(原題:Imagine)

----『イマジン』?
ジョン・レノンと関係あるの?
で、世界平和を希求する映画だったりして…。
「普通、そう思うよね。
ところがこれが全く違う。
この映画は『イーダ』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞したことで
今また注目を集めているポーランド映画。
しかも、舞台は他の国という変わり種なんだ」
----ふうん。
どんなお話?
「リスボンの視覚障害者施設。
そこにイアンという風変りな男がやってくる」
----風変り?
「そう、
彼は音の反響を使って
周囲にあるモノの位置や距離、性質、大きさを明確にする
“反響定位”というテクニックによって
白い杖を使うことなく歩くことができるんだ」
----それはスゴい。
でも他の人には難しいよね。
「普通はね。
ところが彼は、
ここで教師として働き、
子供たちに自分の手法を教えることで、
外の世界に出ることの素晴らしさを説こうとするんだ」
----ええ~っ。
それ危ないんじゃニャい?
「そうなんだ。
周りは、施設に何か起こっては大変と、
そのトレーニングをやめさせようとする。
しかし、イアンは施設内に限ってということで
少々危険を伴う行為にも挑戦させる。
と、ここまでは想定内の物語。
静かで真摯な映画。
ところが、彼が外に出始めたところから
映画はスリリングに動き出す」
----ニャにが起こるの?
「実は、イアンの部屋の隣には
ドイツからやってきた成人女性エヴァが住んでいる。
それまで自室に閉じこもっていた彼女は、
イアンに興味を抱き、
彼と一緒にリスボンの街へ出る。
路面電車、バイク、車の通貨音、人々の足音、木々のざわめき…。
さまざまな音や匂いを楽しみながらたどり着いたテラスで
ふたりはワインを楽しむ」
----周りは
ふたりが視覚障碍者って気づかニャいの?
「うん。
サングラスをかけているしね。
エヴァに至っては見知らぬ男に声をかけられたりする。
そんなこと、
それまでの自分にはなかったこと。
エヴァは嬉しくてたまらない。
一方、施設内には
彼女の他にもイアンの行動を興味深く見つめている青年セラーノがいた。
彼は、イアンに憧れながらも
その話す内容は嘘ではないかと思っていた」
----嘘って…。
「う~ん。
それは観ているこちらも
心にどこか引っかかる部分。
他の生徒たちも、
自分と同じ盲目の男が杖なしで歩けるなんて思いもよらないものだから、
ほんとうは彼が見えているのではないかと疑ったりね。
そんなある日、イアンは
“反響定位”のデモンストレーションで失敗を犯してしまい、
解雇通告を言い渡されてしまう。
しかし、エヴァは一度覚えた” 杖なしで外へ” の快感が忘れられない。
セラーノに頼んで一緒に外へ出るが…」
----ゴクッ。ニャにが起こるの?
「まあ、
そこからは実際に観てもらうとして、
ポイントは
イアンの言っていることは真実か?嘘か?
まずはここだね。
実は、この結末が
実に不思議、
ある意味、シュールというか
“非現実的な奇跡”が起こる。
しかしそれさえも実際に起こったことなのか、
それこそ“イマジン”なのかが釈然としない」
----ニャるほど。
えいが好きそうな映画だ。
「でしょ。
そのシーンに限らず、
杖なしで外へ出たときのサスペンスともいえる緊張感など、
この映画は
観る前に思っていたのとは全く違う様相を呈してくる。
しかし、まあいずれにしろ
この“反響定位”を映画にしようとした発想が凄い。
日本だと
とてもじゃないけど、素材として誰も考え付かないもの」
----そうだよね。
キャッチコピーの
『あなたとなら見える。』からは
とても想像できない内容。
「まあ、それもまったく間違っているというわけじゃないけど…。
でもサブコピーの
『リスボンの街で出会った盲目の男女は恋に落ちた。』は
逆に観客を狭めちゃう気がするな。
ぼくだったら
『彼は盲目の伝導師か?それともペテン師か?』にしちゃうけどね」
----ニャんて大胆な…。
フォーンの一言「彼は世界を広げようとしたのニャ」
※「ちょっと『カッコーの巣の上で』を思いだした度


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こちらは噂のtwitter。

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----『イマジン』?
ジョン・レノンと関係あるの?
で、世界平和を希求する映画だったりして…。
「普通、そう思うよね。
ところがこれが全く違う。
この映画は『イーダ』がアカデミー賞外国語映画賞を受賞したことで
今また注目を集めているポーランド映画。
しかも、舞台は他の国という変わり種なんだ」
----ふうん。
どんなお話?
「リスボンの視覚障害者施設。
そこにイアンという風変りな男がやってくる」
----風変り?
「そう、
彼は音の反響を使って
周囲にあるモノの位置や距離、性質、大きさを明確にする
“反響定位”というテクニックによって
白い杖を使うことなく歩くことができるんだ」
----それはスゴい。
でも他の人には難しいよね。
「普通はね。
ところが彼は、
ここで教師として働き、
子供たちに自分の手法を教えることで、
外の世界に出ることの素晴らしさを説こうとするんだ」
----ええ~っ。
それ危ないんじゃニャい?
「そうなんだ。
周りは、施設に何か起こっては大変と、
そのトレーニングをやめさせようとする。
しかし、イアンは施設内に限ってということで
少々危険を伴う行為にも挑戦させる。
と、ここまでは想定内の物語。
静かで真摯な映画。
ところが、彼が外に出始めたところから
映画はスリリングに動き出す」
----ニャにが起こるの?
「実は、イアンの部屋の隣には
ドイツからやってきた成人女性エヴァが住んでいる。
それまで自室に閉じこもっていた彼女は、
イアンに興味を抱き、
彼と一緒にリスボンの街へ出る。
路面電車、バイク、車の通貨音、人々の足音、木々のざわめき…。
さまざまな音や匂いを楽しみながらたどり着いたテラスで
ふたりはワインを楽しむ」
----周りは
ふたりが視覚障碍者って気づかニャいの?
「うん。
サングラスをかけているしね。
エヴァに至っては見知らぬ男に声をかけられたりする。
そんなこと、
それまでの自分にはなかったこと。
エヴァは嬉しくてたまらない。
一方、施設内には
彼女の他にもイアンの行動を興味深く見つめている青年セラーノがいた。
彼は、イアンに憧れながらも
その話す内容は嘘ではないかと思っていた」
----嘘って…。
「う~ん。
それは観ているこちらも
心にどこか引っかかる部分。
他の生徒たちも、
自分と同じ盲目の男が杖なしで歩けるなんて思いもよらないものだから、
ほんとうは彼が見えているのではないかと疑ったりね。
そんなある日、イアンは
“反響定位”のデモンストレーションで失敗を犯してしまい、
解雇通告を言い渡されてしまう。
しかし、エヴァは一度覚えた” 杖なしで外へ” の快感が忘れられない。
セラーノに頼んで一緒に外へ出るが…」
----ゴクッ。ニャにが起こるの?
「まあ、
そこからは実際に観てもらうとして、
ポイントは
イアンの言っていることは真実か?嘘か?
まずはここだね。
実は、この結末が
実に不思議、
ある意味、シュールというか
“非現実的な奇跡”が起こる。
しかしそれさえも実際に起こったことなのか、
それこそ“イマジン”なのかが釈然としない」
----ニャるほど。
えいが好きそうな映画だ。
「でしょ。
そのシーンに限らず、
杖なしで外へ出たときのサスペンスともいえる緊張感など、
この映画は
観る前に思っていたのとは全く違う様相を呈してくる。
しかし、まあいずれにしろ
この“反響定位”を映画にしようとした発想が凄い。
日本だと
とてもじゃないけど、素材として誰も考え付かないもの」
----そうだよね。
キャッチコピーの
『あなたとなら見える。』からは
とても想像できない内容。
「まあ、それもまったく間違っているというわけじゃないけど…。
でもサブコピーの
『リスボンの街で出会った盲目の男女は恋に落ちた。』は
逆に観客を狭めちゃう気がするな。
ぼくだったら
『彼は盲目の伝導師か?それともペテン師か?』にしちゃうけどね」
----ニャんて大胆な…。
フォーンの一言「彼は世界を広げようとしたのニャ」

※「ちょっと『カッコーの巣の上で』を思いだした度




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