方はさすが。
デビューの頃、原将人が「映画菩薩」と言っただけある度
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『ライジング・ドラゴン』

2013-03-20 16:13:19 | 新作映画
※注意:
ネタバレってほどではありませんが、かない見どころに触れています。


(英題:Chinese Zodiac 12a)

----これってジャッキー・チェンが、
自分でスタントする最後の映画というのが
話題になっているけど、
それってほんと?
これまでにも似たようなこと言っていたような…。
「うん。
“最後”を強調すると
イベント感があって人を呼びやすいからね。
でも、こんどはほんとうだろうな。
ちょっとネタバレになるけど、
恒例のNG特集というか、
映画が終わってひと段落のところで
ジャッキー自身が自分の言葉で宣言している。
要約すると、
『これがジャッキー・チェン。
アクションは危険が伴う映画だ。
この映画は私にとって
最後のアクション大作である』。
こういうような内容だった」

----ということはほんとうに
満を持しての作品ニャンだね。
「うん。
もう、冒頭のエピソードからして
ほんとうにノースタント?
特撮じゃないの?という
信じられないほどの
超人的なローラーブレード・アクションが飛び出す。
ジャッキーが演じるのはJCというトレジャー・ハンター
このJCはジャッキー・チェン自身の頭文字と同じ。
まさに『これがジャッキー』だということだね。
物語の方は、
19世紀、清王朝時代に英仏軍の侵攻により略奪された、
世界に散った12個の秘宝≪十二生肖≫
探し求めるというもの。
パリの古城を手始めに、
南太平洋の孤島の密林、
そして溶岩うずまく活火山と、
これまでのジャッキー映画の総決算と呼んでも過言ではないほど、
世界を股に活躍する」

----トレジャー・ハンターか…。
ニャんだか、インディ・ジョーンズみたい。
「どちらかと言うと、
ジェームズ・ボンドかな。
悪玉の秘密基地まで飛び出して
ショーン・コネリー、ロジャー・ムーア時代の『007』という感じ。
ぼくが昨今のボンド・ムービーに求めていたのは
こういう荒唐無稽さなんだと、
つくづく思ったね。
そうそう、先ほどの孤島では
ジョニー・デップのジャック・スパロウを真似した海賊も登場。
しかもこのシークエンスではなぜか日本語も聞こえる。
日本のファンが多いことを意識しての
これはサービスかな…と」

----へぇ~っ
「あとね、
これはジャッキーに詳しい人に聞いてみたいんだけど、
最後のスカイアクションのところで
ジャッキーの目は真っ赤になって
しかも鼻から血が出ているんだ。
急にここはリアルで…。
これまでこんな血の流し方をした
ジャッキーって果たしてあったのかなと?
『新宿インシデント』のような
リアル路線は別としてだけど…」

----えっ、スカイアクションもあるの?
ココもスタントなし?
「スタントはないけど、
ある仕掛けはある。
まあ、これは映画で確認してもらうとして、
そろそろまとめに入ろう。
映画としては2時間越えで少し長い。
その中に、大きく分けて
陸、海、空の3つのシーンがあるんだけど、
海のシーンが少し長いかな。
でも、思った以上に楽しむことができる。
ただ、ヒット作にあやかってじゃないけど、
どうせなら『プロジェクト・ドラゴン』にすればよかったのに…
とは思ったね」


                 
(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これでジャッキー・アクション見納めは寂しいのニャ」悲しい


※でも、あれを回収してないからなあ。
続編は共演したクォン・サンウ主演で作るのかもだ度…ありえないって。

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『ジャックと天空の巨人』

2013-03-19 00:03:35 | 新作映画
(原題:Jack the Giant Slayer)

 

----『ジャックと天空の巨人』
これってもしかして『ジャックと豆の木』のこと?
こんなのまで映画になるんだ…。
「そうだね。
いまはファンタジーがウケる時代だから」

----現実が厳しいから
映画だけでも夢を…ってことかニャあ。
「フォーンも、なかなかキツイこと言うね。
まあ、『ロード・オブ・ザ・リング』『ハリー・ポッター』以来、
この手のジャンルの作品は手堅い面があるからね。
ただ、それだけに少し粗い作りの作品も出てきていて
すべてがヒットしているワケじゃない」

----この映画は?
「う~ん。
本国アメリカでは
成績があんまり芳しくなかったみたい。
確かに、先だって日本でも公開された
『オズ はじまりの戦い』に比べると、見劣りするね」

----それはやはり作家性の違い?
「それはあるかもね。
さっきの『ロード~』『ハリポタ』のように
初の映画化じゃない場合、
なぜ映画にするのか、
そして、それが今である理由…といった
作る側にしっかりとした考え、姿勢がないと難しい。
サム・ライミの『オズ はじまりの戦い』などは、
それが巧くいっていた。
この『ジャックと天空の巨人』
その特徴は、
ジャックが天空に行って冒険の末に戻ってきておしまいの原作と違って、
そこから巨人が地上に大挙して攻めてくるというところにある。
ぼくが思うには、
この映画、そこから企画が始まったような気がする。
プレスなどを読みこなしていないから
これはあくまで想像だけどね」

----ニャるほど。
じゃあ、この話は簡単に言うと、
豆から蔓が伸びて、
ジャックがそれを上って天空へ。
ところがそれを伝って
巨人の方が下りて来たってことだね。
「そう言ってしまうと
身も蓋もないけど、
まあ、そんなものだね。
じゃあ、なぜ、
その豆をジャックが手に入れたか?
そしてなぜ、
巨人が地上へやってきたか?
そのあたりの因縁話を付け加えると
この『ジャックと天空の巨人』のような映画が出来上がる。
そういう意味では
一本の映画がどうやって生まれるかを考えるには
実に分かりやすい例と言えるかも」

----物語の方は分かったけど、
映像はどうニャの?
「ぼくはオモシロかったと思うよ。
子供のころ読んだ『ジャックと豆の木』
自分の中で
こんなにも大きい巨木のイメージはなかった。
でも、なるほど
天空まで届くには
これだけの太い幹がなくちゃ
ダメなんだろうなって…。
まるでロッククライミングのように
ジャックたちはこの大木を登っていくんだ。
圧巻は、
この樹が切り倒されるところ。
その倒れ方、
また、倒れた樹が地上にもたらす被害など、
スペクタクル抜群。
まあ、そうは言っても
最近のVFX映画を見なれた目からすると、
及第点ってとこなんだけどね。
でも、もしこれが自分の子供時代だったらどうだろう?
おそらく、
凄く興奮していたんじゃないかな。
そういう意味じゃ、
この映像技術の進歩、
製作側にはさらなるレベルを期待されるし、
観る子供たちも
ちょっとやそっとじゃ満足しないしで、
なんだか少し不幸な時代のような気もするね」

                 
(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「子供の頃に観てみたかったニャ」ぱっちり


※もし、今の子供が初めて観る映画がこれならどうなるだろう?とも思う度
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『モネ・ゲーム』

2013-03-14 22:39:53 | 新作映画
(原題:Gambit)

----『モネ・ゲーム』
『マネー・ゲーム』の間違いじゃニャいの?
「フォーンまで“経済”に毒されたか…。
これはね、印象派の巨匠モネのこと。
その代表作の一つで消息不明の連作『積みわら』の1枚を贋作にして、
大富豪に売りつける――。
これが簡単なプロットだね」

----その詐欺を仕掛ける男にコリン・ファースってわけだニャ。
「そう。
彼が扮するのはロンドンの美術鑑定士ハリー。
ハリーは、美術コレクターでもあるシャバンダー(アラン・リックマン)に雇われていた。
だが、あまりの横暴さに限界ギリギリまできていた。
そこで“華麗なる一発逆転”を企てた…
と、こういうワケだ。
詳細は省くけど、
その詐欺に必要なのが
テキサスのカウガールPJ(キャメロン・ディアス)」

----コリン・ファースって、
いかにも英国紳士って感じだよね。
その彼とキャメロン・ディアスの共演って
<画>からしてオモシロそう。
「うん。
それは確実に狙っているだろうね。
というのも、ここにもう一枚、
日本人のバカたれ軍団が加わる」

----えっ、どういうこと?
「シャバンダーのビジネス上の、
そして絵画オークションでのライバルだね。
最初出てきたときは、
よくハリウッド映画で描かれる
西洋人の目に映るおバカな日本人。
おあいそスマイルでヘラヘラぺこぺこ。
でも、これが最後はおいしいところをさらっていく。
さすが、このあたりは
コーエン兄弟の脚本だけのことはある。
ぼくは、彼らの『赤ちゃん泥棒』が好きなんだけど、
ちょっとそれを思い出したね」

----監督は別ニャンだね。
コーエン兄弟でコメディと言えば
『レディ・キラーズ』ってのがなかった?
『マダムと泥棒』のリメイクだね。
でもあれは、いまいちキレがなかったな。
実はこの作品もリメイク。
その元となっているのはマイケル・ケイン、シャーリー・マクレーンが共演した『泥棒貴族』
ただし、詐欺を実行する男ということ以外は、
まったく新しいと言っていい」

----今回の主要舞台はロンドンの一流ホテル・サボイって聞いたけど…。
「これがもう一つの主役と言っていいほど活躍。
ただ、ホテルマンの態度とか見ていたら、
ちょっと高飛車なところも…。
この映画によって客が減るんじゃないかと、
少し余計な心配しちゃった」

----心配しなくても
えいとは一生無縁だよ。
「ヒドいなあ。
あと、驚くのがこの映画の監督がマイケル・ホフマンだということ。
前作『終着駅 トルストイの旅』からはまったく想像もつかない。
ちょっと前の言葉で言えば
ソフィスティケーテッド・コメディ
まさにこれぞ『おしゃれ泥棒』という感じ」

----香港にも絵画泥棒の映画なかった?
ジョン・ウー『狼たちの絆』だね。
主演はチョウ・ユンファ、レスリー・チャン
原題は『縦横四海』でこれは
ぼくも大好きなロベール・アンリコ監督の『冒険者たち』の香港公開題名と同じ。
ちなみに英語題の『Once a Thief』
アラン・ドロン主演の『泥棒を消せ』の原題…」

----ちょ、ちょっと話がそれていっている。
「ゴメンゴメン。
まあ、ここでぼくが言いたいのは
“絵画”が盗まれてダメージを受けるのは
美術館だったり、大金持ちのコレクターということもあり、
話が暗い方向にはいかないということ。
それどころか逆に爽快感さえ伴う。
だからか、
製作側もそこにユーモアまで投入してゆく」

----ニャるほど。
このキャスティングも納得だニャあ。
「全編。笑えるシーンが満載。
その中の一つを…。
それは“おなら”。
どこで出てくるかは言わないけど、
これ覚えておいて損はないよ。
あとあと、みんなで話題にできるから」


                 
(byえいwithフォーン)


フォーンの一言「『ミケランジェロの暗号』もスカッとしたニャあ」もう寝る


※タイトルバックは『ピンク・パンサー』シリーズを思い出した度
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『オズ はじまりの戦い』

2013-03-11 15:51:19 | 映画
(原題:Oz the Great and Powerful) ----今日は、昨日ムービックスに観に行っていた映画だね。 日曜日なのに、フォーンといなかった。プンプン。 「プンプンって、 フォーンは、さとう珠緒か(笑)。 実はこの映画、 映画館の予告編ではそそられず、 『アリス・イン・ワンダーランド』のときの悪夢を思い出していたんだけど、 ツイッターで流れてきたノラネコさんの評判が良くて…」 ----そういえば、『アリス・イン・ワンダーランド』って、 ここで語っていニャいよね。 「うん。 あの映画は『不思議の国のアリス』の後日談的なストーリー。 でも、みんながすでによく知っているお話を 3DCGで作りなおしたという以上のものは感じなかった。 ルイス・キャロルの原作をなぞったって感じ。 この映画も『オズ はじまりの戦い』同様に、 映画館で観たんだけど、 正直言って睡魔が襲ってきたものね…」 ----これは、それとは違ったってことだニャ。 「そうだね。 こちらの物語は、 ジュディ・ガーランドの主演でよく知られている『オズの魔法使』の前日譚にあたる。 小説の方は原作者の ライマン・フランク・ボーム自身が手がけた13編もの続編があるものの、 “<偉大なる魔法使い>がどのようにして誕生したのか”という そのバックグラウンドについては、 一冊にまとまったものはない。 ところがこの映画の脚本では、 “魔法の国に迷い込んだ一人の男が<偉大なる魔法使い>となるまで”を イマジネーション豊かに描き上げている。 実は正直言って、 そのことを知っても ぼくはさほどこの映画に食指は動かなかったんだ。 『なんだ。また“ビギニング”ものか…』くらいでね。 ところが観てみてビックリ。 冒頭はモノクロ・スタンダード。 しかも映画『オズの魔法使』が生まれた 1940年代の映画を思わせるカメラワークで ノスタルジックに時代を再現してゆく。 そして、熱気球に乗った奇術師のオズが 竜巻に飲みこまれオズの国に着くと スクリーンサイズはワイドに、 そして原色豊かに、 けばけばしくならないギリギリのラインでの ファンタジ-・ワールドが展開してゆく」 ----ニャるほど。それだけでお釣りがきそうだニャ 「ぼくの場合、 この映画に前知識をまったくと言っていいくらい入れずにいったものだから、 クレジットに出てくる名前だけでも圧倒されたね。 オズには、この映画の監督サム・ライミ『スパイダーマン』シリーズで組んだジェームズ・フランコ。 劇中に登場する3人の魔女には、 ミシェル・ウィリアムズ、レイチェル・ワイズ、ミラ・クニス…」 ----3人も! あっ、そうか。 魔女には“西”とか“南”とかいたよね。 誰がどこの魔女ニャの? 「それも知らない方が楽しい。 果たしてどの魔女がよくて どれが悪いのか? まあ、前作を観ていたら 途中で分かっちゃうけどね。 それと今回目を見張るのは“陶器の少女”。 これはマリオネットとCGのコラボレーション。 その声を『ダークナイト ライジング』ジョーイ・キングが吹替えているんだけど、 これがまた可愛い。 この映画は字幕で観ることを強く勧めたいね。 けっこう、2D字幕の劇場も多いし」 ----2Dの方がいいの?。 「3Dを観ていないから、 何とも言えないけど、 『アリス・イン・ワンダーランド』は、 3Dがせっかくのカラフルな世界を壊していたと思う。 この映画では、 黄色いレンガ道エメラルド・シティなど 2Dの明るい世界を楽しみたい」 ----ふうん。 サム・ライミってホラーも多いし、 もっとダークな色遣いかと思っていた。 「さまざまなクリーチャーが出てくる暗い森などのシーンもあるし、 そっちの方も楽しめる。 クライマックスも ホラー・チックでドキッとするしね。 でも、この映画でぼくが感心したのは エジソンの伏線の回収」 ----ニャに、それ? 「すでに冒頭のモノクロシーンで、 エジソンが映画の原型を生みだしたことが オズの口から畏敬の念と共に語られるんだけど、 それが 悪い魔女との最終決戦のシーンで なんと発展した形で登場。 つまりタランティーノが『イングロリアス・バスターズ』でやってのけたように、 映画によって悪を駆逐するんだ。 ノラネコさんの言葉を借りれば シネマティック・イリュージョン。 それだけでも映画ファンは感涙だよ」                   (byえいwithフォーン) フォーンの一言「この美女の共演は涎モノニャ」身を乗り出す ※度 コトリ・ロゴこちらのお花屋さんもよろしく。 こちらは噂のtwitter。 ツイッター 「ラムの大通り」のツイッター blogram投票ボタン ranking.gif人気blogランキングもよろしく ☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引 (他のタイトルはこちらをクリック→)index orange 猫ニュー画像はアメリカ・オフィシャル(ダウンロードサイト)より。
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『アンナ・カレーニナ』

2013-03-09 14:52:08 | 新作映画
(原題:Anna Karenina)

----久しぶりに、二日続いての映画のお話。
最近ではスルーしてしまうことも多いのに、
まさか『アンナ・カレーニナ』とは…。
「そうだね。
ぼく自身も驚き。
まさか、これがこんな映画だったとは…?
観るまでは、この作品については
不倫の愛に身を焼きつくしたヒロインを描いた文豪トルストイの小説。
その映画化というイメージしかなかったからね」

----それはそれで間違いニャいんでしょ?
「うん。
ただ、この原作に対してのアプローチが実に野心的。
一昔前の言葉で言えばアヴァンギャルド、前衛的」

----へぇ~っ。想像つかないニャあ。
「初めのうちは
ほんと戸惑ったね。
物語が観客のいない舞台の上で演じられ、
そこから登場人物は
そのまま次のシーンへと移っていく。
しかもその中には、同じ続きで作られたセットもあれば、
世界遺産の建造物での撮影、あるいは大自然を背景としたシーンもある。
つまり、舞台の中と外を
<物語>が行き来しているんだ」

----ふむ。それはあまり聞いたことニャい。
「実はいま、
初めてプレスを開いてみたんだけど、
それで初めてこのアプローチの理由が分かってきた。
監督のジョー・ライト
“例によって例のごとくの時代モノの映画”を作ることは
避けたいと思い続けていた。
そんなとき、彼は英国人歴史家オーランド・ファイジズ
19世紀のサンクトペテルベルク貴族は、
人生を舞台の上で演じているかのようだった
』という記述に目を止める。
ロシア人は昔から、
彼らが東洋と西洋のどちらに属するのかという
アイデンティティ・クライシスに苦しんでいたんだね。
そして『アンナ・カレーニナ』の時代の人々は、
自分たちを“西ヨーロッパの一員”と決め、
あらゆる面でフランスをまねる“演技”をしていた。
そこでライト監督は、
彼らの本質を描くために
物語を舞台劇型にしよう』という決断を下したのだそうな」

----長い引用、ご苦労様(笑)。
「まあ、そう皮肉らないでよ。
もう少し。
そして彼は
“内側から腐った当時のロシア社会の比喩となるような、
美しいが崩れ落ちそうな劇場”のセットを作ったわけだ。
主演のキーラ・ナイトレイ
このヴィジョンを監督から聞かされ、
とても興奮して役を引き受けたという。
ただ、惜しむらくは、
この映画がそんなチャレンジングな作品ということが
宣伝ではまったく伝わっていないように見えること。
おそらくターゲットを一般的な女性に絞っているんだろうけど、
これはシネフィル(あっ、言っちゃった)こそ観るべき映画」

----そうか…。
ファッションとか美術ばかり話題になっているものね。
「そうだね。
こういうとき、
しっかりその背景を書いてくれているプレスは役に立つ。
アンナが恋するヴロンスキーには
『キック・アス』アーロン・テイラー=ジョンソン
ぼくはこの役をジュード・ロウがやるとばかり思っていたのでビックリ」

----ジュード・ロウは夫役ということ?
「そう。
頭髪が凄く後退していて、
年齢を感じさせるんだけど、
どうやらこれは役作りのための剃髪だったらしい。
これもプレスを読むまで知らなかったなあ」

----昨日、ツイッターで呟いていたでしょ。
ファンに怒られちゃうよ。
                 


(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「主演のマッツ・ミケルセンがいいらしいの慣れるまでは戸惑いそうなのニャ」もう寝る


※くどいようだけど、おそらく思っているのとかなり違う度
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『舟を編む』

2013-03-08 22:56:00 | 新作映画

「久しぶりだから、
喋りやすい映画からにしちゃうかな」

----えっ、そうニャの?
これって、タイトルからして分かりにくいけど…。
「そう言われてみると
確かにそうだね。
これは、ある出版社で
新しい辞書を作った人たちの話。
それまでの辞書とは違って若者言葉や
新しく生まれた概念も取り入れたその辞書の名は『大渡海』」

----「大渡海」?
ニャんか、ダジャレっぽいニャあ。
「映画の中で使われた言葉を借りれば
“言葉の海。それは果てしなく広い。
人は辞書という舟で(言葉の)海を渡り、
自分の気持ちを的確に表す言葉を探す。
誰かと繋がりたくて広大な海を渡ろうとする人たちに捧げる辞書、
それが大渡海”…。
と、まあ、こういうことになる」

----へぇ~っ。マジメな話だニャあ。。
「なんと、
この映画の主人公の名前が
馬締(まじめ)光也(笑)。
同じく三浦しをん原作の『まほろ駅前多田便利軒』にも主演している
松田龍平が飄々と演じている。
馬締は出版社の営業部員。
しかし、変人扱いされ、もてあまされぎみ。
だが、定年を無開けたベテラン編集者・荒木(小林薫)は
彼の中に眠る素質を見抜き、
新たな辞書編集者として迎え入れることになる」

----ニャるほど。
でも、その辞書編集って地味そうだニャあ。
「そうだね。
優に15年はかかる。
この映画は、
その最初の一年、
企画が立ち上がる1995年、
そして完成間近の2008年~2010年という
二つの時代にまたがって物語が描かれる。
ぼく自身、雑誌の編集部にいたこともあり、
取材、執筆、レイアウトはもちろんのこと、
校正、紙選びなど、
甘酸っぱい気持ちを呼び覚まされたね」

----監督って誰だっけ?
『川の底からこんにちは』でブレイクを果たした石井裕也
今回、この映画で確認したのは、
この監督の世界には、他者との競争という概念がないこと。
そこには、オンリーワンもナンバーワンもなく、
代わりに勝負の相手としてあるのは“自分自身”。
石井監督の映画を観て元気づけられるのは、
どんな時代、どんな環境にあろうと、
精一杯、自分らしく生きていこうとしていること。
いつも素直だなって…。
今回も、他人の気持ちなんて分からないのは当たり前。
分からないから興味を持ち、分からないから話をする。
つまり、そのことを前提として、
言葉の有意性を説き、
主人公たちの仕事、ひいては人生を後押ししてくれるんだ」

----ふむふむ。
キャストのほうもよさそうだニャあ。
「うん。
宮あおい、オダギリジョー、池脇千鶴、加藤剛、渡辺美佐子、黒木華
なかでもお調子者の先輩編集者を演じるオダギリジョーは絶品。
彼が出てくるだけで、なぜか笑いがこぼれてゆく。
最近、こんな役は珍しいんじゃないかな。
でも、いちばん嬉しかったのは契約社員役の伊佐山ひろ子。、
『白い指の戯れ』『一条さゆり・濡れた欲情』の頃を彷彿とさせる若い役柄。
コメディリリーフ的な孫zないということもあり、
見せ場も存分。
なんか、とても嬉しくなっちゃった」

----確か、その二作でキネマ旬報主演女優賞に輝いたんだよね。
「そう。
その受賞が原因で選定委員を降りた評論家もいたけどね。
そういえば、今回、
撮影は藤澤順一、照明は長田達也という、
今や日本映画界の重鎮ともいえるふたり。
ビデオ撮りでなく35mm撮影というのも
この映画の空気感にはピッタリ。
石井裕也監督の演出も、どちらかというとオーソドックス。
これまでの作品のような
才気走った部分は影を潜めたけど、
落ち着いた大人の演出が心地よかったよ」

                 

(byえいwithフォーン)

フォーンの一言「大船に乗った気持ちで映画を観るのニャ」気持ちいいニャ


※松田龍平は独特のポジションを占めてきた度
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