ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ポエトリー アグネスの詩』

2012-01-28 18:58:48 | 新作映画
(英題:POETRY)



----これ、昨年の最初の試写で観たんだよね?
「うん。
すっかりここで喋っていた気になっていた。
結論から言うと、
今年ここまでに公開された映画の中では
頭抜けて好きな作品だね。
とにかく、スクリーンを見つめている間、
“映画を観ている”という気にさせてくれる」

----アグネスと言うと、
アグネス・チャンを連想するけど、
ここに写っているのは
かなり年配の人みたい。
どんなお話ニャの?
「う~ん。
これはあんまり、
中身を知らずに観た方がいいんだけどね。
主演は16年ぶりに映画に出演という韓国の名優ユン・ジョンヒ
脚本・監督はイ・チャンドン
『ペパーミント・キャンディ』『シークレット・サンシャイン』が人気だけど、
個人的には『オアシス』の衝撃が大きい。
さて、簡単にシノプシスを離すと…。
主人公は、遠く釜山で働く母親に代わって
中学生の孫息子ジョンウクを育てている初老の女性ミジャ(ユン・ジョンヒ)。
詩作の教室に通い、言葉を探す穏やかな日々を過ごしてきた彼女が、
孫息子の事件によって、その日常を脅かされるというお話」

----へえ~っ。
なんてことのないお話に見えるけど…。
その孫息子の事件というのが問題なんだニャ…。
「そう。
彼を含む仲間6人は、
少し前に自殺した少女ヒジンの事件にかかわっていたんだ。
他の5人の親たちはお金で解決しようとする。
だが、ミジャにはそんなお金はない。
しかも、なんと彼女はアルツハイマーの初期症状が出始めていた…」

----うわっ。一気に悲惨な話になっちゃった。
「うん。でも人生って、
たとえ、今はいいように見えていたとしても、
どこでどんな落とし穴が待ち構えているか分からない。
しかも、それは
いくら自分がそれまで正しくつつましく生きていたからと言って
世の中が、まあまあと見過ごしてくれるわけじゃない。
その厳しい試練が
ピュアの塊のような彼女ミジャに襲いかかるんだ。
この残酷な事実――。
もう、それだけで心揺さぶられてしまう」

----う~ん。
「さて、それを軸としながら
この映画が映画としてもぼくの心を鷲掴みにしたのは、
やはり映像だね。
まず観てほしいのがミジャの服装。
ふだんから彼女がきる服は少女のような色遣い。
初老の女性が着るには目立ちすぎる。
韓国版『下妻物語』と言っては言いすぎかもしれないけど…。
ここにはいくつかの意味がある。
ミジャがおしゃれが好きで
自分の人生を楽しんできたこと、
他の人とは違っているという、その特異性を見せること、
落ち着いたトーンの田園風景の中での観た目の効果を出すこと、
そして、それによって映像、物語の両方を弾ませること…」

----服だけでそんなにも?
「うん。その効果が最大限に発揮されるのが、
ミジャが他の人たちを代表して
被害者の母親の元に謝罪に向かうところ。
その母親は野良仕事をしている。
そこに、謝罪には似つかわしくない姿で彼女が現れる。
さて…?
ここは言わない方がいいだろうな。
と、この映画にはこのシーンに代表されるように、
心をざわつかせるシーンが随所に散りばめられている。
まあ、後は何も言わないから
とにかく観て観ることをおススメするね。
エンディングひとつをとっても
人によっていろんな解釈がある、
そんな深みを持った映画だよ」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ところでアグネスというのは誰なのニャ」小首ニャ

※ヒジンの洗礼名だ度

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『アフロ田中』

2012-01-26 22:03:09 | 新作映画
----しっかし、すっごい頭だニャあ。
こんな人いるの?
「まあ、ここまでじゃないけど、
いることはいるね。
これは映画のタイトルにもなっているように
アフロヘアーと言うんだ。
主人公の田中は、
生まれたときから天然パーマ。
周りにからかわれてアフロにしたところ、
急に、みんなが一目置きだした。
その迫力にタジタジになったんだね。
で、調子に乗った彼は、
以後、独自の道を歩み始める。
そのひとつが、高校中退。
ところが、そのまま楽しくやれると思っていたのに
人生は、そうは甘くなかった。
上京して働き出すも、恋人はできないまま。
そんな彼に、高校時代の仲間から結婚式の招待状がくる。
そこで焦った彼は…というお話」

----ニャんで焦るの?
「高校時代に、彼と仲間たちはある約束を交わす。
それは、彼らのだれかが結婚するときに
それぞれ彼女を連れていくというもの。
しかし、田中には彼女はいなかった。
と、まあ、これだけの話。
でも、そのこれだけの話がとてつもなくオモシロい」

----そのオモシロいワケって?
「もう、すべては
田中を演じている松田翔太の演技。
本来なら、そのルックスの良さで、
いくらでも女性が寄ってきそうな彼が、
オーバーアクションで“モテない”男を演じちゃう。
体はクネクネ、目線は変なところをさまよう。
しかも、緑色のジャージ姿。
合コンのとき、一念発起しておしゃれをしたら、
これまた、一昔前のディスコスタイル。
まあ、それ以前に、彼の顔にアフロと言うだけで笑える」

----松田翔太って『ボーイズ・オン・ザ・ラン』では
クールで嫌味なモテ男を演じていたよね。
「そう、それだけにギャップがオカシイ。
あの映画とこれを並べて観たら、
そのアフロヘアーはともかくとして、
ひとりの男がモテるモテないは、
生まれついてのモノだけじゃないということを
感じとれるかもしれない。
モノローグも松田翔太。
とにかく、ここまで一人の役者の力量に
その映画全体をゆだねた作品は近年まれと言ってもいいだろうね」

----ふうん。他の役者はどうニャの?
佐々木希、原幹恵、美波といった
平成風美女もわんさか出ているけど、
気になったのはリリー・フランキー
さっき話した『ボーイズ・オン・ザ・ラン』にも出ていたけど、
昨年の傑作『モテキ』に続いて
またまた主人公の上司役。
エロっぽいいやらしさから
上司としての常識人まで
彼は、人の観察がよくできている(と思う)。
なんというか、存在感以前に説得力があるんだ。
映画に不思議なリアリティをもたらしているよ」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「松田優作に似てきた気がするのニャ」身を乗り出す

辺見えみりにも驚いた度

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『ピープルVSジョージ・ルーカス』

2012-01-25 00:08:47 | 新作映画
(英題:THE PEOPLE VS GEORGE LUCAS)


「今日はちょっとユニークな映画のお話をしよう。
タイトルは『ピープルVSジョージ・ルーカス』
“VS”となっていることからも分かるように、
これは、よくあるジョージ・ルーカス賛歌ではない。
『スター・ウォーズ』旧シリーズのファンたちからの
ルーカスに対する辛辣な疑問、不満がいっぱい詰まった、
愛憎のドキュメンタリーなんだ」

----へぇ~っ。興味津々。
でも、なぜ旧シリーズなの?
「うん。
彼らファンはこう考えている。
『オリジナルの3部作で終りにしておくべきだった』と。
ファンとルーカスの蜜月期間が終わったのは、
ルーカスが“スペシャルエディション”を発表したとき」

----あれってジャバ・ザ・ハットを登場させたり、
当時の技術ではできなかったことを
ルーカスがCGを使ってやってのけた特別篇だよね。。
「そう。
この作品は、ジャバ・ザ・ハットのシーンばかりが脚光を浴びた感もあるけど、
実は他にも細かい改変がいくつもなされている。
その一つが、ハン・ソロが銃を撃つタイミング。
お尋ね者の彼はオリジナルでは賞金稼ぎに対して自分から発砲。
ところが、これは相手が発砲して外れて
その後、ソロが発砲という風に変わっている。
それによって、ハン・ソロのキャラも変わるし、
第一、 賞金稼ぎがあんな至近距離から撃って外すわけはない…と、
彼らファンはこう見るワケだ。
実を言うと、ぼくもこのスペシャルエディションには
オリジナルを観たときほどの感動がなく、
それってなぜだろうと思っていたんだけど、
もしかしてこういうところにあったのかも…」

----でも、作品を自分の満足のいくモノにしたいというのは
作家共通の気持ちニャのでは?
「そこなんだよ、
この映画のオモシロいところは…。
ファンたちは、映画は“時代のモノ”だという。
もちろん作家のモノだけど
それを観た人たちのモノでもあると…。
だから、その時代に生まれたものを勝手に変えるなとね。
現に、その頃、ルーカス自身も
古い白黒映画をカラー化することに反対していた。
なのに、自分だけなぜ、それが許されるのかと…。
もし、ダ・ビンチが今の時代に現れて
『モナリザの口元を書きなおす』と言ったら
きっと、みんな止めるだろうとね…。
彼らの声は切実。
『オリジナルを見せてくれ』。
こういう細かい検証は、
新シリーズに対してもなされる。
社会的現象ともなった22年ぶりのスター・ウォーズ。
『エピソード1/ファントムメナス』の第一回の上映を観ようと
会社を休む人も出たほどだった。
ところが終ったときにはそれは落胆に変わる」

----ジャー・ジャー・ビンクスが悪評のヤツだね。
「ラジー賞最低男優賞(笑)。
後、フォースミディ=クロリアンという概念を持ち込んだこととかもだね。
ほかにも、ルーカスが
大実業家として成功したこと、
彼のマーチャンダイジング戦略に乗っかって
家庭を失ってまでグッズ、フィギュアを買い集めた人たちの恨みなども出てくる。
まあ、これは逆恨みに近いけど…。
と、この映画、喋り出したらキリがない。
しかし、何よりも感心したのは
ファンたちの自家製リメイク版がとんでもなく数多く存在していること。
そのこと一つとっても、
この『スター・ウォーズ』は映画史上、
右に並ぶものがないエポックメイキングな作品だったことが分かる」

----でも、それ聞いていると
『エピソード7~9』はない方がいいってことだね。
「いや、それは…(汗)。
ここがファンの複雑なところだろうね。
期待値が高いから
少しでも崩されると
もう我慢できなくなってしまう。
それにしても、いろいろと考えさせられる一本だったな」



                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「同じ子供向けでもイウォークは嫌われてないのニャ」
※『スター・ウォーズ』はやはり特別な映画だ度


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『ハンター』

2012-01-23 23:45:20 | 新作映画
(原題:Machine Gun Preacher)


----えっ、スティーブ・マックィーンの映画をリメイクしたの?
「いやいや、そうじゃないよ。
これは、幻のタスマニアタイガーを探し求める男のお話。
スゴ腕ハンターであるマーティン・デイビッド(ウィレム・デフォー)は
バイオ・テクノロジー企業、レッドリーフ社の依頼で、
すでに絶滅したと言われる
タスマニアタイガーの生態サンプルを採取するべく現地へ。
だが、到着するや否や彼は周囲の厳しい視線にさらされる」

----それはそうだよ。
希少種を捕まえようとしているんだから…。
「いや、そうじゃないんだ。
実はマーティンは、
自分の目的は誰にも話してはいない。
そのこともあって、
逆に彼は“環境オタク”と煙たがられてしまう。
というのも、地元の人にしてみれば“環境より生活”。
環境保護のため森林伐採という生活手段が奪われていることから
エコロジストたちを目の敵にしているんだ。
さて、そのマーティンが身を寄せたのが
幼くも利発な少女サスと、
言葉をまったく発しない弟バイクのいるアームストロング家。
実は、そこでは環境保護運動に熱心な父親ジャラが
数ヶ月前に森に向かったきり消息を絶ち、
残された母親ルーシー(フランシス・オコナー)は寝たきりとなっていた。
映画は、その<謎>を解くのと並行する形で、
マーティンのタスマニアタイガー探しを描いていく」

----ふうむ。ということは
ジャラは地元の人々に消されたんだニャ。
「さあ、どうでしょう?
ここに、実は現地ガイドのジャック・ミンディ(サム・ニール)という男が絡んでくる。
彼は、レッドリーフ社に頼まれ
ジャラの家をマーティンのベースキャンプとして用意している。
実は、このジャックの設定が本作でもっとも納得いかないところ。
その立ち位置がどうもはっきりしないんだ。
しばらくして、
ジャラの家が地元グループに襲われる事件が発生。
ところがなぜかその中にジャックもいる。
だったら、最初からこんなエコロジストの家なんか
マーティン紹介しなければいいのに…
と、どうしてもそこで引っ掛かってしまう。
さて、物語の方は、
以後、誰もが想像がつく通りに進んでゆく」

----マーティンとアームストロング家の人々の心の交流だね?
「そう。
ただ、オモシロかったのは、
マーティンが意外と精神的に脆いところ。
レッドリーフ社の圧力により、
使命を思い出したマーティンは、
サスと約束していたハイキングをドタキャン、
あたふたと森に帰っていくんだ」

----へえ~っ。それは意外。
でも、そのまま終りそうにはないニャあ。
結局、タスマニアタイガーは現れるの?
実際には絶滅してるんでしょ?
「う~ん。これは言ってもいいかな。
クライマックスは、
ハンターとタスマニアタイガーの対峙。
もちろんこれはCGによるものだけど、
そうはまったく感じさせない。
こういう使い方だったらCGもありだね。
ただし、その結末はちょっと考えされる。
どうにもすっきりしない。
でもまあ、これは仕方ないんだろうな」

----ニャに、ひとりでブツブツ言ってんの?(笑)

                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ウィレム・デフォー、久しぶりの主役ニャ」
※こういう役はピッタリだ度

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『キツツキと雨』

2012-01-21 17:31:08 | 新作映画


----確かこの映画って、
去年の東京国際映画祭で話題になっていた作品だよね。
「そう。
『南極料理人』で一躍脚光を浴びた沖田修一監督作品。
もとより、映画祭は映画が好きでたまらない人々の祭典だから、
よけいにこの映画は受けたんだろうね」

----どういうところが?
「実はこの作品は、
映画製作の舞台裏を覗ける作品でもあるんだ。
設定自体は、これまでにもよくあったもので
取り立てて説明するほどではない。
息子を一人で育てている60歳の木こり・克彦(役所広司)。
だが、その息子・浩一(高良健吾)は定職につかずぶらぶら。
そんなある日、克彦は撮影隊と出会う。
その一人、25歳の若い男が
ロケハンでも何をするでもなくやる気なさそう。
『お前も何かしろ』と葉っぱをかける木こり。
しかし実は、このひ弱に見える長髪の男は
映画を束ねるはずの監督・幸一(小栗旬)であった…。
ということで、後は想像が付くよね。
克彦は、エキストラに始まり、
いつしかスタッフとして撮影の手伝いを始め、
映画のオモシロさに気づいていく。
その中で監督・幸一は自信を取り戻し、
また、克彦も息子の気持ちが分かるようになっていく。
もう、一気にしゃべっちゃうね。
この映画がステキなのは、
“映画”を媒介とした出会い、
それによって、
それぞれが次の一歩を踏み出していくところ。
映画は、やはり人を幸せにしてこそ意味がある…
という、ぼくの考え方からすると
これは嬉しいプレゼントだったね」

----ニャるほど、テーマはありふれていても、
そこに“映画”を絡ませたことが嬉しかったんだニャ。
「うん。
ロケの裏側もたっぷり覗けるしね。
ぼくは名前は出さないけど、
ある若手監督の試写会での挨拶を見て
『へぇ~っ。こんな気弱そうな
しかもオタクっぽい若い人が監督を…』と
ビックリしたことがある。
そのときのことを思い出したね。
カメラマン(嶋田久作)からは『やるの?やんないの?』と言われてばかり。
女優(臼田あさ美)からは『台詞変えていいですか?』
もう一人の俳優(平田満)は『やりゃいいんだよ、やりゃ』。
で、ついには自分でも分からなくなって頭を抱え込んでしまう。
あるとき、大物俳優(山崎努)の撮影で、
思い切ってダメだししたら、
『最初に言えよ!』…。
しかし、この大物俳優が泣かせるんだ。
詳しくは言わないけど、
彼に監督がロケ先のスナックに呼び出されるシーンは
もう涙なしでは観られない。
後ろの席で観ていた女性は嗚咽を漏らしていた…。
と、この映画は、一度でも現場を体験したことがある人なら
もう、たまらない作品。
ディテールがオモシロすぎる」
>
----ところで、彼らはどんな映画撮ってんの?
「う~ん。
言おうか言うまいか迷うなあ。
『UTOPIA~ユートピア~ゾンビ大戦争』…」

----ニャんだ、それ?
「ほらね」
                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「日本は火葬だからゾンビは、ありえないはずニャ」小首ニャ※『ゾンビは走りません』という監督の指示もあるけど、
走るゾンビもいる度

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『マリリン7日間の恋』

2012-01-19 23:36:13 | 新作映画
(英題:My Week with Marilyn)


----この映画って、
ミシェル・ウィリアムズマリリン・モンローを演じているんだよね。
「うん。
それほど似ているとは思わなかったけど、
映画の中、つまり劇中劇での彼女は
本物そっくりの表情、しぐさ。
まあ、これで改めて確認したのは
マリリン・モンローというのは
やはり不世出のスターだったということだね。
とりわけ、今回、ここで描かれている映画
『王子と踊り子』は、それを証明している。
古めかしい映画の中、彼女だけが際立っている。
浮いてはいるけど、でもポップなんだ」

----『王子と踊り子』って?
「これは、
ローレンス・オリヴィエが監督、主演した作品。
シェークスピア俳優としても知られる彼だけに、
その演出・演技は正攻法。
脚本通りに言葉にしてもらいたい。
だが、モンローは、その演技の背景、
つまりヒロインの内面まで理解しなければ演じることはできない。
モンローは、実はアクターズ・スタジオでメソッド演技法を学んでいるんだ。
それに加えて、彼女は精神不安定。
たび重なる遅刻に、
最初は、あわよくばモンローを…と狙っていたオリヴィエ(ケネス・ブラナー)も怒り爆発。
そんな中、
下っ端の第3助監督コリン・クラーク(エディ・レッドメイン)
彼女の見張り役を命じられる。
マリリンは撮影の不安や寂しさを打ち明け、
コリンは正直にそれに応えていく。
以来、マリリンは彼を頼るようになるが…」

----ニャるほど、それが“7日間”ってわけだ。
でも、あまり知られていなかったよね。
恋多きマリリンの恋のお相手としては…。
それはプラトニックだったから?
「この“関係”が明らかになったのは、
後に監督として成功するコリン・クラークが回想録を執筆したから。
本人が語っているだけにどこまで真実かは分からないけど、
話としてはオモシロい。
たとえば、短いふたりの小旅行。
その一つ、ウィンザー城の池で
マリリンが突然裸になって泳ぎ出すとかね。
一方で、『王子と踊り子』撮影シーンと現場の様子を対比するため
50年代のテクニカラーを導入するなど
映画ファン泣かせの試みも…」

----でも、物語の主軸としては
あくまで、マリリンとその第三助監督の恋ニャんだよね。
「そう。
実はこの映画、
ぼくの生涯のベストである『ラムの大通り』のラストと同じショットが…」

----スクリーンの中の彼女を
映画館の椅子で見つめるって、あれだね?
「うん。
ただし、この映画では映画館ではなく試写室だけどね。
前の座席の背もたれに手を組み
顎を乗せるしぐさまで同じなのにはゾクッ。
やはり、
“映画スターと映画のような恋をする”というのは、
映画ファンの最高の夢。
そうそう、あとこれは言っておきたいと思ったのは
『映画に愛をこめて・アメリカの夜』との関連。
あの映画で、精神不安定な女優(ジャクリーン・ビセット)は
精神科医でもある夫を撮影現場に呼ぶ。
ぼくは、この映画でマリリンが夫アーサー・ミラーを
アメリカから呼び寄せるシーンにそれがかぶさった。
もしかしてトリュフォーは
マリリンのこのエピソードを意識していたのかも?」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ケネス・ブラナー、いかにもいやらしそうだニャ」ちょっと怒るニャ


ヴィヴィアン・リー(ジュリア・オーモンド)がマリリンに嫉妬するシーンもスゴい度

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『超能力者』

2012-01-15 19:17:10 | 新作映画
(英題:Haunters)



----カン・ドンウォンって、デビューの頃、
スゴクほめていた人だよね?
「いやあ。
『オオカミの誘惑』を観たときは
あまりの美男子ぶりに
ドキッとしたんだけど、
あっちこっちから『ええっ?』と言われた苦い(笑)経験があって…。
そのため今回は、少し引いて観ていたんだけど、
やはりイケメンには違いないと思ったね。
また、役柄が彼にピッタリ」

----一応、タイトルどおりに超能力者ってことでいいのかニャ?
「うん。
彼は、その目で相手の自由意思を奪ってしまう。
その力を恐れた母親が
子どもの頃から彼に目隠しを強いていた。
しかし、母に暴力を振るう父親を殺してしまったことから、
絶望に捕われた母親は彼を…
と、こういう不幸な過去を背負っているんだね」

----コ・スが演じている方の男も超能力者ニャんだよね?
「そう。彼が演じているギュナムは、
実は自分の力に気づいていない。
ところがある日、自分が勤める質屋で、
見知らぬ男が周りの人間たちの動きを止め、
金を盗もうとしている現場に出くわす。
なぜ、みんな操られているのか?
事情が分からないまま、
ギュナムは勇敢にもその男に立ち向かう。
かくして、ふたりの運命のバトルが始まる…」

----ニャんだか、
日本のコミックっぽい設定だニャあ。
「そうだね。
まあ、ツッコミどころは
いくつもあるけど、
美形の男ふたりの対決を観ている分には、
これはこれでいいのではないかな。
日本映画だと、ここからもっと発展させて
たとえば『デスノート』のように、
この“超能力”を野望のために使うパターンが多いけど、
カン・ドンウォン演じるこの男は、
ただ、ひっそりと日々を生きている。
その生き方というのも、
人を操ることで自分の食い扶持を確保しているという、
言い方は悪いけど、ちっちゃなもの。
ところが、ギュナムが現れたことで
そのさ生き方ができなくなる」

----ニャるほど、世の中から隠れて生きているわけか…。
だから無名ニャんだね?
「うん。
あと、オモシロいのは
ギュナムの仲間たちを外国人と設定しているところ。
ひとりはガーナ、ひとりはトルコ。
いずれも韓国語を流暢に(と言っても、ぼくには聞き分けられないけど)操っている。
さて、このテーマ、
“知らない方がみんな幸せだったかもしれない”という意味では、
昨年から話題の『サラの鍵』『灼熱の魂』に通じるかも…」

----いや、さすがにそれはニャいでしょ(笑)。


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ダサダサの格好をしてもカン・ドンウォンは、カッコいいのニャ」身を乗り出す

※アクション・シーンも見モノだ度

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『マシンガン・プリ―チャー』

2012-01-13 23:22:00 | 新作映画
(英題:Machine Gun Preacher)



「こんな変な映画、
久しぶりに観た気がする」

----“変”?
これって、実際の人がモデルになっているんでしょ?
ちょっと失礼じゃニャい。
「いくつもの物語、エピソードが
一つの映画に入っているようで
妙に収まりが悪く感じる。
でも、それがある意味、魅力的でもあるんだけど…。
もっと突っ込んで言うなら、
この映画の主人公は、
それだけの有為転変に富んだ人生を送っているんだ。
分かりやすく説明しよう。
物語は、アフリカのスーダンから始まる。
そこで語られるエピソードは目を背けたくなるもの。
一人の少年が、
自分と弟を生き延びさせるために、
彼らの母親を撲殺しろと命じられる。
そして、物語は一気にアメリカへ。
そこでは刑務所帰りの麻薬密売人サム・チルダース(ジェラルド・バトラー)が
出所そうそう、妻・リン(ミシェル・モナハン)に絡んでいる。
宗教の道に目覚めたリンがストリッパーを辞めたことに腹を立てているんだね」

----つまり、彼は刑務所でまったく改心しなかったってわけだね?
「うん。
で、再び親友のドニー(マイケル・シャノン)とつるんでヤクに手を染め、
あげくに一人の男を半殺しにしてしまう。
さすがに、これはまずいと
教会の門をたたくチルダース。
仕事にも精を出して、自分の家を持つまでになる彼だけど、
あるとき、教会でアフリカの子供たちの悲惨な状況を知る。
ボランティアの一環で訪れたアフリカの地。
そこでゲリラの襲撃で親を亡くした子供たちの姿を目の当たりにした彼は、
その地に孤児院を建てることを決意。
しかし、それさえも焼きつくされてしまう。
絶望の淵に沈む彼が選んだ道とは…」




----それがマシンガンを手にすることなんだね。
「うん。最終的にはね。
まあ、そこまでも紆余曲折あって、
アメリカでは貧しい人たちのために
彼らも訪れることができるような教会を建てる。
ところが、アフリカの状況はこんなものではない。
彼らのために融資に奔走する彼は
なんと家まで手放してしまう。
実は、ぼくはこの映画を観終わるまで、
これが実話なんてこと露知らず、
なんでこんな映画作ったんだろうって…」

----どういうこと?
アフリカの現実を伝えるには意味があるんじゃニャいの?
「確かにそうなんだけど、
それはここで描かれていることが事実との前提の上でのこと。
ぼくは、まさかこれがそこまで現実とは知らないわけだから、
映画でも言われているように“アフリカのランボー”、
つまり、自らが正義と信じることのため
力で加勢するアメリカ人の讃美に見えたわけだ。
この主人公は、酒と麻薬におぼれ、バイクで暴走するという過去を持っているだけに、
その対比という意味でも、これはいかにも映画的に見えるからね。
ところが、ラストであっと驚く仕掛けが…。
まあ、想像はつくだろうけど、これは言わないでおこう。
何よりもこの映画、最大の見どころは
その不良時代、更生期、さらには狂信的な入れ込み、
最後は傭兵張りに銃を持って戦う男と、
いくつもの変貌を見せてくれるジェラルド・バトラーの演技に尽きるだろうね」




----監督は誰ニャの?
『チョコレート』

ハル・ベリーにオスカーをもたらせたマーク・フォースター
ぼくとしてはそれもこの映画に引かれた理由の一つだけどね。
でも、正直言うと個人的には
最近入れ込んでいるミシェル・モナハンが奥さんを演じていること。
これが何よりもうれしかったんだけどね」
----ニャんだ、それ…。




                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「この人、いまも戦っているらしいのニャ」身を乗り出す

※とにかく実話というのが信じられない度

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『ペントハウス』

2012-01-08 22:31:10 | 新作映画

(原題:Tower Heist)



----へぇ~っ。
2012年の第一弾がこれ?
ちょっと意外だニャあ。
「ん?そう見える?
でも、この映画って、
一昔前なら、お正月にピッタリの作品。
とても痛快だしね」

----そうニャの?
フォーンには、どんな映画か、まったく想像つかない。
主演がベン・スティラーにエディ・マーフィだから
コメディかなって気はするけど…。
「そうだね。
確かにコメディもあるけど、サスペンスも少し。
この映画は、いわゆる“泥棒”のお話。
舞台はマンハッタンにある
全米一の最高級マンション“ザ・タワー”。
ジョシュ(ベン・スティラー)はそこの管理マネージャー。
最上階のペントハウスには大富豪アーサー・ショウ(アラン・アルダ)が暮らしている。
ふたりはネットでチェスを楽しむなど、私生活でも良好な関係を築いていた。
ところが、ある日、アーサーは20億ドルもの詐欺疑惑で逮捕されてしまう。
しかもタワーの使用人たちの全財産までも
彼に騙し取られていたことが発覚。
一瞬にして全財産を失ったジョシュと使用人たちだったが、
ジョシュは、一発逆転のアイデアを思いつく。
それは、厳重なセキュリティ設備とFBIの監視の目が光る難攻不落のペントハウスに潜入し、
ショウの財産を根こそぎ奪い取るというものだった…」

----ニャるほど分かりやすい。
ということは、
ケイシー・アフレックだのマシュー・ブロデリックだの
マイケル・ペーニャだのは、
その“泥棒”チームってワケだね?
あれ、ふたりの女性陣は?
ガボレイ・シディべは同じくチームの一員。
前作が『プレシャス』というシリアス路線だっただけに、
そこに染まらない、真逆とも言える作品を選んだのは
彼女にとってもよかったと思うね。
ティア・レオーニはジョシュの意気に感じ、
こっそり情報を教えるFBI捜査官の役だね
ジョシュは、なんと
ショウがペントハウスに飾っている
スティーヴ・マックィーンの車を叩き壊すんだ」

----それはまた…。
飾っているというのもスゴイけど、
それを壊すなんて恐くて考えられニャい。
そうそう、チームを組んで泥棒というと、
『オーシャン』シリーズを思い出すけど、
そういう感じとは違うの?
「あっ、ここには
あの映画みたいな、すました感じはないね。
それよりも引き合いに出すなら『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』
なんとトム・クルーズばりの高層ビル・アクションが用意されている。
しかも、仲間内の裏切りが二弾構えで待ち構えるなど、
“障壁”の作り方もなかなか。
物語としても、一部のモノが独占していると身を
それを奪われたものが取り返してやろうというんだから、
貧富の差がとてつもなく広がった、今の時代にもピッタリ。
そうそう、それとこれは言っておきたいことが…。
ぼくはこの映画に、懐かしのイタリア映画『新黄金の7人 7×7』を思い出したね。
なあんて、これ、分かる人にしか分からないだろうけど…」


                    (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「これまた、手に汗握るらしいのニャ」身を乗り出す

※オチも含めてウェルメイドな映画だ度

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